輸入本格クロカン「ランドローバー ディフェンダー」と「ジープ ラングラー」を比較

本格クロカン同士「ランドローバー ディフェンダー」と「ジープ ラングラー」を比べて気にすべきポイント

ランドローバー ディフェンダー(上)とジープ ラングラー(下)
どちらも軍用車にルーツを持つランドローバー ディフェンダーとジープ ラングラー。そんな英米の誇る本格クロスカントリービークルから、ディフェンダー110 SE P300とラングラー アンリミテッド ルビコンを比較してみたい。

LAND ROVER DEFENDER
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JEEP WRANGLER

多彩なボディタイプが魅力のディフェンダー

まずはディフェンダー 110とラングラー アンリミテッドのディメンションを比較してみよう。全長×全幅×全高、そしてホイールベースを見る限り、ディフェンダーのほうがひとまわり大きい。

ただ、ディフェンダーにはショートホイールベースのディフェンダー90と、ロングホイールベースのディフェンダー110も用意されており、ラングラーに比べてボディタイプのバリエーションは豊富だ。

一方のラングラーにもかつてはショートホイールベースのモデルがラインナップされていたが、現在ではカタログから外れてしまっており、特別仕様車などとして登場するのを期待するしかない状態だ。

ランドローバー ディフェンダー110 SE P300

ボディサイズ=全長4945mm×全幅1995mm×全高1970mm
ホイールベース=3020mm
車両重量=2240kg/2220kg(エアサスペンション/コイルサスペンション)
タイヤサイズ=255/70R18

ジープ ラングラー アンリミテッド ルビコン

ボディサイズ=全長4870mm×全幅1895mm×全高1855mm
ホイールベース=3010mm
車両重量=2030kg
タイヤサイズ=LT255/75R17

パワートレインのバリエーションの違いがキャラクターの違いに

パワートレインはどうだろうか?

どちらも、2.0リッター直列4気筒のターボエンジンに8速ATを組み合わせているという点では共通している。最高出力についてはディフェンダー110がラングラーをやや上回るが、ラングラーのほうが車両重量が軽いことを考えると、ハンドルを握ったときに大きな差を感じることはないだろう。

むしろ、そのほかのパワートレインラインナップを見たほうが両車のキャラクターが浮き彫りになるかもしれない。

ディフェンダー110には3.0リッター直列6気筒ディーゼルターボエンジンに加え、2024年モデルからは5.0リッターV型8気筒 スーパーチャージドエンジンもラインナップされている。

対するラングラーには、2.0リッター直列4気筒ターボエンジンに駆動用モーターを組み合わせたプラグインハイブリッドモデルが用意されている。ディフェンダーにもプラグインハイブリッドモデルは存在しているが、現時点では日本未導入だ。

ランドローバー ディフェンダー110 SE P300

エンジン形式=直列4気筒 DOHC ターボ
排気量=1995cc
エンジン最高出力=300PS/5500rpm
エンジン最大トルク=400Nm/2000rpm
トランスミッション=8速AT
駆動方式=AWD

ジープ ラングラー アンリミテッド ルビコン

エンジン形式=直列4気筒 DOHC ターボ
排気量=1995cc
エンジン最高出力=272PS/5250rpm
エンジン最大トルク=400Nm/3000rpm
トランスミッション=8速AT
駆動方式=AWD

ディフェンダーは価格帯に幅あり

最後に価格を見てみよう。2023年12月現在の価格を見ると、ディフェンダー110は836万円、ラングラーは905万円となっている。ただし、この価格はあくまでディフェンダー110の中堅グレードであるSEと、ラングラーの最上級グレードであるアンリミテッド ルビコンの比較である。

ディフェンダー110全体の価格レンジを見ると789万〜1685万円と大きく幅があるうえ、オプションを搭載することで価格はさらにはね上がる可能性がある。一方のラングラーは、主要な装備がほぼ搭載されての価格であるため、この金額を大きく超えることはないだろう。

やはりロイヤルワラント(王室御用達)のランドローバーだけあって、ディフェンダー110のほうが高級SUV志向が強いと言えそうだ。

マイルドハイブリッドの3.0リッター直6ディーゼルターボを搭載する「ディフェンダー90 D300」。

短い全長に全幅2mというアンバランスが魅力の「ランドローバー ディフェンダー 90」のディーゼルモデルに試乗

ディフェンダー人気はいまだ衰え知らずだが、それに応える形で輸入元がどんどんラインナップを拡大してくれるのはうれしい限り。2024年モデルでは、初めて5.0リッターV8スーパーチャージャー搭載モデルが導入されたほか、ファン待望といえる90の3.0リッター直6ディーゼルターボが上陸。今回は後者を試してみた。(GENROQ 2024年1月号より転載・再構成)

エクステリアや装備をアップデートし、ウォーン製ウインチの採用など、オフロード性能も向上させた「ジープ ラングラー」2024年モデル。

2024年モデル「ジープ ラングラー」がデビュー「ウインチを標準装備して内外装もアップデート」【動画】

ジープはオフロード4WD「ラングラー」の2024年モデルを発表した。4WDパフォーマンスを史上最高レベルにまで高め、ウォーン・インダストリー社製ウインチを標準搭載。エクステリアにはアイコニックな7スロットグリルを導入し、サイドカーテンエアバッグや12.3インチ・タッチスクリーンラジオを標準装備する。

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