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テレメトリーシステムで楽しむ
こんにちは!レーシングドライバーの三浦愛です。レース業界は2022シーズンが終わり、各チームやドライバーたちは束の間のオフを過ごしつつ、着々と来季への準備を進めています。2022年、三浦愛がピットリポーターを務めさせていただいた全日本スーパーフォーミュラ選手権(以下、SF)は、TEAM MUGENが野尻智紀選手と共にチームタイトルとドライバーズタイトルの二冠を手にし幕を閉じました。
2022年に立ちあがったプロジェクト「SUPER FORMULA NEXT 50」について、2022/07/12の記事でも詳しくご紹介したとおり、主催する日本レースプロモーション(JRP)は、この先50年もモータースポーツが持続可能であるよう様々な取り組みを行っています。
2023年4月からYoutube無料化
まず、2022年からSF参戦車両全車に搭載されたテレメトリーシステムによって、アプリで車両情報をリアルタイムに視聴できることになりました。このアプリは、2023年1月中旬より無料ダウンロードが開始され、4月の開幕戦から月額990円でレース映像などの有料コンテンツが提供されるそうです。正式サービス提供開始時には、パソコンでも視聴可能になるとのこと。走行中のオンボード映像はもちろん、ハンドル角度や車速・エンジン回転数、位置情報やチーム無線まで各ドライバーのあらゆる情報をリアルタイムにチェックしながらレースを観戦できます。
「デジタルの力でドライバーの魅力を余すことなく伝える」をコンセプトに、アプリではファンが編集した映像をSNSで発信できる機能を追加したり、NFT、メタバース等の「WEB3.0」と連動した新たなコンテンツを生み出すことを目指しています。
また、これまで一部有料で提供してきたSF公式YouTubeは、より多くの皆様にモータースポーツを楽しんでいただくため2023年4月より無料化となり、レース映像だけでなくドライバーインタビューなども多く配信される予定です。ぜひ皆様チャンネル登録をお願い致します。
新世代デザイン「SF23」の登場
そして、SUPER FORMULA NEXT 50の要とも言えるカーボンニュートラル(CN)開発テスト(次世代車両開発テスト)は、2022年に全国各地のサーキットで2名のドライバーにより計7回実施されました。燃料やボディカウル、新素材タイヤ、魅力的なサウンドを目指した排気音の試験、接近戦を実現する新たな空力パッケージの開発が行われた結果、2023年より新デザインのボディワークを装着した「SF23」の投入が正式決定しました。前後ウイング、サイドポンツーン、エンジンカウルなど、これまでのSF19とは大きく異なるデザインとなっています。
また、ヨコハマタイヤの再生可能原料を活用したカーボンニュートラル対応のレーシングタイヤが正式導入されることも明らかになりました。レーシングカーの動きに大きく影響するタイヤの変更は、チャンピオンシップの流れも大きく左右することでしょう。
リアルとバーチャル(デジタル)が共存する中で進化を続ける全日本スーパーフォーミュラ選手権。既に参戦が発表されている国内外の若手注目株ルーキードライバーたちとSF19を知り尽くしたベテランドライバーたちの熱い戦いから2023年も目が離せません!
2023年1月13~15日に幕張メッセで開催される「東京オートサロン2023」では、SF車両に搭載されたテレメトリーシステムを体験できるブースの設置が予定されています。レーシングシミュレータで実車走行データとの対戦や、AR専用アプリを活用したレース観戦体験など、是非ご覧ください。
REPORT/三浦 愛(Ai MIURA)
PHOTO/田村 弥(Wataru TAMURA)
2023年 全日本スーパーフォーミュラ選手権 開催スケジュール(7大会9戦)
第1戦 4月8日(土)富士スピードウェイ
第2戦 4月9日(日)富士スピードウェイ
第3戦 4月21日(金)~23日(日)鈴鹿サーキット(2輪JSB1000併催)
第4戦 5月19日(金)~21日(日)九州大会inオートポリス
第5戦 6月16日(金)~18日(日)東北大会inスポーツランドSUGO
第6戦 7月14日(金)~16日(日)富士スピードウェイ
第7戦 8月18日(金)~20日(日)モビリティリゾートもてぎ(2輪JSB1000併催)
第8戦 10月28日(土)鈴鹿サーキット
第9戦 10月29日(日)鈴鹿サーキット
全日本スーパーフォーミュラ選手権公式サイト
https://superformula.net/sf2/