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Ferrari 499P
ポールスタートの51号車にアクシデント
WEC唯一の北米ラウンドとなる、第6戦ローンスター・ル・マンの舞台は、1周5.513kmのサーキット・オブ・ジ・アメリカズ(COTA)。9月1日の決勝レースは、フェラーリAFコルセの「フェラーリ 499P」51号車(アレッサンドロ・ピエール・グイディ、ジェームス・カラド、アントニオ・ジョヴィナッツィ)がポールポジション、2番グリッドにAFコルセの499P 83号車(ロバート・クビサ、ロバート・シュワルツマン、イーフェイ・イエ)。フェラーリAFコルセの499P 50号車(アントニオ・フォコ、ミゲル・モリーナ、ニクラス・ニールセン)は4番グリッドからスタートした。
レース序盤、51号車のジョビナッツィが83号車のクビサを抑えて首位をキープ。モリーナがドライブする50号車も3番手にポジションを上げ、スタートから90分の段階でフェラーリ 499Pがトップ3を独占する。しかし、首位を走行していた51号車はスタートから2時間、ジョビナッツィがLMGT3クラスのレクサス RC F LMGT3と接触。ホイールと駆動系にダメージを負い、リタイアを余儀なくされる。
レース終盤に83号車がトップに浮上
レース終盤、83号車と50号車の499Pが、トヨタ・ガズー・レーシングの「トヨタ GR010 ハイブリッド」7号車と熾烈な首位争いを展開。一時、トヨタの7号車が首位に立つが、フィニッシュまで45分の時点で、イエローフラッグ無視によるドライブスルーペナルティにより後退。これにより、首位に立った83号車がトップフィニッシュを果たした。
最後のスティントを担当し、歓喜のチェッカーフラッグを受けたシュワルツマンは、次のように喜びを語った。
「今日、フェラーリとチームに歴史的な1ページが刻まれました。トヨタは手強く、我々に大きなプレッシャーをかけてきましたし、本当にタフで難しいレースでした。最終的にはリードをキープし、素晴らしい結果を残すことができました。素晴らしい仕事をしてくれたチーム全員と、最高のドライブを見せてくれたチームメイトに心から感謝したいです。ル・マン24時間レースでのリタイア後、このような瞬間をずっと待っていました。表彰台に上がった瞬間は、本当に特別な感動に包まれました」
トヨタの7号車に続き、フォコがドライブした50号車が3位表彰台で完走。第2スティントを担当したニールセンは、次のようにレースを振り返っている。
「上位を狙っていただけに、正直悔しさが残るレースになりました。それでも選手権を考えると、貴重なポイントを持ち帰ることができたと考えています。次戦は2週間後に迫った富士スピードウェイです。日本のサーキットは499Pにあまり合っていないかもしれませんが、タイトルを目指し、全力を尽くすつもりです」