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Ferrari 296 LMGT3
最終戦で待望のシーズン初勝利を獲得した55号車
前戦富士6時間における「フェラーリ 296 LMGT3」54号車(トーマス・フロール、フランチェスコ・カステラッチ、ダビデ・リゴン)の勝利に続き、シーズンのフィナーレを飾る最終戦バーレーン8時間レースでは、チームメイトの55号車が激しいバトルの末に勝利した。予選7番手からスタートした54号車は一時2番手を走行したが、終盤のドライブスルーペナルティが響き、7位に終わっている。
今回の優勝により、2012年にWECが開始されて以来、フェラーリのGTクラスでの勝利数は55となった。今シーズンから投入された296 LMGT3は最後の2レースで2勝を獲得。LMGT3クラス「FIA耐久トロフィー」において、ビスタ・AFコルセ 55号車が、マンタイ・ピュアレクシング 92号車(ポルシェ)、マンタイ・EMA 91号車(ポルシェ)に続く、ランキング3位を得ている。
残り2時間で下位からトップへ浮上
11月2日の決勝レース、3番グリッドからスタートした296 LMGT3 55号車は、第1スティントを担当したエリオが上位をキープ。しかし、接触により右ドアの交換が必要となり、大きくポジションを落としてしまう。第2スティントのマン、第3スティントのロベーラと引き継ぎ、素晴らしい追い上げを見せた。
残り約2時間を切った段階で、セーフティカーの導入により順位が入れ替わり、上位と下位のタイム差が接近。リスタート後、ロベーラが次々とオーバーテイクを決め、トップの座を奪取する。そして、2位に入った「シボレー コルベット Z06 LMGT3.R」81号車(トム・ヴァン・ロンパイ、ルイ・アンドラーデ、チャーリー・イーストウッド)に3秒022差をつけてシーズン初勝利を達成した。ロベーラにとってはWEC5勝目、エリオとマンはWEC初優勝となった。
厳しいレースを戦い切ったロベーラは、次のように喜びを語っている。
「296 LMGT3でのWEC初勝利を持ち帰ることができて、心から感激しています。これは本当にスペシャルな勝利です。私たちは今シーズン、常に表彰台に迫っていました。今回のバーレーンではチームが素晴らしい働きを見せてくれて、特に最後のピットストップはライバルチームよりも5秒も速く作業を終えてくれたのです。何よりもレース序盤、タイヤをうまくマネージメントしたフランソワ(エリオ)とサイモン(マン)に感謝したいです」