元F1ドライバーのマックス・チルトン、マクマートリー スピアリングでグッドウッドに参戦

超小型電動スーパースポーツカー「マクマートリー スピアリング」、驚異の走りでグッドウッドのヒルクライム記録に挑戦 【動画】

「マクマートリー スピアリング」がグッドウッド・ヒルクライムの記録更新に挑戦
1年の開発期間を経た電動ハイパーカー「マクマートリー スピアリング」が、マックス・チルトンのドライブでグッドウッド・ヒルクライムの記録更新に挑む。
電動ハイパースポーツ「スピアリング(Speirling)」を開発する、英国・グロスターシャーの新興EVメーカー「マクマートリー オートモーティブ(McMurtry Automotive)」は、2022年6月23~26日に行われるグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードへの参加を発表した。今回、元F1ドライバーのマックス・チルトンにより、ヒルクライムコースでの記録更新チャレンジが予定されている。

McMurtry Speirling

2021年のグッドウッドでワールドプレミア

昨年のグッドウッドにおいて、鮮烈なデビューを飾ったスピアリングが、2022年もグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードに登場する。
昨年のグッドウッドにおいて、鮮烈なデビューを飾ったスピアリングが、2022年もグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードに登場する。

英国出身の起業家、デイビッド・マクマートリー卿によって2016年に設立されたマクマートリー・オートモーティブは、究極の電動スーパースポーツ「スピアリング」を開発。2021年のグッドウッドにおいて、世界初公開した。

その後、元F1ドライバーのマックス・チルトンと共に大規模なテストプログラムを実施したスピアリングだが、再び英国最大級を誇るモータースポーツの祭典に帰ってくる。今回、スピアリングはチルトンのドライブにより、ヒルクライムコースのタイムアタックに挑戦。従来の記録の大幅な更新を狙う。

台湾のモリセルとの協力関係

スピアリングに採用された60kWhバッテリーパックは、台湾のモリセルとの協力関係により開発。これにより30分に及ぶサーキットでのフルパワー走行が可能になった。
スピアリングに採用された60kWhバッテリーパックは、台湾のモリセルとの協力関係により開発。これにより30分に及ぶサーキットでのフルパワー走行が可能になった。

スピアリング最大の特徴となるのが、マクマートリーが特許を取得した「ダウンフォース・オンデマンド・システム(Downforce-on-demand system)」。コンパクトなボディには空気抵抗の大きいウイング類を一切取り付けず、ダウンフォースを発生させるファン駆動方式のグランドエフェクトシステムとなる。 

ダウンフォース・オンデマンド・システムは、ジェットエンジンに匹敵する強大なサウンドを発生。スピアリングはこのシステムを搭載することで、小型化されたプロポーションを維持したまま、驚異的なダウンフォースを発揮することが可能になった。

150km/h巡航時、スピアリングは現代のF1マシンをも超えるダウンフォースを発生する。この強大なダウンフォースにより、駆動用モーターのトルクが瞬時に路面へと伝達され、その結果0-60mphは1.5秒以下、最高速度は150mph(ヒルクライム用ギヤ比を採用)にまで達する。

また、スピアリングに搭載される60kWhバッテリーパックは、台湾のモリセル製高性能バッテリーセルを使用し、マクマートリー・オートモーティブが設計・製造したもの。モリセルとマクマートリー・オートモーティブは戦略的パートナーシップを締結しており、スピアリングは30分以上もフルパワーでの走行が可能になった。

開発責任者のチルトンがアタックを担当

今回、グッドウッドでアタックを行うのは元F1ドライバーでスピアリングの開発責任者を務めるマックス・チルトン。さらに英国ヒルクライム王者のアレックス・サマーズもステアリングを握る。
今回、グッドウッドでアタックを行うのは元F1ドライバーでスピアリングの開発責任者を務めるマックス・チルトン。さらに英国ヒルクライム王者のアレックス・サマーズもステアリングを握る。

2022年から、元F1ドライバー、マックス・チルトンがスピアリングの開発責任者としてマクマートリー・オートモーティブに加入。彼が参加した大規模なテストプログラムを経て、スピアリング開発チームはグッドウッド・ヒルクライムにおける記録達成が可能になったと明かす。

グッドウッド・ヒルクライムにおける現在の最速記録は、フォルクスワーゲンが開発した電動プロトタイプレーシングカー「ID.R」が保持。今回の記録挑戦に向けてチルトンをサポートするのが、現在英国ヒルクライム選手権において首位に立つアレックス・サマーズだ。サーキットとヒルクライム、異なるカテゴリーのトップドライバーが情報とマシンを共有することで、大幅な記録更新の可能性がさらに高くなるという。

「以前、私はグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードでF1マシンのデモランを披露したことがあります。今回、スピアリングでヒルクライムコースのデビューを飾るのが楽しみです。私に課されたタスクは、サーキットで得られたスピードと自信を起伏に富んだグッドウッドのコースでも発揮することにあります」とチルトン。

「限られた練習走行と何十万人もの観客の前で、このマシンのポテンシャルを披露するという素晴らしい機会を頂きました。安定したダウンフォースを常に得られることは、ドライバーにとって革新的な機能だと言えるでしょう。テストでは一般的なフォーミュラカーとは異なるスピアリングに、自分のドライビングスタイルをアジャストする必要がありました」

マクマートリー スピアリングを動画でチェック!

マクマートリー・オートモーティブに加入した、元F1ドライバーのマックス・チルトン。

非公開: EV版ゴードン・マレー!? マクマートリー スピアリングの開発に元F1ドライバーのマックス・チルトンが加入

電動ハイパースポーツ「スピアリング(Speirling)」を開発する、英国・グロスターシャーに拠点を置く新興EVメーカー「マクマートリー・オートモーティブ(McMurtry Automotive)」に、元F1ドライバーのマックス・チルトンが加入した。

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ゲンロクWeb編集部 近影

ゲンロクWeb編集部

スーパーカー&ラグジュアリーマガジン『GENROQ』のウェブ版ということで、本誌の流れを汲みつつも、若干…