ハイウェイ情報ターミナル休止は、「ドラとら」との一元化を図るため

SAなどに設置されているハイウェイ情報ターミナル(写真提供:NEXCO東日本)
一般的に、ハイウェイ情報ターミナルはSA・PAに設置されている。(写真提供:NEXCO東日本)
高速道路の渋滞のようす
「ハイウェイ情報ターミナル」では、高速道路の渋滞状況や気象情報などを知ることができる。

一部高速道路のSA・PAに設置されていた「ハイウェイ情報ターミナル」が、2025年6月以降、順次休止されることがNEXCO東日本から発表された。

ハイウェイ情報ターミナルとは、タッチパネル式の画面を通じて、交通情報や渋滞状況、気象情報、観光案内などを確認できる情報提供端末である。主にドライバーが休憩中に立ち寄り、ルート確認や周辺施設の検索をおこなうためのツールとして活用されてきた。

交通情報サービス「ドラとら」を紹介する画像(写真提供:NEXCO東日本)
一部SA・PAのハイウェイ情報ターミナルが運用休止されるのは、「ドラとら」との交通情報一元化を図るためだ。(写真提供:NEXCO東日本)
スマホを操作する人の手元
「ドラとら」は、スマホやPCからアクセスすることができ、交通情報を取得しやすい点が特徴だ。

では、いったいなぜハイウェイ情報ターミナルが休止されるのだろうか。NEXCO東日本によれば、その理由は「ドラとら(ドラぷら トラフィック)」を中心とした交通情報の一元化を進めるためだという。

ドラとらは、NEXCO東日本が提供する公式Webサイト「ドラぷら」のなかで、リアルタイムの高速道路情報を提供する交通情報サービスだ。そして、このサイトでは、高速道路の渋滞・規制情報、所要時間、道路気象などを確認できる。さらに、休憩施設の混雑状況や工事予定、通行止め情報なども網羅されている。

また、ドラとらはパソコンやスマートフォンからアクセス可能だ。これにより、SA・PAなどに設置されたハイウェイ情報ターミナルと同様の情報を、より手軽に取得できる点が特長といえるだろう。

とくに、近年はスマートフォンを活用してルート確認や交通状況を把握するドライバーが増加しているとされる。その結果、機能の一本化を目的としてドラとらへの集約が決定されたというわけだ。

休止はされるが「i」マークの表示は残る模様

SA・PAがあることを示す道路標識の写真
ハイウェイ情報ターミナルが休止されても、高速道路の標識で見られる「i」マークは、消える予定はないという。

高速道路に設置されている標識には、「i」のマークが表示されている場合がある。そして、この「i」はインフォメーションを意味し、ハイウェイ情報ターミナルの設置があることを示すサインである。

SAやPAの入口案内標識などで見かけることが多く、立ち寄ることで交通情報や周辺案内を確認できる目印となっていた。

では、ハイウェイ情報ターミナルの運用休止に伴って、この「i」表示も消えるのだろうか。これについてNEXCO東日本の担当者は、「ポスター等を掲示してドラとらをご案内して道路交通情報をご確認いただけるようにしているため、『i』という表示の標識・看板はそのままとする予定です」と話した。

運用休止とはいえ、「i」表示も合わせて消えることはないようだ。

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現在、ハイウェイ情報ターミナルの休止は一部のSA・PAのみが対象となっている。しかし、今後は全国各地の設置端末が順次休止されていく可能性も否定できない。

「スマホ社会」となった現代では、交通情報や目的地周辺の情報もアプリやWebサイトを通じて簡単に確認できる。そのため、情報取得の手段は今後ますますスマホ中心にシフトしていくかもしれない。