フル電動モデル「i5」を含む新型「BMW 5シリーズ」日本導入開始

新型「BMW 5シリーズ」がフル電動モデル「i5」とともに日本で販売開始「ガソリン&ディーゼルは48Vマイルドハイブリッド」

新型「5シリーズ」の発表は東京・南青山で展開している最新ポップアップエキシビジョンの「フロイデby BMW ザ・ガーデン」で行われた。写真は新型BEV版5シリーズの「i5 M60 xDrive」。
新型「5シリーズ」の発表は東京・南青山で展開している最新ポップアップエキシビジョンの「フロイデby BMW ザ・ガーデン」で行われた。写真は新型BEV版5シリーズの「i5 M60 xDrive」。
ビー・エム・ダブリューは、プレミアム・ミドルサイズセダン新型「5シリーズ」を、全国のBMW正規ディーラーにおいて、7月13日から販売を開始した。デリバリーはガソリンエンジン搭載の「523i」とフル電動モデルの「i5」は2023年第4四半期以降。ディーゼルエンジン搭載の「523d xDrive」については、2024年第1四半期以降を予定している。

BMW i5 M60 xDrive

幅広いパワートレインを導入

BMWの中核を担うプレミアム・ミドルサイズセダン新型「5シリーズ」の日本導入がスタートした。
8代目に進化を果たした5シリーズは、48Vマイルドハイブリッド・システムを搭載したガソリンとディーゼルに加えて、フル電動モデル「i5」が日本市場に導入される。

1972年に初代モデルが誕生したBMW 5シリーズが、第8世代へと進化を果たした。実に7年ぶりとなった今回のフルモデルチェンジでは、BMW伝統のデザインを踏襲しつつ、コンセプトを一新。格式のある存在感とエレガントさを同時に高めている。

走行性能面では、 約半世紀の歴史の中で初めて電気のみで走行するフル電動モデル「i5」を導入。さらに5シリーズとしては初となる48Vマイルドハイブリッド・システムを、ガソリンエンジンとディーゼルエンジン搭載モデルに採用した。

Apple CarPlayへの対応を含めて利便性も大幅に向上。BMWデジタル・キー・プラスを標準装備したことで、対応するスマートフォン、スマートウォッチを携行していれば、車両に近づくだけでロックの解除が可能に。さらにロック解除に使用したデバイスを携帯することで、エンジン始動も可能となる。

フル電動モデルの「i5」を含め、新型5シリーズは先代モデル同様、ドイツ・ディンゴルフィング工場においてすべての生産が行なわれる。

BMWらしさを持った現代的なフォルム

日本導入がスタートしたフル電動モデル「i5」のエクステリア。
フロントセクションは、キドニーグリルやホフマイスター・キンクを現代的に解釈。ひと目でBMWと分かるデザインでありながら、モダンなフォルムを実現した。

新型5シリーズのフロントセクションは、現代的な解釈によるツインヘッドライトとBMW伝統のキドニーグリルを垂直方向に拡大。やや前方に突き出たシャークノーズ&ロングボンネットが特徴となる。ほぼ垂直に配置されたLEDは、デイタイムライニングライトとウィンカーとして機能。キドニーグリルには、夜間走行時にBMWブランドを象徴する造形がライトアップする「BMW アイコニック・グロー」が導入された。

サイドデザインは、高い位置のショルダーライン、金属を削り出したような塊感のあるドアパネルとフェンダーの造形、正確にトレースされた2本のキャラクターラインが、独自の躍動感を表現。ブラックのサイドスカートがサイドビューをスポーティに引き締め、ドア表面に溶け込ませたドアハンドル、Cピラー下部のエンボス加工された「5」の文字が個性を強調する。

リヤセクションに関しては、クロムストリップで分割されたフラットなテールライトが、特徴的な「L」字型を高品質かつ表情豊かにアピールする。リバースライトをリヤバンパー内に配置したことで、斬新かつエレガントなデザインを実現した。

持続可能性を配慮したビーガン・インテリア

日本導入がスタートしたフル電動モデル「i5」のインテリア。
植物を主原料とした持続可能な素材を使い、上質なレザーと同等の柔らかさと風合いや耐久性を実現した「ビーガン・インテリア」が導入された。

インテリアは、長距離走行において高次元の快適性を提供するデザインエレメントを採用。広々としたスペース、随所に取り入れられたモダンな機能、高次元のオーディオシステム、高品質で精密に加工された素材、高度なデジタルサービスが、新型5シリーズの特徴となる。

