Lamborghini Huracan GT3 EVO2
ル・マンを前に課された厳しいBoP
GT3マシンによって争われるLMGT3クラスに、ランボルギーニは2台の「ウラカン GT3 EVO2」を投入。アイアン・リンクス 60号車はクラウディオ・スチアボーニ、マッテオ・クレッソーニ、フランク・ペレーラ、アイアン・デイムスの85号車はサラー・ボビー、ラヘル・フライ、ミシェル・ガッティングがステアリングを握った。
前戦のスパ・フランコルシャン6時間において、2台のウラカン GT3 EVO2は抜群のレースペースを披露しており、ル・マン24時間においての好結果が期待されていた。ところがル・マン24時間を前にして、BoP(バランス・オブ・パフォーマンス、性能調整)が変更され、ウラカン GT3 EVO2は、25kgの追加重量とベースパワーの減少という厳しい仕様で24時間レースに挑むことになる。
フリープラクティスでは新たなBoPに合わせて、決勝に向けたセットアップの調整に集中。いくつかの問題を克服した85号車は、予選で十分なスピードを披露したものの、僅差の9番手でハイパーポールへの進出を逃してしまう。60号車はペレーラが予選で4番手タイムを記録し、ハイパーポールでは8番手グリッドを確保した。
迎えた決勝レースでは、85号車は序盤の降雨の中、ドライタイヤを履き続けた結果、スタートから2時間の段階でフライが3番手を走行する。ボビーにバトンタッチ後も上位で走行を続けるが、ポルシェカーブへの進入で「ポルシェ 963」4号車に接触されてスピン。これで1分以上をロスした上、ピットインを余儀なくされる。
長いセーフティカーランを経て、レース再開後、85号車はBoPによる厳しいパワー制限のなかでも、表彰台圏内まで順位を戻して見せる。しかし、レース終盤、再びの降雨に対して早めにウエットタイヤへと交換したことで順位を落とし、5位でフィニッシュ。多くのアクシデントが発生した厳しいレースにおいて、貴重な選手権ポイントを持ち帰った。また、60号車は16位でレースを走り切っている。