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Mercedes-Benz S-Class SAE-Level 4
レベル3に続きレベル4の認可を取得
メルセデス・ベンツは、中国の国内メーカー以外としては初めて、北京市高度自動運転実証区事務所から、北京の指定された都市道路と高速道路におけるレベル4の自動運転テストの認可を取得した。
メルセデス・ベンツ・チャイナは、技術研究プロジェクトの一環として、レベル4の自動運転システムに搭載されるソフトウェアとハードウェア研究・開発を実施中。メルセデス・ベンツは、2023年末には北京においてレベル3の試験認可を取得した最初の自動車メーカーにもなっている。
メルセデス・ベンツ・グループAGの取締役兼チーフテクニカル・オフィサーのマーカス・シェーファーは、今回の北京における認可取得について次のようにコメントした。
「138年前に自動車を発明して以来、メルセデス・ベンツは革新的な技術で、常に新たな世界基準を打ち立ててきました。現在の自動運転システムの開発と導入は、自動車の役割を再定義することになります。私たちは強化されたレベル2自動運転機能を含む、40以上もの運転支援システムを提供しており、レベル3のシステムを実用化した最初の自動車メーカーとなっています。今回、中国・北京においてレベル4の自動運転技術のテストが承認されたことで、メルセデス・ベンツは自動運転への道を一歩前進させることになります。私たちは『チャイナ・スピード』を持って新たなベンチマークを築くことになるでしょう」
メルセデス・ベンツ・チャイナの研究・開発・調達責任者を務める、メルセデス・ベンツ・グループ・チャイナ上級副社長のオリバー・レッヒャーは次のように付け加えた。
「中国は世界的な技術革新の最前線にあり、高い技術力とパートナー企業による協力が、メルセデス・ベンツ・チャイナの先端技術研究に素晴らしい機会を提供しています。今回、メルセデス・ベンツが、北京においてレベル4の自動運転の路上テスト認可を取得したことで、自動運転技術の開発をさらに加速させることができるでしょう」
様々な交通環境下でテストを実施
今回の認可を受けて、メルセデス・ベンツ・チャイナは、高レベルの自動運転におけるマルチセンサー機能の研究、様々な条件下でのシステムの動作検証などを実施。専用開発された2台のメルセデス・ベンツ Sクラスがレベル4の自動運転テスト車両として使用され、LiDAR、レーダーセンサー、カメラなど、このプロジェクトのために専用設計された豊富なセンサー類をテストする予定だ。
試験車両はシステムの安全性をさらに高めるため冗長システムを導入。交通量の多い市街地では、試験車両は通常の交通環境において、無防備な左折、ラウンドアバウトのナビゲート、Uターン、駐車などの操作を、安全かつ効率的にこなせるように開発された。高速道路では、前方の車両が減速したときに自動で車線変更を行い、料金所を通過することが可能。極端な状況に陥った場合でも、車両は最小限のリスクを取って操作を実行、安全な場所を見つけて停止する。