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保証期間内の方はくれぐれも真似しないで
あらためてお題として向き合うと、今年も恥ずかしながらどうでもよいモノをあれこれ買っていました。
まず消えモノ関係では車検があったもので、エンジンオイルやエアフィルターにトランスミッションオイル。愛車は「アルピーヌ A110」で、日本で発売された2018年以来、何度か純正指定オイルが変わっているんですね。後期型はGPF(ガソリンパーティキュレートフィルター)が付いて添加物が要ったらしくカストロールで、それ以前の前期型はエンジン型式が近い「メガーヌ R.S. IV」と同じくエルフだったという。本国ルノーの資料をあれこれ読み込むと、オイル規格の呼称も内容もR-TECHとかRN17とかRSAが付いたりとか、ユーロ6に合わせて細かく変遷しているんです。
とはいえルノーのM型ファミリーって、要は日産でいうMR系列のエンジンで、やや魔改造チューンの熱が溜まりやすいミドシップですし、ぼくは好みでモービル1入れちゃっています。保証期間内の方はくれぐれも真似しないでください。ついでに言うとオイルフィルターも日産用が当然ながら適合するのでありがたいですが、当初の純正にはルノー・サムスンのホログラムシール入りのが恭しく使われていました。韓国〜ディエップ〜日本という、じつはオリエンタル回帰かつグローバルなサプライチェーンの産物ですね。
耐温度と粘性の良いモチュールのマルチDCTF
ただトランスミッションの7速EDCは旧ゲトラグ製ですが、現マグナ・インターナショナル傘下で、日産の使用例が日本市場では少なくとも無い模様。DW5というアルピーヌ&ルノー指定のフルードが個人で入手できなかったので、本国のオーナーコミュニティなどをあたった結果、耐温度と粘性の良いモチュールのマルチDCTFが代替として使われていること知りました。他にも指定相当のフルードを調べるとフックスとかリキモリとか、ミニも同じ7速DCTベースを用いた車種があってスワッグも選択肢になりうるかもですが、やはり同じフランスのモチュールが安心なのかな、と。
このときフィラーキャップ&オイルシールも通販したのですが、これが奮っていまして、トルコから届きました。ちゃんと日本語で御礼メッセージと、ナゾのボール紙アクセが付いていて、何だと思って開けたらスパイシーな香りがたっぷり染み込んでいました……。車内に吊るすんでしょうか。ケバブ以外で分厚くお世話になったのはお初ですが、なかなかエキゾチックで楽しい経験でしたね。
サンスイの中古アンプを入手
あと今年、ひょんな気を起こしてサンスイの中古アンプを入手してしまいました。「AU-α607 MOSプレミアム」という1990年代初頭頃の機種で、そうです、増幅の心臓部にパワーMOS-FET素子を使っています。
電気自動車用のパワー半導体でも、シリコンカーバイドやガリウム窒素に置き換わりが始まっています。その分、MOS-FETは少し時代がかったテクノロジーというイメージで、高電圧のパワー伝達は今やそれほどでもないですが信号のキレがよく、音の表現となると繊細なんですね。4スピーカーで繋いだら小さめのジャズ喫茶みたいな音が出て、かなり気に入っています。
ちなみにオーディオのケーブルを作るために、ツールクリッパーとか半田ごても購入しました。夜な夜な作業して家内に怪しまれ、音の出る工業用ドライヤーで熱収縮チューブを縮めるのだけは朝一番、みたいなリズムになった時期もありました。
昔、「エンスー」という言葉の生みの親である故・渡辺和博さんの机の上にツールクリッパーがあって、これ何に使うんですか?と尋ねたら半田付けに決まってるじゃんと言われ。いい大人が仕事場で、頼んますよ〜と、やんわり呆れた覚えあるんですが、まさか自分までそうなるとは。和博さんの足元にも及ばぬひよっ子ながら、感慨深いです。