豊田自動織機は2020年と2022年にもRAV4をベースとしたコンセプトモデルをオートサロンの場で出品しているが、これらは市販化を前提としていない、あくまでも「コンセプト」モデルだった。
しかし、今回披露された3台のカスタマイズモデルはいずれも、将来の国内展開を検討中の、装着パーツを自由に選べるコンプリートカーサービス「RAV4ユーザーコンプリートサービス」の一例として提案されている。つまり、各車のカスタマイズメニューは、市販化を前提として開発中のもの、あるいは販売中のパーツで構成されているのだ。
3台の中でも最もカスタマイズの幅が広く、ブースの中央に展示され来場客の目を引いている「RAV4 PHEVオフロードパッケージ」は、特別仕様車「RAV4アドベンチャー・オフロードパッケージ2」に採用されている、凹凸がありツヤが少ない「GORI GORI BLACK塗装」をアドベンチャー仕様のフロントバンパーやドアミラーなどに塗装。
室内には同じく「RAV4アドベンチャー・オフロードパッケージ(同2)」の合成皮革シートなども装着している。
市販パーツも数多く装着されており、外装はYAKIMAのルーフラックやNEXUSのリヤラダー、ロトパックスの携行コンテナなどで実用性をアップ。
足元には245/65R17のトーヨー・オープンカントリーR/Tやデルタフォース・マットブラック、さらにはリフトアップスプリングも用いることで、悪路走破性を高めながらタフなイメージを強めている。
これらのパーツをすべて装着した場合の参考価格はベース車+100万円とされているが、同社説明員によれば「RAV4ユーザーコンプリートサービス」では、新車購入時のみならず購入後の後付け、さらには単品の装着も可能にする計画だという。
現時点ではサービス開始時期や販売方法、取り付け体制なども決まっていないようだが、コンプリートカーながら欲しいパーツを選んで装着できるのは嬉しいポイント。特にバンパーやシートなどの純正部品は、長草工場でライン装着できれば極めて安価にカスタマイズ可能になると見込まれるだけに、ぜひ実現してほしいと願うばかりだ。