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Ferrari 499P
13点差のランキング2番手につける50号車
タイトル争いが佳境を迎えつつある、2024年シーズンの世界耐久選手権(WEC)。トヨタのホームコース、富士スピードウェイで開催される第7戦富士6時間レースに、ワークスチームのフェラーリAFコルセは50号車と51号車「499P」をエントリー。サテライトチームのAFコルセ83号車(ロバート・クビサ、ロバート・シュワルツマン、イーフェイ・イエ)の499Pは、2週間前に開催された第6戦ローン・スター・ル・マンで総合優勝を飾っており、その再現を狙う。
ル・マン24時間レースで待望の勝利を挙げた50号車はアントニオ・フォコ、ミゲル・モリーナ、ニクラス・ニールセンがドライブ。現在、3名はドライバーズランキングで同ポイントの2番手につけており、トップのポルシェ6号車とは13点差につける。
「前戦のアメリカラウンドで3位を得たことで、ドライバーズ、マニュファクチャラーズ両世界チャンピオン争いは、大混戦の状況です。日本では、全力を尽くさなければならないでしょう。富士にはいつも多くのモータースポーツファンが集まります。素晴らしい雰囲気の中、レースを走るのが楽しみです」とフォコは意気込みを語った。
2017年の富士でLMGTE Amクラス優勝経験を持つモリーナは、今回の富士6時間レースでその再現を狙う。
「2017年の富士ではフェラーリ 488 GTEでWEC初優勝を経験しました。このレースは私にとって本当に大切な思い出となっています。今年の富士は私たちとって特別な意味を持っています。シーズンも残すところあと2戦、タイトル獲得という夢を実現するため、ここで獲得できるポイントは極めて重要です」
シーズン初勝利を目指す51号車
アレッサンドロ・ピエール・グイディ、ジェームス・カラド、アントニオ・ジョヴィナッツィがドライブする51号車は、前戦ローン・スター・ル・マンにおいてポールポジションを獲得。レース序盤をリードしながらも、LMGT3クラスのレクサス RC F LMGT3と接触し、リタイアに終わった。
今シーズンは、ここまでル・マン24時間レースで得た3位が最上位。スピードは見せながら、悔しいレースが続いている。アタックドライバーを務めるジョヴィナッツィは、日本でのレースに向けて次のようにコメントした。
「オースティン(ローンスター・ル・マン)では、自分たちのスピードを証明することができましたが、レース結果は決して良いものではありませんでした。富士スピードウェイはチャレンジングなコースで、昨年の成績もあまり良くありません。ただ、ここ数ヵ月で得た経験が今回のレースでもきっと役立つはずです。モータースポーツへの情熱とフェラーリへの愛情に溢れている日本で今年もレースができることを嬉しく思っています」
グイディはフェラーリのマニュファクチャラーズ選手権獲得に向けて、今回の富士が非常に重要な一戦になると指摘する。
「現在、フェラーリはマニュファクチャラーズ選手権において、トヨタやポルシェと激しく争っています。富士スピードウェイは僕らにとってあまり有利なサーキットではないし、かなり厳しい戦いになるでしょう。ただ、週末は天候が不安定で雨が降ることも予想されています。それも考慮すると、予想外の展開になる可能性があります」