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BMW M5
M専用モデルの「XM Label」と同じパワートレイン
2024年7月に英国のグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードでワールドプレミアされた「BMW M5」の日本初披露が、麻布台ヒルズの「FREUDE by BMW」で行われた。今回で7代目となるが、M5として初めてプラグインハイブリッドの「Mハイブリッドシステム」が導入された。
システム最高出力は535kW(727PS)、最大トルク1000Nmという圧倒的な性能を発揮するのは、4.4リッターV型8気筒Mツインパワーターボエンジンに、専用開発されたプラグインハイブリッド「Mハイブリッドシステム」という組み合わせだ。これはM専用モデルの「XM Label」と同じで、若干XMの方が最高出力で上回る(748PS)が最大トルクは同値だ。V8エンジン単体での最高出力は430kW(585PS)、最大トルクは750Nmで、電気モーターは単体で最高出力は145kW(197PS)、公称最大トルクは280Nmだが、プリギヤステージによりトランスミッション入力時の実効トルクを450Nmにまで引き上げることができるという。ホイールベース間のフロアに配置された高電圧バッテリーは22.1kWhのエネルギー容量が確保され、最大航続距離67~69km(WLTP)、EVモードでの最高速度は140km/hという。
今年9月に富士スピードウェイで開催された、FIA世界耐久選手権(WEC)第7戦の富士6時間レースで2位に入った「BMW MハイブリッドV8」にも通じるモータースポーツ直系の技術がふんだんに盛り込まれたという。
レーストラックパッケージなどを標準装備
エクステリアは、ハイパフォーマンス・スポーツセダンらしく、スポーティとエレガンスを両立。ベースとなる5シリーズよりもフロントで75mm、リヤで48mmワイド化された。さらにフロント部にはM専用エアロバンパーやガーニッシュと自光するBMWアイコニックグローを備えたM専用キドニーグリルを、リヤ部にはMカーボンリヤスポイラー、M専用バンパーには専用大型リヤディフューザーが装備される。
インテリアには最新の12.3インチインフォメーションディスプレイと14.9インチコントロールディスプレイで構成される「BMWカーブド・ディスプレイ」を装備。Mカラーのアンビエント・ライティングがMモデルであることを主張。他にもMモデル専用のフラットボトム形状の「Mレザーステアリングホイール」、電動調整可能な「Mマルチファンクションシート」、「BMWヘッドアップディスプレイ」などM専用装備品を随所に採用している。
日本仕様には、標準のスチールよりも30kg軽量なCFRP製ルーフを含むMカーボンエクステリアパッケージと、専用ホイールおよびMカーボンセラミックブレーキを含み、最高速が305km/hまで高められるレーストラックパッケージが標準で装備される。それでいて価格は先代と同様の1998万円に抑えたと担当者は胸を張る。日本における販売は2024年11月からを予定している。
SPECIFICATIONS
BMW M5
ボディサイズ:全長5096mm×全幅2156mm×全高1510mm
ホイールベース:3006mm
排気量:4395cc
エンジン:V型8気筒ガソリンエンジン
最高出力:585PS(430kW)/5600〜6500rpm
最大トルク:750Nm/1800〜5400rpm
モーター最高出力:197PS(145kW)
モーター最大トルク:280Nm
システム最高出力:727PS(535kW)
システム最大トルク:1000Nm
トランスミッション:8速AT
駆動方式:AWD
ブレーキ:F&Rベンチレーテッドディスク(カーボンセラミック)
タイヤサイズ:
F275/35R21 R315/35R21
最高速度:305km/h
0→100km/h加速:3.5秒
車両本体価格:1998万円