先代モデルに比べてボタン類を大幅に削減し、無駄が省かれた洗練度の高いコクピットを実現。「BMWカーブド・ディスプレイ」は、最新の12.3インチ・インフォメーション・ディスプレイと、14.9インチ・コントロール・ディスプレイで構成される。インストルメントパネル中央からドアトリムを立体的なクリスタル面が貫く「BMWインタラクション・バー」を標準装備し、ドライバーの好みの走行モードに応じて、室内空間をアーティステックに演出する。

ステアリングホイールも再設計され、下部セクションにフラットな形状をチョイス。ステアリング周辺に余裕を持った空間を確保した。コントロールパネルとセンターコンソールのセレクターレバーには、操作時のフィードバックを追加。シート、ダッシュボード、ドアパネルの表面に加えてステアリングホイールにも、地球環境に配慮した植物由来の「ビーガン・インテリア」を一部モデルに標準で採用した。

今回、BMW社が国内認可取得モデルとして初めて導入した、「ハンズ・オフ機能付き渋滞運転支援機能」を搭載。高速道路での渋滞時において、ドライバーの運転負荷を軽減し安全に寄与する運転支援システムである。ハンズ・オフ機能はドライバーが前方に注意を払い、周囲の道路交通や車両の状況に応じてハンドルを確実に操作することができる状態において、ステアリングから手を離しての走行が可能となっている。

2種類のフル電動パワートレインを用意

日本導入がスタートしたフル電動モデル「i5」の電動パワートレイン。
i5は2基のモーターを搭載するMパフォーマンスモデルの「i5 M60 xDrive」と、シングルモーターの「i5 eDrive40」をラインナップする。

新型5シリーズには、第5世代「BMW eDrive」が搭載されたフル電動モデル「i5」をラインナップ。日本に導入される「i5」はふたつのバリエーションが用意された。また、48Vマイルドハイブリッドシステムを搭載した、高効率ガソリンエンジンと、ディーゼルエンジン搭載モデルも選ぶことができる。

「i5 M60 xDrive」は、最高出力261PS(192kW)を発揮する電気モーターを前輪に、最高出力340PS(250kW)を発揮する電気モーターを後輪に配置。システム最高出力601PS(442kW)、最大トルク820Nmという強大なスペックから、0-100km/h加速3.8秒という瞬足を実現した。フロア下に収納されるリチウムイオン・バッテリーの総エネルギー量は81.2kWh、1回の充電での走行可能距離は455〜516kmとなっている。

「i5 eDrive40」は、最高出力340PS(250kW)、最大トルク430Nmを発揮する電気モーターが後輪を駆動。0-100km/h加速は6.0秒、バッテリー容量は81.2kWhとなり、1回の充電での走行可能距離は477〜582kmが確保されている。

「523i」は、高効率2.0リッター直列4気筒ガソリンターボエンジンを搭載する。より高精度なターボシステムとバルブ制御に加えて、ツインインジェクションを搭載したミラーサイクルエンジンへと進化。より低燃費かつダイナミックな走りを実現すると同時に48Vマイルドハイブリッドシステムが組み合わされた。システム最高出力190PS(140kW)、最大トルク310Nmを発揮する。

2.0リッター直列4気筒ディーゼルターボ・エンジンを搭載する「523d xDrive」は、ピストンの軽量化に加えて、シーケンシャルツインターボの電子制御精度を向上。523iと同様に48Vマイルドハイブリッドシステムを搭載し、最高出力は197PS、最大トルク400Nmを発揮する。

車両本体価格(税込)

BMW 523i Exclusive:798万円
BMW 523i M Sport:868万円
BMW 523d xDrive M Sport:918万円
BMW i5 eDrive40 Excellence:998万円
BMW i5 eDrive40 M Sport:998万円
BMW i5 M60 xDrive:1548万円

【問い合わせ】
BMW カスタマー・インタラクション・センター
TEL 0120-269-437

【関連リンク】
・BMWオンライン・ストア

新型BMW 5シリーズを動画でチェック!

カモフラージュ偽装が施された状態で公開されたM5 ツーリング。すでに、世界各地の公道やテストトラックでテストが実施されているという。

非公開: BMW Mが7代目5シリーズベースの「M5 ツーリング」デビューを正式表明「発表は2024年」

BMW M社(BMW M GmbH)は、入念にカモフラージュ偽装が施された、次期「M5 ツーリング」の写真を公開。あわせて2024年には「M5 ツーリング」を追加投入すると発表した。

キーワードで検索する

著者プロフィール

ゲンロクWeb編集部 近影

ゲンロクWeb編集部

スーパーカー&ラグジュアリーマガジン『GENROQ』のウェブ版ということで、本誌の流れを汲みつつも、若干…