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BMW M Hybrid V8
トラックでLMDhマシンを初ドライブ
公式ルーキーテストに先立って、ロッシ、ハーパー、ヘッセの3人は、ドイツ・ミュンヘンのBMW Mモータースポーツでシミュレーターを使用し、「BMW Mハイブリッド V8」の習熟に努めることになった。ヘッセはシーズン中にファクトリーで開発作業に貢献しており、さらにヘッセとハーパーはBMW Mハイブリッド V8で空力テストの参加経験を持っている。
BMW M モータースポーツの代表を努めるアンドレアス・ルースは、今回のルーキーテストの目的を次のように説明した。
「長く厳しい2024年シーズンの最後に、バーレーンでのルーキーテストはとても良い締めくくりとなりました。若いドライバーにプロトタイプレーシングカーをドライブする機会を与える、素晴らしいイベントです。タイミングモニターを見ていても、我々が送り込んだ3人のルーキーは素晴らしい仕事ぶりでしたね」
「MotoGPチャンピオンのヴァレンティーノ・ロッシはもちろん、BMWジュニアプログラムを経て、素晴らしい成長を遂げ、今やBMW Mモータースポーツのワークスドライバーとして活躍するダン・ハーパーとマックス・ヘッセの2人も、とても良い走りを見せてくれました」
「3人とも、初めてBMW Mハイブリッド V8をドライブした後は、満面の笑みを浮かべてコクピットから降りてきました。この日のことは、彼らの心に深く刻まれたことでしょう。我々も多くのことを学び、彼らも多くのことを学びました。全体として、非常に有意義なルーキーテストとなりました」
初テストを心から堪能したロッシ
2回のセッション、合計5時間にわたる走行枠が用意され、WECの決勝が行われたサーキットにおいて3人のドライバーは、BMW Mハイブリッド V8でのマイレージを積み上げることになった。今回、ロッシはBMW M・チームWRT 20号車、ハーパーとヘッセは15号車を交代でドライブ。
ロッシにとっては、モータースポーツキャリア初のハイパーカーのドライブとなり、ルーキーテストを終えた彼は、満面の笑みを浮かべながら次のように感想を語った。
「今日は素晴らしい1日でした。BMW M ハイブリッド V8を一日中、アドバイスをくれたレネ・ラストと共にドライブできたのです。本当に楽しかったです。マシンの性能は素晴らしいのひと言で、とても速く、とてもパワフルでした。とにかくパワーがケタ外れで、ラップタイムは GT3よりも15秒も速く、タイヤのグリップも抜群。まさに、これこそがレーシングカーです」
「今回、ハイパーカーをドライブするのが初めてだったので、正直、テスト前はかなりナーバスになっていました。でも、1周目から本当に素晴らしいフィーリングを得られましたね。クルマは常に安定していて、良いフィードバックがありました。速く走るのは簡単ではありませんが、とにかくドライブが楽しいことに驚きました。このような素晴らしい経験をさせてくれた、BMW Mモータースポーツに感謝しています。また、このクルマをテストする機会を楽しみにしています」
実際のサーキットを舞台に、初めてBMW M ハイブリッド V8で走行を経験したハーパーにとっても、忘れられない1日になったようだ。
「素晴らしい体験でした。間違いなく、私がこれまでドライブしたレーシングカーの中で最も印象に残りました。今回のテストは、プロトタイプレーシングカーのブレーキに慣れることが一番の課題でした。もちろんスピードと加速は異常なレベルで、本当に楽しかったです。レーシングドライバーとしては、いつだって少し多くを望むものですが、ドライブはけして簡単ではありませんでした。正確さが求められ、GT3ほど小さなミスを許してくれないのです。これが最後のドライブにならないことを願っています」