6代目メルセデス・ベンツ Eクラスにステーションワゴン追加

新型「メルセデス・ベンツ Eクラス」に待望のエステートモデル追加「傾斜したリヤゲートでもラゲッジ容量を確保」

新型「メルセデス・ベンツ Eクラス エステート」の走行シーン。
先に発表されたセダンに続く形で、6代目Eクラス(W214型)にステーションワゴンが追加された。
メルセデス・ベンツが、先に発表されている「Eクラス セダン」に、ステーションワゴンの「エステート」を追加した。先代モデルよりもさらにダイナミックなルーフラインを持ち、リヤシートの居住性が向上。パワーユニットはすべてのモデルがハイブリッドパワートレインを搭載する。現時点で、新型Eクラス エステートの日本導入時期は現時点で未定となっている。

Mercedes-Benz E‑Class Estate

ステーションワゴンらしい伸びやかなフォルム

新型「メルセデス・ベンツ Eクラス エステート」の走行シーン。
先に発表されたセダンをベースに、ワゴンらしいフォルムが与えられた「エステート」。フロントセクションなどに、電動ラインナップ「EQ」シリーズのモチーフが採り入れられている。

2023年4月にワールドプレミアされた、6代目Eクラス(W214型)に待望のステーションワゴン「エステート」が追加された。ルーフラインは先代モデルよりもダイナミックに変貌し、従来よりも傾斜したリヤウインドウにより、さらに先進的なフォルムを手にした。ワゴンに求められる機能性と荷室容積も、高いレベルで確保されている。

短いフロントオーバーハング、パワードームを備えた長いボンネット、長いホイールベース、そして伸びやかなリヤオーバーハングなど、バランスの取れたステーションワゴンらしさを確保した。セダン同様、エステートもEクラスが持つ長い歴史を受け継ぐだけでなく、電動化時代の到来を思い起こさせるデザイン要素を追加。フル電動ラインアップ「EQ」シリーズとの共通点がエクステリアに与えられた。

今回、ラジエーターグリルとヘッドライトに連続する要素として、精悍なブラックパネル・サーフェイスを導入。ハイグロスブラックのインサートはメルセデスの「EQ」シリーズを彷彿とさせるもの。立体的にデザインされたラジエーターグリルは「アバンギャルド」や「クラシカル」など、カスタマーの希望に合わせてスタリングラインを選ぶことができる。

高機能LEDヘッドランプは、すべてのモデルで標準装備。デイタイムランニングライトは「眉毛」のように表情が与えられ、最新メルセデスらしい特徴的なデザインを表現する。また、光ファイバーによるバックライト機能を持つ「クロムフレーム・ラジエーターグリル」は、すべてのライン(アバンギャルド、エクスクルーシブ、AMGライン)でオプションとして選択可能だ。

リヤセクションは、精緻にデザインされたクロームパーツと2分割されたテールランプを配置。今回、デザインチームはテールランプの輪郭と内部構造を再解釈しており、メルセデスのスリーポインテッドスターをライトのモチーフに採り入れている。

最大1830リットルもの広大なラゲッジスペース

新型「メルセデス・ベンツ Eクラス エステート」のラゲッジルーム。
ボディサイズの拡大により、リヤシートの居住性が大幅に向上。また、歴代Eクラス エステートの特徴だった広大なラゲッジスペースは健在だ。

新型Eクラス エステートは、先代モデルと比較して全幅が28mm拡大し、リヤシートの室内幅は1519mmと、先代から25mmも大きくなった。さらにホイールベースも22mm伸びた2961mmとなり、拡大分はニールーム(84mm、+9mm)とレッグルーム(934mm、+15mm)に割り当てられ、リヤパッセンジャーのために広大なスペースが確保された。

ラゲッジルームは通常が615リットル、リヤシートを畳むことで最大1830リットルものスペースが出現。バッテリーを搭載するプラグインハイブリッドではフロア下のスペースにバッテリーが搭載されるため、通常容量が460リットル、リヤシートを倒した状態で1675リットルとなっている。

リヤシートは「4:2:4」分割可倒式を採用。操作はリヤシートバックレスト左右に配置された、ふたつのプッシュボタンで行う。「イージー・パック」テールゲートを標準装備。イグニッションキーのスイッチ、運転席ドアのスイッチ、テールゲート・リリースハンドルのいずれかを使って、自動でテールゲートを開閉することができる。収納式トノカバー、2ピース構造ディバイディング・ネットも標準装備する。

ダッシュボードを横切る「MBUXスーパースクリーン」

インテリアには、Eクラスの発表時に話題になったワイドなガラス面を持つ「MBUXスーパースクリーン」を導入。オプションの「フロント・パッセンジャー・スクリーン」を装着することで、ダッシュボード全体を巨大なガラス面を持ったディスプレイへと変貌させることができる。

ドライバー用ディスプレイは横長のスクリーンからあえて独立。フロント・パッセンジャー・スクリーンを装着していないモデルでは、センターまで伸びた大型トリムエレメントがインテリアの特徴となる。視覚的に切り離されたセンターディスプレイは、ダッシュボードのトリムエレメントの凹面上で、浮かび上がっているように見える効果が与えられた。

インストゥルメントパネルは「アクティブ・アンビエント・ライティング」のライトストリップが美しく演出。ウインドスクリーンからAピラーを経て、ドアへと弧を描くようなライトデザインが採用された。ドアパネル上部のコントロールアレイは一見浮かび上がっているようにも見え、MBUXスーパースクリーンのガラス面とスムーズに調和している。

直6やディーゼルベースのPHEVも追加予定

新型「メルセデス・ベンツ Eクラス エステート」のエクステリア。
内燃機関モデルすべてが、ISGを搭載するマイルドハイブリッドとなり、発売段階からPHEVモデルをラインナップ。さらに、直列6気筒モデルや、ディーゼルベースのPHEVも追加される予定だ。

メルセデス・ベンツはラインナップの電動化とダウンサイジング化を進めており、新型Eクラス エステートは全モデルがハイブリッド・パワートレインを採用した。

 内燃機関モデルは「E 200」が2.0リッター直列4気筒ガソリンターボ(最高出力206PS)、「E 220 d」は2.0リッター直列4気筒直噴ディーゼルターボ(同200PS)を搭載。ガソリンとディーゼルエンジンには、マイルドハイブリッドの「ISG(Integrated Starter-Generator)」が導入されている。新型バッテリーを採用したことで電気モーターの出力は15kWから17kWに、ブーストトルクは205Nmに向上した。今後マイルドハイブリッドを搭載した、直列6気筒エンジンモデルも追加される予定だ。

プラグインハイブリッドの「E 300 e」は、2.0リッター直列4気筒ガソリンターボに電気モーターが組み合わせられ、最高システム出力337PSを発揮。EVモードでは100km以上の航続距離が確保された。また、ディーゼルエンジン・ベースのPHEVモデルの追加も決まっている。

流麗なエクステリアに最新ハイブリッドパワートレインを搭載した、6代目メルセデス・ベンツ Eクラス(W214型)がデビュー。

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意外とサイズが異なる新型「メルセデス・ベンツEクラス」と「アウディA6」を比較して見えたそれぞれの狙い

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ゲンロクWeb編集部

スーパーカー&ラグジュアリーマガジン『GENROQ』のウェブ版ということで、本誌の流れを汲みつつも、若干…