2024年のデリバリーに向け開発が続く「ブガッティ ボリード」

ブガッティ最強のサーキット専用ハイパースポーツ「ボリード」がLMDh用スリックタイヤを装着して実走テストを開始

2021年の実車お披露目以来、開発が続けられてきた「ブガッティ ボリード」。その実走テストがいよいよスタートした。
2021年の実車お披露目以来、開発が続けられてきた「ブガッティ ボリード」。その実走テストがいよいよスタートした。
2020年末、ブガッティが発表したサーキット専用モデル「ボリード」。2021年8月に北米のペブルビーチで開催されたモントレーカーウィークの「ザ・クエイル(The Quail)」において、実車がお披露目されたが、ついにブガッティがボリードのサーキットにおける実走テストを開始した。

Bugatti Bolide

あらゆるコンポーネンツをアップデート

ブガッティ シロンを大きく上回る走行性能を持つサーキット専用のトラックカーとして開発が続けられている「ボリード」。W16型パワーユニットをはじめ、あらゆるコンポーネントに手が入れられている。
ブガッティ シロンを大きく上回る走行性能を持つサーキット専用のトラックカーとして開発が続けられている「ボリード」。W16パワーユニットをはじめ、あらゆるコンポーネントに手が入れられている。

ザ・クエイルでの発表会場において、ブガッティはボリードがわずか40台の限定生産となることを発表。以降、究極のサーキット専用ブガッティを生み出すという目標を掲げ、フランス・モルスハイムのアトリエにおいて開発が続けられてきた。ボリードの車両本体価格は400万ユーロからで最初のデリバリーは2024年に開始される予定だ。

シロンを凌ぐ加速力をターゲットに、ボリード専用カーボンモノコックシャシーを開発。乾燥重量はわずか1450kgに対して、搭載されるのは専用チューニングが施され最高出力1600PSを発揮する8.0リッターW型16気筒エンジンだ。4基のターボチャージャー、トランスミッション、 ディファレンシャル、クーリングシステムは、ほぼ再設計された。ブガッティ・オトモビルのクリストフ・ピション会長は、ボリード開発の進捗状況について次のように説明した。

「ボリードはブガッティにとって新たな地平を切り開く1台です。これほどにパワフルなエンジンと超軽量設計を組み合わせ、モータースポーツレベルのパフォーマンスを発揮するトラックカーは、これまで存在しませんでした」

「私たちの厳しい目標に見合うだけの軽さ、性能、信頼性を確保するため、ほとんどすべてのパーツが分析され、再設計されています。ブガッティの『フォルムは性能に従う(Form follows performance)』という哲学を新たなレベルに引き上げるべく、さらに開発を進めていきます」

WEC用レーシングタイヤを装着

40台が限定生産されるボリードは、トラックカーでありながらも、レーシングカーと変わらない性能を目標に開発。リヤタイヤはWECのLMDhマシン用、ミシュラン製18インチ・スリックタイヤを装着する。
40台が限定生産されるボリードは、トラックカーでありながらも、レーシングカーと変わらない性能を目標に開発。リヤタイヤはWECのLMDhマシン用、ミシュラン製18インチ・スリックタイヤを装着する(写真はフロントタイヤ)。

ボリード専用に開発されたエンジンマウントやサスペンションは、シロンと比較して3倍もの剛性レベルを確保。これによりサーキット走行時、ドライバーへと正確なフィードバックを与えることが可能になった。

ブガッティを象徴する8.0リッターW型16気筒エンジンは、ボリードのキャラクターに合わせて絶妙なチューニングが実施された。レーシングトラックにおけるタイムアタックに最適化された、高回転型セッティングを採用。高回転型エンジンに合わせて7速DCTにも改良が施されている。

ブレーキシステムは、シロンに搭載されていた耐久性に優れるカーボンセラミック・ブレーキから、さらに耐熱性の高いカーボン・カーボン・ブレーキに変更。このブレーキシステムは充分に温めないと効果が発揮されないことから、より効率的に熱を発生・吸収する新しいキャリパーを導入している。

ボリードはトップレベルのレーシングカーと変わらない走行性能を備えており、リヤにはFIA世界耐久選手権(WEC)に参戦するLMDh用ミシュラン製18インチ・スリックタイヤを装着。ブレーキから発生する高熱からリムを保護すべく、各ホイールには専用のカーボン製カバーが装着された。

ブガッティ、モントレー・カーウィーク2021で「ボリード」と「シロン スーパースポーツ」を公開

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ブガッティは8月12〜15日にかけてカリフォルニア州で開催された「モントレーカーウィーク」において、シロンの最新仕様「スーパースポーツ」とサーキット専用モデル「ボリード」という2台のハイパースポーツカーを北米初上陸させた。

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サーキット専用マシンとして開発された「ブガッティ ボリード」。同社の看板モデル「シロン」を凌駕する性能が与えられた至高のハイパースポーツの走りが気になる向きも多いだろう。現時点で判明している詳細も含めて、最新情報をお届けしよう。

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ゲンロクWeb編集部

スーパーカー&ラグジュアリーマガジン『GENROQ』のウェブ版ということで、本誌の流れを汲みつつも、若干…