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Alfa Romeo 33 Stradale
特注モデル「フオリゼーリ」として登場
アルファロメオは、圧倒的なスタイルととドライビングエクスペリエンスが与えられたフオリゼーリ(Fuoriserie:イタリア語で特注モデル)「33 ストラダーレ」を発表した。1967年に発表されたアルファロメオを象徴するスポーツモデル「ティーポ 33 ストラダーレ」を現代的に解釈、現代のイタリアンスポーツを象徴する2シータースポーツとして33台が限定販売される。
33 ストラダーレは、アルファロメオとして前例のないレベルのカスタマイズを実現する。それぞれのオーナーへと届けられる車両の独自性を保証するため、各分野のプロフェッショナルで構成されるチーム「ボッテガ(Bottega)」を設立。カスタマーと密接に協力しながら、細部に至るまで唯一無二の車両を共同で作り上げていくという。
一部の重要カスタマーとボッテガとの最初のミーティングは、2022年のイタリアGPで行われ、数週間のうちに33台すべてがソールドアウトしている。アルファロメオのジャン=フィリップ・アンパラトCEOは、33 ストラダーレの発表に喜びを隠さない。
「新型33 ストラダーレは、アルファロメオ・ファンが誇りに思えるような存在として開発されました。このように素晴らしい1台が完成したのは、開発チームの専門知識、ハードワーク、そして情熱があったからこそです。そして、1969年以来の『フオリゼーリ』、特注モデルでもあります。この33 ストラダーレが最後にはならないことをお約束します」
クラシカルでありながら現代的なフォルム
アルファロメオのデザイン部門「チェントロスティーレ」によってデザインされた新型「33 ストラダーレ」は、1967年にデビューした歴史的モデル「ティーポ 33 ストラダーレ」をインスパイア。伝統を重視しながらも、アルファロメオが掲げる新たなデザインラゲージが組み合わせられた。
力強く逞しいスタンスのキャブフォワード・デザインがチョイスされ、象徴的なウインドシールドと複雑な楕円形状のヘッドライトは、ティーポ 33 ストラダーレから採り入れられている。
アルミニウム製H型フレームとカーボンファイバー製モノコックは、軽量化と高剛性を両立。2基の大型エアインレットを備えたバタフライドアは、軽量化を追求すべく窓枠はカーボンファイバー製、リヤウィンドウにはポリカーボネート製がチョイスされた。
ボディは前方に張り出し、ひと目でアルファロメオとわかるフロントマスクを形成。ドアコーナーの開口部と大型のラップアラウンド・サンルーフにより、ドライバーはまるで戦闘機のコクピットのような視界を楽しむことができる。リヤセクションは、オーバーハングが切り詰められ、V字型デザインにクラシカルな丸型テールライト・クラスターが組み合わせられた。
航空機を思わせるシンプルなコクピット
コクピットのトリムラインは「トリブート(Tributo)」と「アルファ・コルセ(Alfa Corse)」の2種類を用意。ドライビングに集中することを目的に、不要なコンポーネントを排したミニマルデザインが導入され、ドライバーの正面には3Dテレスコープ・ディスプレイがレイアウトされた。厳選されたコントロール類は、センターコンソールとルーフに集中配置されている。
ステアリングホイールにはボタン類が一切なく、中心にアルファロメオのエンブレムを置いたシンプルなデザインを採用。航空機からインスパイアされたダッシュボードとセンタートンネルには、アルミニウム、カーボンファイバー、レザー、アルカンターラなどの素材が組み合わせられた。
ラップアラウンド型シートは、ティーポ 33 ストラダーレのシートデザインを再解釈しつつ、快適性と人間工学に基づき設計されている。
内燃機関とBEV仕様からチョイス可能
33 ストラダーレは、サーキットにおける圧倒的なパフォーマンスをターゲットにしながらも、快適性と安全性を備え、日常使用にも適したスポーツカーとして開発。開発にはアルファロメオに在籍するF1ドライバーのバルテリ・ボッタスが参加し、イタリア・ヴェルチェッリにあるバロッコ・テストトラックで、徹底的なチューニング作業が行われている。
パワートレインは2種類を用意。内燃機関モデルは、最高出力628PSを発揮する3.0リッターV型6気筒ツインターボに、8速DCTを介して後輪を駆動する。一方、BEV仕様は3基の電動モーターを前後アクスルに搭載したAWDで、最高出力760PS、航続距離450kmが確保されている。どちらのモデルも最高速は333km/h、0-100km/h加速は3秒以下というスペックが与えられた。
足まわりにはアクティブ・サスペンションを採用。フロントアクスル・リフト・システムにより、段差などの障害物の通過時や、駐車場やガレージに入る際にフロントサスペンションが持ち上がり、ボディへのダメージを回避することができる。また、ブレーキバイワイヤシステムとブレンボ製カーボンセラミックブレーキディスクも採用された。