【WEC】10年ぶりの「サンパウロ6時間」に3台のフェラーリ 499Pが登場

「フェラーリ 499P」が強烈な高低差と1.4kmのストレートを持つ難コース「インテルラゴス」でル・マンに続く勝利を狙う

2014年以来となるWECカレンダー復帰を果たした「サンパウロ6時間レース」。ル・マンで連勝を飾ったフェラーリ 499Pにとって初めてインテルラゴスでレースを戦うことになる。
2014年以来となるWECカレンダー復帰を果たした「サンパウロ6時間レース」。ル・マンで連勝を飾ったフェラーリ 499Pにとって初めてインテルラゴスでレースを戦うことになる。
7月12日から14日にかけて、ブラジルのインテルラゴス・サーキットにおいて、2024年シーズンFIA世界耐久選手権(WEC)第5戦「サンパウロ6時間レース」が開催される。WEC唯一の南米ラウンドに、フェラーリは3台の499Pと2台の296 LMGT3を投入する。

Ferrari 499P

50年代から南米で活躍したフェラーリ

1950年代から、インテルラゴス・サーキットを舞台にフェラーリは、数々の勝利を収めてきた歴史を持つ。
1950年代から、インテルラゴス・サーキットを舞台に、フェラーリは数々の勝利を収めてきた歴史を持つ。

サンパウロ郊外にあるグランプリサーキット、インテルラゴスの正式名称は「アウトドローモ・ホセ・カルロス・パーチェ(Autodromo Jose Carlos Pace)」。1970年代に活躍したサンパウロ出身のF1ドライバー、ホセ・カルロス・パーチェに由来する。

コースは1938年に建設が始まり、2年後に本格的オープンを果たしたが、当初インテルラゴスは高速バンクを備えたオーバルコースだった。数十年の間に当初は約8kmに及んでいたグランプリコースは何度か改良が加えられ、現在の形になっている。現在のコース長は15のコーナーを含む全長4.309km。強烈なアップダウン、そして1393mにも及ぶメインストレートがその特徴だ。

20世紀半ばから、フェラーリ製レーシングカーはインテルラゴスで大きな成功を収めてきた。1957年、I.フェレイラがフェラーリ 750 モンツァをドライブし、第2回プレミオ・チンクエンテナリオ ACB(Premio Cinqüentenário ACB)で勝利。同年、セルソ・ララ・バルベリスは、170PSを発揮する1984cc直列4気筒エンジンを搭載する「500 モンディアル」で、多くの国内レースで勝利を手にした。

458 イタリア GT2が2勝を獲得

2012年と2013年のサンパウロ6時間レースでは、LMGTEプロ・クラスに参戦したフェラーリ 458 イタリア GT2が勝利を飾っている。
2012年と2013年のサンパウロ6時間レースでは、LMGTEプロ・クラスに参戦したフェラーリ 458 イタリア GT2が勝利を飾っている。

インテルラゴスでは2012年から2014年にかけてWECの一戦として「サンパウロ6時間」を開催。フェラーリはLMGTEプロクラスにおいて、AFコルセの458 イタリア GT2で参戦したジャンカルロ・フィジケラとジャンマリア・ブルーニが、2012年と2013年に勝利を飾っている。

10年ぶりのWEC開催を実現したサンパウロ6時間に、フェラーリは3台の499Pをエントリー。フェラーリAFコルセから50号車(アントニオ・フォコ、ミゲル・モリーナ、ニクラス・ニールセン)と51号車(アレッサンドロ・ピエール・グイディ、ジェームス・カラド、アントニオ・ジョヴィナッツィ)、AFコルセの83号車(ロバート・クビサ、ロバート・シュワルツマン、イェ・イーフェイ)が南米初登場を果たす。

F1 ブラジルGPをはじめ、様々な国際レースの舞台となってきたインテルラゴスでWECが開催されるのは、2014年シーズン以来10年ぶり。フェラーリ 499Pがインテルラゴスでレースを走るのは今回が初、ル・マン24時間レースを制した499Pにとっても新たな挑戦となる。

499Pは、前戦ル・マン24時間レースにおいて、待望のシーズン初勝利を持ち帰った。このレースで50ポイントを獲得したフェラーリは、マニュファクチャラーズランキングにおいて、首位のポルシェから9ポイント差の2番手。また、フォコ、モリーナ、ニールセンがドライバーズランキングにおいて2番手につけている。

50号車をドライブした、アントニオ・フォコ、ミゲル・モリーナ、ニクラス・ニールセン。

トヨタとのバトルを制した「フェラーリ 499P」がル・マン24時間制覇「最終周まで続いたスプリント」【動画】

2024年の世界耐久選手権(WEC)第4戦ル・マン24時間レースは、6月15〜16日に決勝を行い、フェラーリAFコルセの「フェラーリ 499P」50号車が、トヨタ・ガズーレーシングの「トヨタ GR010 ハイブリッド」7号車に14秒221差をつけて勝利を飾った。フェラーリはル・マン2連覇に加えて、3位にも499P 51号車が入っており、ダブル表彰台を達成している。

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ゲンロクWeb編集部

スーパーカー&ラグジュアリーマガジン『GENROQ』のウェブ版ということで、本誌の流れを汲みつつも、若干…