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Ferrari 296 GT3
GTDクラスはダブル表彰台を獲得
フェラーリ 296 GT3が、過酷な24時間レースでGTDプロクラスにおいて優勝を達成。リシ・コンペティツィオーネの62号車をドライブした、アレッサンドロ・ピエール・グイディ、ダビデ・リゴン、ダニエル・セラ、ジェームス・カラドの4人は、733周を走り切り、77号車のポルシェ 911 GT3 Rに1周差をつけてトップフィニッシュを果たしている。
また、GTDクラスでは、AFコルセの296 GT3 21号車(ミゲル・モリーナ/ケイ・コッツォリーノ/フランソワ・エリオ/サイモン・マン)が2位表彰台を獲得。また、コンクエスト・レーシングの34号車(アレッサンドロ・バルザン/アルベルト・コスタ/マニー・フランコ /セドリック・スビラツォーリ)が3位表彰台、トリアルシ・コンペティツィオーネの023号車(リカルド・アゴスチーニ/アレッシオ・ロベーラ/チャールズ・スカーディア/オノフリオ・トリアルシ)が4位で完走した。
エンデュランス・クリエンティとコルセ・クリエンティの代表を務めるアントネッロ・コレッタは、次のように喜びを語っている。
「フェラーリ 296 GT3がこのサーキットで厳しいデビューを飾ってから1年、2024年のデイトナ24時間レースにおける成功は、エンジニア、テクニカルパートナー、そして296 GT3を進化させるため懸命に働いてくれたすべてのチームとドライバーの多大な努力があったからこそです。そのハードワークが今日、報われました。レースに参加した5台のマシンの信頼性は申し分なく、すべてのマシンがフィニッシュラインを通過したことにも大きな満足を覚えています」
スタート7時間の段階で首位に浮上
リシ・コンペティツィオーネの296 GT3 62号車は、レース序盤からGTDプロクラスの上位をキープし、スタートから7時間目の段階で初めて首位に浮上。最初のスティントはダニエル・セラが担当し、続いてダビド・リゴン、3番目に世界耐久選手権(WEC)で499Pをドライブするアレッサンドロ・ピエール・グイディに引き継がれた。
スタートから12時間の段階でも62号車はレースをリードし、夜明けまで首位のポジションをキープ。ただ、2番手につけるAOレーシングの911 GT3 R 77号車も安定したラップを刻み続けており、油断のできない展開が続く。
残り5時間の段階で、リヤブレーキの交換のために2分51秒のピットストップが必要となったものの、コースに復帰したジェームス・カラドは素晴らしいラップを刻んでフェラーリをトップに返り咲かせた。残り2時間、後続集団に対するリードを拡大。残り52分でフルコースイエローが出されたことで、上位集団が再び密集したものの、セラがポルシェを1周リードして、チェッカーフラッグを受けた。
フィニッシュドライバーを担当したセラは、過酷な24時間レースを終えて次のように語っている。
「長い間、優勝を狙っていたレースなので、本当に嬉しいです。何度も優勝まであと一歩まで迫っていましたから……。毎年、年の初めに目標を聞かれれば、『デイトナで勝つこと』と答えていたほどです。私にとって特別なレースですし、今日は私のレースキャリアで最も幸せな1日になりました」
「アレッサンドロ、ジェームス、ダビデとマシンを共有できたことも、本当に楽しかったです。彼らからは多くを学ぶことができました。いつも素晴らしい雰囲気で、お互いを高め合うことができるチームです。序盤はミスもありましたが、ドライバーとチームがやるべき仕事を完遂できました」