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Audi Q6 e-tron
「e-tron GT クワトロ」のデザインを進化
アウディの新世代EVとして開発された「Q6 e-tron」は、「e-tron GT クワトロ」から導入されたe-tronデザインの進化形として、ロングホイールベースとショートオーバーハングによる完璧なプロポーションを実現した。ディメンションは、全長4771mm、全幅1939mm、全高1648mm、ホイールベース2899mm。力強くダイナミック、彫刻を思わせる有機的なエクステリアを持つ、アウディらしいSUVとして完成している。
EVらしく閉じた状態のグリルを持ち、逆シングルフレームによるアップライトな形状のフロントセクションは、e-tronのデザインランゲージを踏襲。サイドセクションのe-tronインサート、低く張り出したグリーンハウス、緊張感を持ったスポーティなクワトロブリスター、ダイナミックに収められたリヤセクションなど、スポーティさとエレガンスが共存する。
ヘッドライトとテールライトには「アクティブ・デジタル・ライト・シグネチャー」を世界初採用。マトリクスLEDヘッドライトと、デジタルOLEDリヤライト2.0には、「MMI」と「myAudi」アプリを介して8種類ものデジタルライトシグネチャーが用意されており、車両購入後にデジタルライトシグネチャー付きパッケージを追加オーダーすることも可能となっている。
第2世代のデジタルOLEDリヤライト2.0は、ライトデザイン、機能性、安全性を新たなレベルへと引き上げた。デジタルOLEDパネル1枚あたりのセグメント数は、従来の6セグメントから60セグメントに増加。エリア光源が非常に高く、リフレクターやライトガイドが不要となった。コミュニケーションライトは、後方から車両に接近する道路利用者にも警告を表示する機能が搭載されている。
2種類の出力レベルをラインナップ
プレミアム・プラットフォーム・エレクトリック(PPE)用電動モーターは、旧世代のユニットと比較して、設置スペースを約30%も削減し、重量も約20%低減された。フロントアクスルにASM(非同期モーター)、リヤアクスルにPSM(永久磁石同期モーター)を採用し、同じ直径で長さの異なるモーターが導入されている。
フロントアクスルの非同期モーターに採用された新しいヘアピン巻線は、モーターへと流れる電流を最大化し、巻線の数を増やすことを可能にした。パルスインバータの炭化ケイ素半導体、ギヤボックスのドライサンプ化、電動オイルポンプの導入などにより、効率が大幅に向上した。
ヨーロッパにおける導入時点では、2つのパワーレベル(ローンチコントロールを含む)が設定された。ベースモデルの「Q6 e-tron クワトロ」は最高システム出力285kW(387PS)、0-100km/h加速は5.9秒、最高速度は210 km/h。ハイパフォーマンス仕様の「SQ6 e-tron」は、最高システム出力380kW(516PS:ローンチコントロール付)、0-100km/hは加速4.3秒、最高速度は230km/hを実現したと謳う。
ブレーキ使用時の約95%を回生でカバーし、最大220kWの回生能力を実現。回生レベルは個別に制御が可能となり、コースティング走行にも対応する。航続距離はアウディ製EV最大の625km(388マイル:WLTP基準)を確保。800Vで最大270kWの高出力充電に対応し、10%状態から80%まで21分、航続距離255kmまで10分で充電が可能になった。
コクピットに配置された大型ディスプレイ
Q6 e-tronのインテリアは、アウディの新たなデザインフィロソフィーを量産車として初めて導入した。立体的に設計されたコンポーネントにより、広々とした空間を確保。ソフトラップは、ドアからコクピット、センターコンソールへと広がり、パッセンジャーを包み込むような雰囲気を醸し出している。
操作エリアは高品質なハイグロスブラックをチョイス。ドライバー側のドアハンドルには、ブラックパネル風の操作エレメントが組み込まれ、モダンなインテリアへとシームレスに統合された。
11.9インチアウディバーチャルコクピットと、14.5インチMMIタッチディスプレイで構成された、独立型「アウディMMIパノラマディスプレイ」を採用。また、オプションとして、アクティブプライバシーモード付き10.9インチMMIパッセンジャーディスプレイを組み合わせることもできる。
室内には25Lの収納スペースに加え、センターコンソールにはカップホルダーと携帯電話充電トレイを設置。リヤラゲッジルームは526L、フロントボンネットには64Lの収納スペースが確保された。リヤシートを倒すことで、収納スペースは最大1529Lにまで拡大。牽引能力は、最大2400kgまで対応する。