【WEC】BMWのルーキーテストにロッシなど3名のGTドライバーが参加

ロッシがWEC公式ルーキーテストでハイパーカー「BMW Mハイブリッド V8」初ドライブで語った今後

BMWのWEC公式ルーキーテストに参加した、ヴァレンティーノ・ロッシ、ダン・ハーパー、マックス・ヘッセの3人。
BMWのWEC公式ルーキーテストに参加した、ヴァレンティーノ・ロッシ、ダン・ハーパー、マックス・ヘッセの3人。
世界耐久選手権(WEC)の公式ルーキーテストが、最終戦「バーレーン8時間レース」決勝翌日の11月4日に、バーレーン・インターナショナル・サーキットで開催された。BMW MモータースポーツはGT3プログラムからヴァレンティーノ・ロッシ、ダン・ハーパー、マックス・ヘッセが参加し、「BMW Mハイブリッド V8」のステアリングを握った。

BMW M Hybrid V8

トラックでLMDhマシンを初ドライブ

バーレーンで行われたWEC公式ルーキーテストに、BMW Mモータースポーツは、2台のBMW Mハイブリッド V8を持ち込んだ。
BMW Mモータースポーツは、WEC最終戦バーレーン8時間レース決勝翌日に行われた公式ルーキーテストに、3名のGT3ドライバーを参加させた。写真は20号車をドライブしたロッシ。

公式ルーキーテストに先立って、ロッシ、ハーパー、ヘッセの3人は、ドイツ・ミュンヘンのBMW Mモータースポーツでシミュレーターを使用し、「BMW Mハイブリッド V8」の習熟に努めることになった。ヘッセはシーズン中にファクトリーで開発作業に貢献しており、さらにヘッセとハーパーはBMW Mハイブリッド V8で空力テストの参加経験を持っている。

BMW M モータースポーツの代表を努めるアンドレアス・ルースは、今回のルーキーテストの目的を次のように説明した。

「長く厳しい2024年シーズンの最後に、バーレーンでのルーキーテストはとても良い締めくくりとなりました。若いドライバーにプロトタイプレーシングカーをドライブする機会を与える、素晴らしいイベントです。タイミングモニターを見ていても、我々が送り込んだ3人のルーキーは素晴らしい仕事ぶりでしたね」

「MotoGPチャンピオンのヴァレンティーノ・ロッシはもちろん、BMWジュニアプログラムを経て、素晴らしい成長を遂げ、今やBMW Mモータースポーツのワークスドライバーとして活躍するダン・ハーパーとマックス・ヘッセの2人も、とても良い走りを見せてくれました」

「3人とも、初めてBMW Mハイブリッド V8をドライブした後は、満面の笑みを浮かべてコクピットから降りてきました。この日のことは、彼らの心に深く刻まれたことでしょう。我々も多くのことを学び、彼らも多くのことを学びました。全体として、非常に有意義なルーキーテストとなりました」

初テストを心から堪能したロッシ

今回、初めてBMW M ハイブリッド V8でテストを行ったロッシは、そのパフォーマンスを大絶賛した。
今回、初めてBMW M ハイブリッド V8でテストを行ったロッシは、そのパフォーマンスを大絶賛した。

2回のセッション、合計5時間にわたる走行枠が用意され、WECの決勝が行われたサーキットにおいて3人のドライバーは、BMW Mハイブリッド V8でのマイレージを積み上げることになった。今回、ロッシはBMW M・チームWRT 20号車、ハーパーとヘッセは15号車を交代でドライブ。

ロッシにとっては、モータースポーツキャリア初のハイパーカーのドライブとなり、ルーキーテストを終えた彼は、満面の笑みを浮かべながら次のように感想を語った。

 「今日は素晴らしい1日でした。BMW M ハイブリッド V8を一日中、アドバイスをくれたレネ・ラストと共にドライブできたのです。本当に楽しかったです。マシンの性能は素晴らしいのひと言で、とても速く、とてもパワフルでした。とにかくパワーがケタ外れで、ラップタイムは GT3よりも15秒も速く、タイヤのグリップも抜群。まさに、これこそがレーシングカーです」

「今回、ハイパーカーをドライブするのが初めてだったので、正直、テスト前はかなりナーバスになっていました。でも、1周目から本当に素晴らしいフィーリングを得られましたね。クルマは常に安定していて、良いフィードバックがありました。速く走るのは簡単ではありませんが、とにかくドライブが楽しいことに驚きました。このような素晴らしい経験をさせてくれた、BMW Mモータースポーツに感謝しています。また、このクルマをテストする機会を楽しみにしています」

実際のサーキットを舞台に、初めてBMW M ハイブリッド V8で走行を経験したハーパーにとっても、忘れられない1日になったようだ。

「素晴らしい体験でした。間違いなく、私がこれまでドライブしたレーシングカーの中で最も印象に残りました。今回のテストは、プロトタイプレーシングカーのブレーキに慣れることが一番の課題でした。もちろんスピードと加速は異常なレベルで、本当に楽しかったです。レーシングドライバーとしては、いつだって少し多くを望むものですが、ドライブはけして簡単ではありませんでした。正確さが求められ、GT3ほど小さなミスを許してくれないのです。これが最後のドライブにならないことを願っています」

トヨタ GR010 ハイブリッド 8号車が、WEC最終戦バーレーン8時間で逆転勝利。トヨタにマニュファクチャラーズ選手権タイトルをもたらした。

WEC最終戦バーレーンを制したトヨタがマニュファクチャラーズ選手権6連覇達成「ポルシェと2点差」【動画】

2024年シーズンFIA世界耐久選手権(WEC)最終戦「バーレーン8時間レース」の決勝が、11月2日にバーレーン・インターナショナル・サーキットで開催され、トヨタGAZOO レーシングの「GR010 ハイブリッド」8号車(セバスチャン・ブエミ、ブレンドン・ハートレー、平川亮)がトップでフィニッシュ。シーズン3勝目を獲得したトヨタが、6シーズン連続となるマニュファクチャラーズ選手権王座を決めた。

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ゲンロクWeb編集部

スーパーカー&ラグジュアリーマガジン『GENROQ』のウェブ版ということで、本誌の流れを汲みつつも、若干…