メルセデス・ベンツ「EQS SUV」が日本発売! EV専用プラットフォーム採用の7人乗り電動ラグジュアリーSUV。価格は1542万円から

メルセデス・ベンツ日本はラグジュアリーSUVの電気自動車モデル「EQS SUV」を発表し、5月29日より発売する。メルセデス・ベンツ初の電気自動車専用プラットフォームによるSUVモデルの登場に注目が集まる。

メルセデス・ベンツの電動ラグジュアリーSUVが登場!

メルセデス・ベンツ「EQS 450 4MATIC SUV」全長×全幅×全高:5130×2035×1725mm、ホイールベース:3210mm

メルセデス・ベンツは7人乗りラグジュアリーSUVの電気自動車モデル「EQS SUV」発表し、5月29日より日本国内で発売開始した。

メルセデス・ベンツのプレミアムSUVモデルらしく、高級感あふれる室内空間と、SUVならではの使い勝手の良さを兼ね備えたモデルは、電気自動車専用のプラットフォームに、EVならではのパッケージの有用性を活かしたエクステリアデザインとし、SUVモデルでありながらCd値0.26(欧州仕様参考値)という空力機能性も兼ね備えた美しさを表現している。

上位モデルの「EQS 580 4MATIC SUV Sports」

乗り心地の面では、NVH(騒音、振動、ハーシュネス) 対策も徹底的に行い、高い静粛性を実現。HEPAフィルターを採用した空気清浄システムにより、室内の空気はクリーンに保たれる。EQS SUVは2つの永久磁石モーターを備えた4輪駆動モデルで、不整地や滑りやすい路面を走る際に活躍するOFFROADモードを標準装備している。

「EQS 450 4MATIC SUV」と「EQS 580 4MATIC SUV Sports」の2つのグレードが用意され、価格は前者が1542万円、後者が 1999万円となっている。

後輪操舵システム「リア・アクスルステアリング」を搭載。後輪が最大10°切れることで最小回転半径5.1mを実現した。 

プレミアムSUVらしい優雅なスタイリング

フロントフェイスは「ブラックパネル」ユニットに統合されている。ライトバンドで左右のヘッドライト間を結び、パネル状のフロントグリルは立体的なスリーポインテッドスターの模様となってる。こちらのパネルの裏側に備わる超音波 センサーやカメラ、レーダーなど、運転支援システムのさまざまなセンサーが内蔵されていて、それらのカバーとしての機能性も兼ねそなえる。

サスペンションはフロントに4リンク式、リヤにマルチリンク式を採用。連続可変ダンピングシステムADS+とエアサスペンションを組み合わせたAIRMATICを搭載する。

スタイリングは、サイドビューを際立たせるダイナミックなシルエットでありががら、優れたエアロダイナミクスを備えている。丸みを帯びたフロントエンドから立ち上がり、緩やかな傾斜をもつAピラーとルーフの輪郭を躍動的に流れリアスポイラーへと続く。ブラックのリアスポイラーは、横から見た際に車高を低く見せる効果を演出する。ホイールは20〜21インチと大径のものを装備。ドアハンドルはポップアップ式となる。

左フェンダー側面のサービスフラップはウォッシャー液補充のためのもので、 ボンネットは室内用エアフィルター交換などのメンテナンス目的の場合に、サービス工場でのみ開閉可能となっている。

リアのデザインでは、LEDリアコンビネーションランプの内部が曲線的な螺旋構造となっており、フロントと同じくリアにも左右のリアコンビネーションランプを結ぶライトバンドが設けていて、メルセデス・ベンツの「EQ」ファミリーであることを強調している。

ドアハンドルはポップアップ式を採用。

巨大ディスプレイがダッシュボードを覆う“MBUXハイパースクリーン”

「EQS 580 4MATIC Sports」はMBUXハイパースクリーンを標準装備

インテリアは EQSセダン同様、室内はデジタル化がされていて、“MBUXハイパースクリーン” は、3 枚の高精細パネル(コックピットディスプレイ、 有機ELメディアディスプレイ、有機ELフロントディスプレイ[助手席])とダッシュボード全体を1枚のガラスで覆うワイドスクリーンで構成されている。(「EQS 450 4MATIC SUV」にオプション、「EQS 580 4MATIC Sports」に標準装備)

MBUXハイパースクリーン” は、3 枚の高精細パネルで構成される。

センターコンソールの前部はダッシュボードにつながり、下側は宙に浮いたような構造を採用。EV専用プラットフォームの採用により、従来のようなセンタートンネルが必要なくなったことを視覚的に示している。

2 列目シートは40:20:40分割可倒式。前後130mmの電動スライド機能を標準装備していて、ゆったりした スペースを確保。電動リクライニング機能を備えている (前へ 14 度、後ろへ 4 度)。ラゲッジルームは7人乗車の状態で195Lとなり、5人乗車ではシートの前後スライドにより645L〜880Lを確保。ゴルフバッグを4つ積み込むことができる。2 列目シートを倒して3列目シートを畳んだ状態では、最大2100Lという広大なラゲッジスペースが出現する。

「EQS 580 4MATIC SUV Sports」3列目シート
「EQS 580 4MATIC SUV Sports」7名乗車の場合でも、3列目シート後方に195Lのラゲッジ容量を確保

最大航続距離は589km。107.8kWhの大容量バッテリーを搭載。

プレゼンテーションを行った、メルセデス・ベンツ日本株式会社 代表取締役社長兼CEO 上野金太郎氏

EQS SUVが搭載するパワートレーンは強力で「EQS 450 4MATIC SUV」は最高出力360PS(265kW)、最大トルク800Nmを発生する。上位モデルの「EQS 580 4MATIC SUV Sports」は、最高出力544PS(400kW)、最大トルク858Nmと申し分ないパワーを発生する。

前後アクスルにそれぞれ電動パワートレイン(eATS)を搭載。電気モーターには永久磁石同期モーター(PSM)を採用する。駆動方式は4MATICで、トルクシフト機能によってフロントとリアのモーター間で駆動トルクの緻密な連続可変配分が行われる。前後輪に必要な駆動トルクを毎分 1 万回の頻度でチェックし、必要に応じて前後の駆動力配分を最適化する。機械式の四輪駆動システムに比べてはるかに速い反応が可能となっている。

床下に搭載するリチウムイオンバッテリーはエネルギー容量107.8kWhで、航続可能距離は「EQS 450 4MATIC SUV」が593km、「EQS 580 4MATIC SUV Sports」が589kmとなっている。

会場に展示されていた、最大航続距離が589kmの「EQS 580 4MATIC SUV Sports」はバッテリー残量92%の状態で、航続可能距離は475kmと表示されている。

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