ターゲットは電気工事士! キャラバンが収納上手な秘密基地に大変身【東京オートサロン2023】

さまざまな現場で活躍するプロをサポートする基地(Powered by Base)を実現するコンセプトカー、それがキャラバンをベースとした「Powered Base for PRO」だ。
PHOTO&REPORT:MotorFan編集部

キャラバンをベースとした「Powered Base for PRO」のターゲットは、ズバリ「電気工事士」。それも、ふたりだけで作業するような個人事業主という。こんなにターゲットが具体的なコンセプトカーは珍しい(笑)が、実際にリサーチをした結果の実戦的な装備が随所に投入されている。

日産Powered Base for PRO
日産Powered Base for PRO

電気工事士の方のクルマをチェックすると、車内が広くてもそのスペースを有効利用できておらず、工事に使用する部材や工具がうまく収納できない、という悩みが多かったという。それを解決するために用意されたのが、リヤゲートを開けると姿を現す可動式のラックだ。手前側に引き出すと、向かって右側には作業着や電動工具、左側には工具箱や電動工具用のバッテリーが搭載されている。

日産Powered Base for PRO
可動式のラックはこのように綺麗に収まっている。
日産Powered Base for PRO
引き出すと、右側には作業着や電動工具を取り出すことが可能。
日産Powered Base for PRO
左側には工具を運ぶ台車や電動工具用のバッテリーが並ぶ。

中央には広めのスペースが用意されており、大きな部材を積載するのに便利。床は手前側にスライドするので、奥に積まれた荷物に手が届かない、なんて心配も不要だ。耐荷重は150kg以上というスペックも頼もしい。また、このスライド式の床板の下には脚立が収まるようになっているのも心憎い。

日産Powered Base for PRO
スライド式の床を引き出すとご覧の通り。

そして、電気工事士の方のもう一つの悩みが、休憩時間の過ごし方。暑い日には車内のクーラーですずみたいところだが、騒音や排気ガスの面からエンジンをかけっぱなしというわけにはいかない。そこで、日産リーフの再生バッテリーを活用したポータブル電源を搭載することで、スポットクーラーの利用が可能となった。

日産Powered Base for PRO
2列目スペースはデスクワークをこなせるスペースに。
日産Powered Base for PRO
日産がJVCケンウッド、フォーアールエナジーと共同開発中のポータブル電源。このクルマには4基搭載されている。今季中の発売を目指しているという。
日産Powered Base for PRO
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車内に搭載されたスポットクーラー。エンジンを止めた状態でもポータブル電源の電力から駆動できる。
日産Powered Base for PRO
運転席と助手席の間には冷蔵庫を設置。キンキンに冷えた飲み物で作業後の喉の渇きを癒せる。

電力は、ルーフやリヤウインドウに備えた太陽光パネルで賄う。事務仕事が可能な後席スペースには電子レンジや電気ポットも備え、”移動する事務所”として大活躍する場面が想像できる。

まさにプロ中のプロが使うにふさわしいキャラバンなのである。

日産Powered Base for PRO
車体上部とサイドウインドウに太陽光パネルを設置。
日産Powered Base for PRO
反対側には大型の脚立を搭載可能。ラックはチルト式なので、積み下ろししやすい高さで作業できる。
日産Powered Base for PRO
プロテクション塗装やブラックアウトグリルでエクステリアもドレスアップ。プロのクルマでも見た目のオシャレは重要だ。
日産Powered Base for PRO
足元はレアマイスター製17インチホイールと横浜ゴム製タイヤ(PARADA PA03)の組み合わせ。さらに専用サスペンションで仕上げている。

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