新型「マクラーレン GTS」が2024年のデリバリーに向けて受注を開始

「マクラーレン GT」の後継車「GTS」がデビュー「最高出力が15PSアップで635PSに」「走行性能と使い勝手を両立」

ミッドシップ・グランドツアラー「マクラーレン GTS」のエクステリア。
よりアグレッシブなエクステリアを纏って、ミッドシップ・グランドツアラー「GTS」がデビューを飾った。
マクラーレン・オートモーティブは、ミッドシップグランドツアラー「GT」の後継モデル「GTS」を発表した。エクステリアデザインを刷新し、大型化されたフロントのエアインテークなど、よりアグレッシブなフォルムを採用。2024年のデリバリー開始を予定しており、ヨーロッパにおける受注がスタートした。

McLaren GTS

GTの美点を残しつつ大幅にアップデート

ミッドシップ・グランドツアラー「マクラーレン GTS」のエクステリア。
2019年にデビューした「マクラーレン GT」をベースに、エクステリアを中心にアップデート。新たに「GTS」という車名が与えられた。

マクラーレン GTの改良新型として、新たなネーミングが与えられた「GTS」は、マクラーレン・オートモーティブらしいエキサイティングなドライビング性能をキープしながら、日常的なドライブに適した乗り心地を実現。さらに、ちょっとした旅行にも重宝するラゲッジスペースも確保されている。

美しくも機能的なパッケージ、専用モノコックシャシーを中心とした軽量カーボンファイバー構造によるクラストップレベルのパワーウェイトレシオ。サーキットで真価を発揮するドライビングダイナミクスという、マクラーレンのコアとなる魅力はそのままに、新型GTSはビジュアルレベルをアップデート。さらに、オーナーの好みに合わせた、エクステリアとインテリアの選択肢も大幅に充実化している。

マクラーレン・オートモーティブのマイケル・ライターズCEOは、新型GTSについて次のようにコメントした。

「新型マクラーレン GTSは、マクラーレンのドライビング・ダイナミクスとパフォーマンス、そして洗練性と実用性が見事に融合した1台です。真のスーパースポーツとしてのドライビングを体験を求める時、GTSはそれを実現してくれるでしょう。GTSは週末に荷物を積んで遠出する時や、リラックスした長距離ドライブなどにおいて、理想的なパートナーとなります。マクラーレンのモータースポーツDNAに忠実でありながら、幾重もの能力を備えたクルマなのです」

冷却性能を向上させた新エクステリア

ミッドシップ・グランドツアラー「マクラーレン GTS」のエクステリア。
GTSはフロイトセクションのデザインを変更し、エアインテークを大型化。さらに、リヤフェンダーにカーボンファイバー製エアスクープを装着し、冷却性能を向上させている。

先代「GT」のエレガントなエクステリアラインや、エアロダイナミクス・パッケージはそのままに、GTSはアグレッシブにビジュアルを強化。より主張の強いエクステリアが与えられた。

フロントセクションは「ハンマーヘッド」とネーミングされた特徴的なデザインを導入、フロント・ロワバンパーは新デザインのエアインテークが導入された。このフロントのエアインテークは、ラジエターにより多くのフレッシュエアを送り込むため、GTよりもワイド化。フロントインテーク・エアブレードは、オプションでよりレーシーなグロス・カーボンファイバー製を装着することもできる。

リヤフェンダーには、グロス・ビジュアル・カーボンファイバー製エアスクープを新たに装着。再設計されたフロントセクションと同様、リヤフェンダーのエアロダイナミクスを強化し、4.0リッターV型8気筒ツインターボへと、より効率的にフレッシュエアを送り込むことが可能になった。

エキゾーストフィニッシャー、ミラーキャップ、ウインドウサラウンドは、グロスブラック・フィニッシュを標準装備。新デザインの「GTS」バッジは、ステルス・バッジパック・オプションを選択することで、ブラック仕上げに変更することができる。

15PSアップの最高出力635PSに向上

ミッドシップ・グランドツアラー「マクラーレン GTS」のエクステリア。
4.0リッターV型8気筒「M840TE」ツインターボ・エンジンに改良が施され、15PSアップした最高出力635PSを実現した。

GTSは、GTからカーボンファイバー製「モノセルII-Tモノコック」シャシーをキャリーオーバー。超軽量構造に加えて、マクラーレン製ミッドシップ・スーパースポーツに求められる高い剛性レベルを実現した。標準装備のコンポジットルーフはリサイクル・カーボンファイバーを採用。最適な車両性能とドライビングダイナミクスに貢献し、乗り心地の悪化や不必要なノイズや振動を発生させることなく、スーパースポーツらしいドライビングエクスペリエンスを提供する。

