堅牢・堅実! 伝統の直4ユニット、それが2TR型

ランクル250に搭載されている2TR-FE型エンジン
ランドクルーザー”FJ”

SUVや商用車向けに設計された縦置き専用エンジンのRZ系列エンジンの後継として2003年に登場したのがTR系。鋳鉄シリンダーブロックとアルミ合金製シリンダーヘッドを持つ堅実かつ堅牢な直列4気筒エンジンである。

RZ系列ではDOHCもしくはDOHCのシリンダーヘッドとの組み合わせだったが、TR系ではDOHCのみとなっている.1953年登場のR系列を始祖とし、1982年に商用車向けエンジン系列を整理統合、機構をアップデートしつつ生産合理化とスケールメリット増大を図るという意図で開発されたRZ系列を経て、TR系列に至るため、その搭載車種の主力は商用車であり、日本ではハイエースの搭載エンジンとして有名だ。

2.0Lは1TR型

RZ系列から引き続き、エンジン高の抑制や高回転の許容性よりも常用回転域での実用性能=低・中速トルクを重視した設計となっている。TR系列のエンジンは前述のハイエースをはじめ、ランドクルーザー250などのSUVやピックアップトラック、2~3トン積みクラスの小型・普通トラックに至るまで、その搭載車種は実に幅広く、海外でも広く使用されている。

1TR型は2.0L。ランドクルーザー”FJ”に搭載する2TR-FE型は2.7Lとなる。ボア×ストロークは、95.0mm×95.0mmのスクエアだ。

レッドゾーンは6500rpmから。組み合わせるトランスミッションは高い信頼性を持つト6速AT(6 Super ECT)だ。

2TR-FE型

エンジン形式:直列4気筒DOHC
エンジン型式:2TR-FE型
排気量:2693cc
ボア×ストローク:95.0mm×95.0mm
圧縮比:10.2
最高出力:163ps(120kW)/5200rpm
最大トルク:246Nm/3900rpm
吸気バルブ/排気バルブ:2/2
バルブ駆動方式:ロッカーアーム
燃料噴射方式:PFI