ロータスが新型フル電動フラッグシップ「エメヤ」を2024年から生産開始

ロータス初のフル電動4ドアモデル「エメヤ」をニューヨークでワールドプレミア「最高出力は917PS」【動画】

ロータス初の4ドア・フル電動フラッグシップ「エメヤ」のエクステリア。
ロータスは、米国・ニューヨーク中心部の特設スタジオにおいて、ロータス初の4ドア・フル電動モデル「エメヤ」をワールドプレミアした。
ロータスは2023年9月7日、米国・ニューヨークにおいて同社初のフル電動4ドアハイパーGT「エメヤ」をワールドプレミアした。ニューヨークで3日間の没入型体験イベント「スタジオ・エメヤ(Studio Emeya)」を開催し、9月9日には1日限定で一般公開もされる予定。エメヤはロータスのフラッグシップとして、2024年からの生産開始を予定している。

Lotus Emeya

ロータス独自開発の最新電動パワートレイン

ロータス初の4ドア・フル電動フラッグシップ「エメヤ」の走行シーン。
エメヤは、エヴァイヤ、エレトレなど、フル電動モデルで培ってきたロータスのフル電動パワートレインを搭載。スポーツモデルを凌駕する、走行性能が与えられた。航続距離はエレトレと同等レベルに達するという。

ロータス初の4ドアモデルとして開発された「エメヤ」は、ロータスが75年間培ってきた先進技術とデザインに、最新のフル電動パワートレインを融合させることで、これまでにないレベルの走りとフィーリングを実現した。

エメヤには、アクティブフロントグリル、アクティブリヤディフューザー、アクティブデュアルレイヤーリヤスポイラーなど、先進のエアロダイナミクスを導入。すべてのテクノロジーは、ロータスが「ハイパースタンス」とネーミングした低重心と組み合わされ、走行安定性、乗り心地の良さ、卓越したハンドリングを、ドライバーとパッセンジャーにもたらす。

エメヤのハイパフォーマンス仕様は、ロータスが独自開発したハイパワーデュアルモーターを搭載し、最高速度は250km/h超、0-100km/h加速は2.8秒以下という、スポーツカーをも凌駕する走行性能が与えられた。足まわりには、電子制御エアサスペンションを搭載。この最新システムは、高度なオンボードセンサーが1秒間に1000回も前方の路面状況を読み取り、最もスムーズな乗り心地を提供すべく車両を自動調整する。

現時点で、詳しいスペックは公開されていないものの、エメヤの航続距離はエレトレとほぼ同等レベルに達する予定。350kWのDC急速充電器を使用することで、約5分間の充電で93マイル(150km)の航続距離が追加され、15分以内で航続距離を80%まで回復することができる。

サステナブルな素材を積極採用

ロータス初の4ドア・フル電動フラッグシップ「エメヤ」のインテリア。
インテリアには、ファッション産業が排出した繊維から作られた、新開発のリサイクル高級糸を採用。この他にも、サステナブルな素材が積極的に導入されている。

コクピットには、55インチAR(拡張現実)ヘッドアップディスプレイを採用。リアルタイムの道路情報とナビゲーション、先進運転支援システム(ADAS)データを組み合わせ、方向指示、障害物警告、車線逸脱、前方衝突警告、ブラインドスポットモニターなどを提供する。

エメヤはCO2排出量を削減するため、高度なサスティナブル素材を積極的に導入。PVDアルミニウム、アルカンターラ、ナッパレザー、ウルトラファブリックスPUだけでなく、ファッション産業が排出した繊維から作られた、新開発のリサイクル高級糸も採用された。

すべてのパッセンジャーが最高の音楽体験を楽しめるよう、エメヤは「KEF」社と共同開発した没入型オーディオシステムを搭載。スピーカーシステムは、音楽リスニングを新たなレベルへと押し上げるレベルを実現しているという。

ロータス・グループのデザイン担当副社長を務めるベン・ペインは、エメヤについて次のようにコメントした。

「エメヤは、これまで見たことのないようなロータスです。私たちはロータスがこれまでに達成してきたすべてをベースにして、ドライバーへと自信を与え、ありのままの感情と純粋な喜びで高揚するようデザインされた、高級フル電動パフォーマンスカーを作り上げました」

エメヤの生産は2024年に開始予定。エメヤに関する価格や仕様などの詳しい情報は、2023年第4四半期に発表される予定となっている。

先進のアクティブ・エアロダイナミクス

フロントとリヤには、エレトレで初導入されたアクティブ・エアロダイナミクスを導入。4ドアモデルへの採用合わせて、さらに空力性能がアップしている。
フロントセクションには、エレトレで初導入されたアクティブ・フロントグリルを導入。アクティブ・デュアルレイヤー・リヤスポイラーは、アクティブ・リヤディフューザーと組み合わせることで、ハンドリングと安定性を大幅に向上させる。

エメヤは、車両周辺のエアフローをスムーズに流し、クラストップレベルのダウンフォースを生み出す、先進のアクティブエアロダイナミクスを採用。これらの先進デバイスは、世界中のサーキットを舞台に活躍してきたロータス製レーシングカーの革新的なエアロダイナミクス技術を受け継いでいる。

フロントには、エレトレで初採用されたアクティブフロントグリルとアクティブエアリップを装備。アクティブフロントグリルは、クローズ時にドラッグを減らすことで効率を高め、オープン時にはバッテリーとブレーキシステムを効率的に冷却する。アクティブエアリップは、高速走行時のダウンフォースを増加させ、ハンドリングと安定性を向上させる効果を持つ。

リヤには、アクティブリヤディフューザーとアクティブデュアルレイヤーリヤスポイラーを採用。このふたつの空力デバイスは、リヤの安定性に加え、ハンドリングと安定性も向上させる。アクティブリヤディフューザーは、モータースポーツから着想を得ており、車体下部のエアフローをスムーズ化。これにより、空力効率だけでなく、安定性とハンドリングの向上も実現した。

アクティブデュアルレイヤーリヤスポイラーの幅は280mm。エレトレよりも100mmワイドで、215kg以上のダウンフォースを提供する。アクティブリヤディフューザーと組み合わせることで、エメヤのドライバーは高速域でも安定したハンドリングを楽しむことができるという。

SPECIFICATIONS

ロータス エメヤ

パワートレイン:ロータス ICC インテリジェント・トルク配分によるフルタイム全輪駆動
電気モーター フロント/リヤ:パーマネントマグネット/パーマネントマグネット
トランスミッション フロント/リヤ:3019mmシングルスピード/デュアルスピード
最高出力:917PS(675kW)
最大トルク:985Nm
最高速度:256km/h
0→100km/h加速:2.78秒
80→120km/h加速:2秒以下
バッテリー容量:102kWh

ロータス エメヤを動画でチェック!

大胆なデザインのグリルから採り入れたエアはボンネットの2つのダクトから排出される。ドアミラーはカメラ式も選択可能。

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非公開: ロータス初のフル電動SUV「エレトレ」は最高出力905PSを誇る恐るべき完成度のハイパーSUV

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ゲンロクWeb編集部 近影

ゲンロクWeb編集部

スーパーカー&ラグジュアリーマガジン『GENROQ』のウェブ版ということで、本誌の流れを汲みつつも、若干…