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Bizzarrini 5300 GT Corsa Revival
発表から24ヵ月で限定24台の製造を完了
フェラーリのチーフエンジニアとして250 GTOなどの開発に携わったジオット・ビッザリーニによって、1962年に設立されたビッザリーニは、1964年に最初のモデル「ビッザリーニ 5300 GT」を発表。5300 GTは1968年までの4年間に約130台が製造された。そして2020年、長らく途絶えていたビッザリーニ・ブランドが、英国を拠点に復活を果たした。
復活を果たしたビッザリーニ最初のプロジェクトが、かつての名車を現代に蘇らせた「5300 GT コルサ リバイバル」。ビッザリーニ 5300GT コルサ リバイバルは最初のプロトタイプ発表から、わずか24ヵ月で24台目となる最終車両の製造が完了した。
「ヴェルデ・ボスコ・ヴェンティカトロ(Verde Bosco Ventiquattro)」として知られる、美しいメタリックグリーンのエクステリアカラーを纏ったモデルは、1965年のル・マン24時間レースでクラス優勝を飾った車両が忠実に再現された。
復活を果たしたビッザリーニへの強い関心
5300 GT コルサ リバイバルは、スチールフレームシャシーに、軽量シングルピースコンポジットボディが組み合わせられた。コスワースと共同開発した5.3リッターV型8気筒自然吸気ガソリンエンジンは、最高出力405PSを発揮。1250kgという車重により、現代的なスポーツカーを凌ぐ優れたパワーウエイトレシオを実現した。
コクピットにはFIAヒストリックレース安全規定をクリアした6点式ロールケージ、安全燃料タンクを採用。強固なロールケージにより、オリジナルモデルをはるかに凌ぐ剛性レベルを獲得しており、特にワインディングロードで、そのシャープな挙動を実感できるという。
ビッザリーニは、英国の専用施設において毎月1台ずつ、ハンドメイドで5300 GT コルサ リバイバルを製造。24ヵ月間をかけて、2024年4月に限定24台すべての製造が完了した。新生ビッザリーニのCMO(最高マーケティング責任者)を務めるシモン・バスビーは、全車のデリバリー完了を受けて、次のように喜びを語っている。
「5300 GT コルサ リバイバルは、ビッザリーニ・ブランドを、自動車界のエリート層に再び紹介する存在として構想されました。24ヵ月前に最初の1台を完成させて以来、私たちは世界で最も情熱的なカーコレクターに、本物の完璧なリバイバルモデルをお届けするため、絶え間ない努力を続けてきました」
「このクルマの高い需要や、私たちが掲げる新たなプロジェクトへの強い関心は、史上最高の自動車エンジニアでありデザイナーだったジオット・ビッザリーニが手がけたブランドの復活に、相応しい反応だったと感じています。現在、私たちのメインプロジェクトは新型ハイパーGT『ジオット』の開発に移っています。尊敬される名前を背負うに相応しい1台を、皆様へとお届けするつもりです」