4.0リッターV型8気筒「M840TE」ツインターボ・エンジンの最高出力は635PSに引き上げられた。よりアグレッシブな燃焼位相と点火時期の変更により、15PSの追加パワーを獲得している。乾燥重量はわずか1520kgと、同クラスのグランツーリスモで最軽量クラス。1tあたりの出力は418PSと、セグメント最高レベルのパワーウェイトレシオを実現した。

GTSには「ローンチコントロール・システムが標準装備され、0-100km/h加速はわずか3.2秒、0-200km/h加速は8.9秒。最高速度は326km/hに達している。

ギヤボックスは7速DCT(SSGトランスミッション)が搭載され、デフォルトの「コンフォート」モードではスムーズかつシームレスな変速が可能。よりアグレシッブなドライブを好む場合は「スポーツ」と「トラック」というふたつのモードも用意される。どのドライブモードでも、ステアリングホイールに装着されたパドルを使って、ギヤチェンジを楽しむことができる。

厳選された素材をチョイスしたインテリア

ミッドシップ・グランドツアラー「マクラーレン GTS」のインテリア。
より洗練されたインテリアは、ナッパレザー製コンフォートシートを標準装備。上質なキャビンは、パフォーマンスとラグジュアリー感を、最適なバランスで組み合わせている。

コンフォートシートはナッパレザーを標準装備。キャビンは、パフォーマンスとラグジュアリー感を最適にバランスし、上質な素材が厳選された。ギヤシフトパドルを含むインテリアの各ディテールには、機械研磨とローレット加工が施されたアルミニウム製スイッチやコントロール類を採用。7インチインフォテインメントスクリーン、センターコンソールのギヤセレクター、エアベントハウジング、ウィンドウスイッチには、グロスブラックのサラウンドがチョイスされている。

10.25インチデジタルメーターディスプレイは、鮮明でシャープなグラフィックで、スピード、ギヤ選択、エンジン回転数などの重要なドライバー情報を表示。標準装備の「HERE」ナビゲーション・システムと統合し、正確な道案内も提供される。

GTSは市街地でも快適な走行が可能。良好な前方視界に加えて、大型ガラス製テールゲート、ガラス製Cピラー、リヤの大型クォーターウインドウにより、十分な後方視界が確保された。車体下部の最低地上高は110mm、ビークルリフト機能により130mmまで車高をアップさせることが可能。ビークルリフトにも改良が加えられ、わずか4秒でノーズの上げ下げが可能になった。

GTSでもカーボンファイバー製リヤアッパー構造を採用したことで、パッセンジャーセル後方に十分なラゲッジスペースを確保。容量420Lのラゲッジスペースへは、電動式ソフトクローズ機能を備えた、フルレングス・ガラス製テールゲートからアクセスする。

リヤラゲッジスペースに加えて、フロントセクションには150Lのコンパクトな収納スペースも設けられた。これにより、合計570Lのラゲッジスペースを利用可能で、GTSは現在販売されているスーパースポーツで最も優れた実用性を手にしている。

SPECIFICATIONS

マクラーレン GTS
ボディサイズ:全長4683mm 全幅2095mm 全高1213mm
ホイールベース:2675mm
トレッド:前1663mm 後1617mm
車両乾燥重量:1466kg
エンジン:V型8気筒「M840TE」ツインターボ
排気量:3994cc
トータル最高出力:635PS/7500rpm
トータル最大トルク:630Nm/5500-6500rpm
トランスミッション:7速DCT
駆動方式:ミッドシップRWD
サスペンション形式:前後アルミニウム製ダブルウィッシュボーン
ブレーキ:前後ベンチレーテッドディスク(カーボンセラミック)
タイヤサイズ:前2225/35/R20 後295/30/R21
燃料タンク容量:72L
ラゲッジ容量:570L
最高速度:326km/h
0-100km/h加速:3.2秒
0-200km/h加速:8.9秒
100-0km/h:32.0m
200-0km/h:127.0m

750Sの発表会でプレゼンテーションを行ったマクラーレン・オートモーティブのシェーン・ハーマン プロダクトマネジャー。

非公開: マクラーレンの最新スーパースポーツカー「750S」が日本上陸「驚異の軽量化と最高出力750PS」

マクラーレンの最新ミッドシップスーパースポーツ「750S」が日本上陸を果たした。スーパーシリーズ「720S」の後継モデルである。車名のとおり最高出力750PSを発揮する4.0リッターV型8気筒ツインターボをミッドに搭載する。

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ゲンロクWeb編集部

スーパーカー&ラグジュアリーマガジン『GENROQ』のウェブ版ということで、本誌の流れを汲みつつも、若干…