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NOVITEC FERRARI ROMA
ローマをベースに高出力化とエアロを最適化
V8エンジンを搭載する「2+」モデルのローマによってフェラーリはそのラインナップを拡充したが、早くもノヴィテックはこのエレガントなクーペにエンジンチューンを敢行。3.9リッターツV型8気筒ツインターボエンジンの最高出力は518kW(704ps)・最大トルクは882Nmを発揮し、これによって0-100km/h加速は3.2秒、最高速度は325km/hというスペックを実現した。
さらにノヴィテックは専用開発した空力デバイスを開発し、アグレッシブなレーシングルックを実現。アメリカのホイールメーカーのヴォッセと共同開発した21インチ/22インチ鍛造アロイホイールは、ホイールアーチ下のスペースを美しく埋めている。さらにサスペンション変更によるローダウンや、カスタマーの好みに合わせたインテリアのモディファイなどのメニューも幅広く展開する。
最高速度325km/hを実現したエンジンチューン
ノビテックは何十年もの間、フェラーリ製スーパースポーツの心臓部をよりダイナミックに、より速くするために、様々なエンジンチューニングを手掛けてきた。
今回、ローマが搭載する3.9リッターツV型8気筒ツインターボエンジンには「ノヴィテック・Nトロニック・コントロール・モジュール」を装着。ECUに新たなマッピングを導入し、電子制御ブーストプレッシャー・コントロールに変更を加えた。
パフォーマンス・レベル2では、ノーマルと比較して最高出力が61.8kW(84ps)増加した518kW(704ps)、最大トルクは122Nm増加した882Nmを発揮。この結果、0-100km加速は3.2秒、0-200km/h加速は8.9秒、最高速度は325km/hという高速性能を実現している。
レーシーなカーボンファイバー製空力デバイス
ノヴィテックのデザイナーは風洞実験施設を活用し、レーシーなボディスタイリングキットを開発。ローマのエレガントな流線型フォルムと、エアロダイナミクス効率をさらに向上させた。ボディワークのすべてのデバイスが、軽量かつ高強度のネイキッドカーボン製となり、美しいグロスコーティングが施されている。
ノヴィテック・フロントスポイラーは、ノーマルのバンパーに取り付けることでローマのフロントフェイスをより印象的に見せる効果を持つ。その洗練された形状により、高速走行時の直進安定性は大幅に向上。メインヘッドライト下部左右にはトリムエレメントを加え、カーボンファイバー製グリルを装着するなどスポーティな雰囲気を演出している。
ノヴィテック・ロッカーパネルは、ローマのサイドビューにより低くスマートな印象を与えるだけでなく、フロントとリヤのホイールアーチ間のエアフロー最適化。サイドミラー・カーボンカバーはレーシングルックを強調し、リヤアクスルのドラッグを抑えて空力バランスを最適化するためトランクリッドにはリップスポイラーが装着されている。
リヤセクションには、ディフューザーインサートとバーティカル・カーボンフィンを追加。格納式リヤウイングにはカーボンカバーが装着された。さらに4基のテールライト・カーボンサラウンドにより、エクスクルーシブなレーシングルックが完成している。
ヴォッセと共同開発した「NF10」をチョイス
足元にはアメリカのホイールメーカー・ヴォッセ(Vossen)と共同開発した鍛造アロイホイールを装着。ローマには細身の10本スポークとセンターロックが特徴の軽量鍛造「NF10」ホイールがチョイスされた。 サイズは21インチと22インチの2種類を展開する。
NF10には72種類のカラーバリエーションに加えて、3種類の表面仕上げを用意。写真のモデルはシルバーにブラッシュドサーフェスが組み合わせられた。センターロック風のハブカバーは、サーキットで歴史を重ねてきたフェラーリの伝統へのオマージュとなる。
サスペンションにはノヴィテック製スポーツスプリングを装着し、ベースモデル比で35mmローダウン化。地下駐車場やちょっとした段差などでの扱いやすさを考慮し、ボタンひとつで車高を40mm上げることが可能な油圧式フロントリフトシステムを追加で装着することもできる。このシステムはスイッチを2回押すか、車速が80km/hに達すると自動的に元のポジションに復帰する。
無限大のカスタマイズが可能なコクピット
これまでノヴィテックがリリースしてきたプログラム同様に、フェラーリ ローマでもインテリアの様々なカスタマイズが可能。カスタマーの好みに合わせて、レザー、アルカンターラ、カーボンなど、カラーや素材に拘った独自のコクピットは、ほぼ無限大の組み合わせを作り出すことができる。