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ホンダ・フリード HYBRID CROSSTAR(FF)
全長4295mm 全幅1695mm 全高1710mm 車両価格2,919,400円
超低フロアが自転車積載には非常に便利!
フリードの3列シート車は、サードシートの折りたたみが左右跳ね上げ式なので、自転車を積むなら2列5人乗りのフリード+(プラス)のほうが向いていそう。でもフリード+は、車中泊がしやすいよう、折りたたんだ2列目席とラゲッジフロアがフラットになるボードを付けており、ボードから天井までの高さは端のほうだと900mm前後。
僕のバイクはサドルが収まりそうにない。後席折りたたみ時のラゲッジ前後長は1900mmぐらいあるから、長手方向は問題ないにせよ、サドルを下げるより前輪を外すほうが簡単だから、前輪を外して載せてみることにした。
前輪を外しても、僕のバイクはサドル高が965mmあるから、ラゲッジボードが付いていたら載りそうもない。そこで、ボードは取り外す。前輪を外せばハンドル高さは750mmぐらいになるから、フロントフォークにサポートを付けても高さ方向には余裕がある。床が平らだから、フォークエンドサポートも安定する。でも、なんか当たり前すぎて、面白みはない。面白い必要はないんだけど。
別のパターンはないかなと考えて、ハンドルから天井までの余裕がけっこうあることに気づいた。ひょっとして、前輪を付けたままでも載るのでは? と思って試してみたら、これがバッチリ。空間的に載るだけでなく、後席のアシストグリップにブレーキレバーを突っ込んだら、固定までできた。後輪は壁に寄り掛からせることができるし、ルーフサイドとラゲッジフロアのロープフックを使えば、車体後半部の固定もしっかりできる。
ラゲッジフロアと折りたたんだ後席の間に大きな段差が付くから、自転車積載の適性はあまり高くないかと予想したけれど、これは良い方向に裏切られた。何より開口部の地上高が335mmと低いから、積み込み作業は抜群にやりやすい。
フリードは23年にフルモデルチェンジが行われると予想されているが、フリード+は無くして欲しくないし、ラゲッジ周りの使い勝手も、ぜひ現状を守ってほしいと切に願う!
積載自転車の寸法図
■第1形態 完成車状態 長さ1680mm 高さ1000mm 幅445mm
■第2形態 前輪を外してホルダーに固定 長さ1510mm 高さ965mm 幅445mm
■第3形態 前後輪を外し、後輪はリヤエンドサポートで保持 長さ1230mm 高さ880mm 幅445mm
■第4形態 前後輪外して倒立 長さ1115mm 高さ870mm 幅445mm
著者と自転車のプロフィール
メカニズムを得意とするジャーナリストの安藤 眞氏は、40年以上も自転車を趣味とし、カングーに愛車を積んでサイクリングを楽しんでいる。身長181cm。フレームを購入して自分で組み上げた写真のロードバイクはサドル高が1mあるから、この自転車が載るクルマなら、アナタの自転車も積載できる可能性が高いはず。
ブリヂストンサイクルのNEO-COTというフレームを購入して、自分で組み上げた。92年発売のスチール製(CrMo鋼)だが、当時としては画期的なもので、ハイドロフォーミング製法で接合部の形状が最適化されている。それを見た僕は「スチールフレームの最高到達点」と直感して即購入。部品を交換しながら30年間、乗り続けている。その後、アルミフレームやカーボンフレームに押され、2021年を最後に絶版となってしまった。ホイール径は700C。