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Pininfarina Battista
ハンドメイドで150台の製造を予定
最高出力1900ps、最大トルク2300Nmを発揮するハイパーEV、ピニンファリーナ バッティスタは、2300平方メートルの敷地を持つ専用アトリエにおいてハンドメイドで製造される。各ホイールに電気モーターがひとつずつ搭載され、0-100km/h加速2秒以下を誇るハイパーEVは、そのモデルライフにおいて150台のみがラインオフされる予定。世界中に散らばる25のラグジュアリーパートナーを拠点に販売し、購入の際にはクライアント・リレーションスペシャリストによる手厚いサポートを受けることができる。
アウトモビリ・ピニンファリーナのパー・スバンテッソンCEOは、バッティスタの製造開始に喜びを隠さない。
「バッティスタを生産モデルとして、世界へと送り出せることを誇りに感じています。2018年にローマでアウトモビリ・ピニンファリーナを立ち上げて以来、世界20ヵ国から集まった118人ものエキスパートが集結したチームは進化を続けてきました」
「現在、ピニンファリーナ・ファミリーは、ミュンヘンHQと北イタリアの本社ファクトリーで素晴らしい活躍を見せてくれています。デザイナー、エンジニア、車両開発のスペシャリストが、今も未来の画期的なモデルを構想しているのです。2022年からデリバリーされるバッティスタは、自動車デザインと技術の進化が示されています。さらにバッティスタのオーナーになれば、素晴らしいドライビング体験に加えて、多くの自動車ファンからの注目を浴びることになるでしょう」
コーチビルドの伝統を活かした製造プロセス
バッティスタの専用製造アトリエは、14の製造・品質検査エリアに分かれている。製造ゾーンには特注マウント装置や高精度空気圧ドライバー、様々な最新製造機器を導入。また、イタリアの伝統的コーチビルドの技法をリスペクトした製造プロセスが採用されている。
1台のバッティスタを組み立てるには10名のテクニシャンにより10週間(1250時間)を要する。ハンドペイントでボディが塗装される特別仕様車のバッティスタ アニバーサリオは、18週間(1340時間)という長いスケジュールが取られている。
電動パワートレイン、Tシェイプ・バッテリー、カーボンファイバー製モノコックなどを含むバッティスタのローリングシャシーは、アウトモビリ・ピニンファリーナの厳しい品質基準をパスしないと次の工程へと進むことができない。そのチェックはアトリエに設けられた電子ゲートによって管理されている。
入念な品質テストを経てオーナーにデリバリー
標準的な塗装サイクルは3~4週間。多層メタリック仕上げの新開発ペイントコンパウンドを使い、ピエモンテ地方からインスピレーションを得た標準カラーの28色から選択できる。エクステリアペイントが完了すると、コクピットにダッシュボードなどのインテリアパーツが取り付けられる。
すべてのアセンブリが完了すると、リフトに上げて24時間に及ぶホイールとステアリングのアライメントチェックが行われる。その後、水管理検査エリアにおいて、どれだけ強い水流を受けても車内に水が侵入しないことが確認される。
最終的な品質チェックは、様々な走行環境を想定した専用ルートで実施される。バッティスタは、1台につきひとりのテストドライバーが徹底的に走行中の品質チェックを行う。走行試験を終えてカンビアーノのアトリエへ戻ると保護ラップが外され、最終的な外観チェックを行ってカスタマーへのデリバリーに向けた準備へと進む。
13兆9000億にも及ぶエクステリアの組み合わせ
バッティスタの受注プロセスでは、すべてのカスタマーごとにオーダーメイドのデザイン案を作成。実際にカンビアーノのアトリエに招待され、アウトモビリ・ピニンファリーナのデザイナーと対面しながら最終的なスペックを詰めていく。
エクステリアとインテリアは、豊富に用意されたカラーやマテリアルからあらゆる組み合わせを選ぶことが可能。用意されたサンプルを実際に見て、触れて、感触を確かめることができる。エクステリアに関しては「バッティスタ・エクステリア・ジュエリー・パック(Battista Exterior Jewellery Pack)や、ブレーキキャリパーカラー、ホイールのカスタム仕上げなど、追加のオプションを加えることもできる。エクステリアの組み合わせは、最大13兆9000億種類にも及ぶという。
インテリアは、レザーやアルカンターラ、アルミニウムやカーボンファイバーを組み合わせることで、1億2800万通りもの設定が可能となっている。
また、バッティスタをオーダー後、オーナーは自由にアトリエを訪問できる。完成に向けたプロセスの一部をじっくりと観察する機会が用意されており、アトリエで車両製作チームと面会し、製造中でもデザインの微調整が可能。また、製造の進捗状況はクライアント・リレーションズ・チームから随時報告が送られる。
フライング・ドクターが全世界のトラブルをサポート
購入後のカスタマーサービスは、バッティスタを生涯にわたって所有するための充実したプログラムが用意された。交換パーツや製品保証の管理、整備テクニシャンのトレーニング、車両の遠隔診断など、アフターセールスに関してはグローバルに展開する販売パートナーと協力。北米、ヨーロッパ、中東、オーストラリア、アジアに拠点を置き、カスタマーには安心のサービスが提供される。
また、専門的なメカニカルトラブルが発生した場合は、アウトモビリ・ピニンファリーナの「フライング・ドクター」が世界中を飛び回り、カスタマーとバッティスタをサポート。バッティスタを知り尽くしたフライングドクターは、オーナーズマニュアルや販売パートナーのワークショップマニュアルの開発など、開発・製造にイチから携わってきた経歴を持っている。
2022年夏から、バッティスタは全世界のカスタマーへの納車を開始。特別仕様の「バッティスタ アニバーサリオ」は150台の生産枠のうち5台のみが製造され、すべてがソールドアウトしている。