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●海外製品はプラッツの独壇場か? ビッグスケールのロータス99Tが嬉しい
もともとは鉄道模型業界から業界参入を開始した模型メーカーのPLATZ(プラッツ)だが、近年は様々な海外メーカー製品の発売元としても有名で、取り扱っている海外メーカーは多岐にわたる。それゆえカーモデル&バイクモデルに関しては、同社のブースの充実度もかなりのもの。特にマカオを本拠とする、NUNUブランドも含むBEEMAX(ビーマックス)社の製品が大勢を占めている。以前は国内の他メーカーと提携していたBEMAXだが、その商品のほとんどがレーシングカーやラリーカーという、モータースポーツ車両に特化したラインアップだ。
そのラインアップの中でもひときわ目立っていたのが2023年10月発売予定の1/12ビッグスケールのF1マシン、ロータス99T 1987 モナコGPウィナー(予価26000円)だろう。
ロータス99Tの商品仕様は不世出の天才ドライバー、アイルトン・セナ選手が1987年のモナコGPで勝利したマシンを再現しているが、日本人にとっては、日本人初のフルタイムF1ドライバー・中嶋悟選手が初めて駆ったF1マシンとしても記憶されている。
この年のF1ブームの際、国内メーカーから1/12スケールの本車が発売されるかと大いに期待されたのだが、結局は1/20スケールが発売されただけで実現しなかった。他社からとは言え、当時を記憶しているファンにとっては、まさに「35年以上待たされた」模型化と言える。さらなる再現性を高めるディテールアップパーツ(予価9400円)も同時発売予定だ。
加えて2024年にはマクラーレンMP4/4 1988 ワールドチャンピオン(価格未定)が発売予定。こちらもタイトル通りならセナ選手仕様となる。
●サーキットレースのハコ車はNUNU/BEEMAXにおまかせ!?
さてNINU/BEEMAX製品。NUNUの1/24スケールの人気商品に、最初から専用のディテールアップパーツが付属している特別セットの登場は何気に嬉しい。2023年10月にはポルシェ911 SC/RS 1984 オマーンラリー ウィナー ディテールアップパーツ付属、同11月にはボルボ S40 1997 BTCC ブランズハッチ ウィナー ディテールアップパーツ付属、同12月にはアウディ A4 クワトロ 1996 BTCC チャンピオン ディテールアップパーツ付属が登場する(いずれも予価7040円・税込)。
また、NUNUの新製品としては1/24レーシングシリーズにBMW M8 GTE 2020 ロードアトランタ 6時間耐久レース クラスウィナー(2024年2月発売予定/予価4950円・税込)が登場する。専用ディテールアップパーツも同時リリースの予定だ。
BEEMAX(おそらくNUNUブランドでのリリース)の快進撃は止まらない。1/24シリーズが大量投入される予定だ。2024年2月にはマツダ RX-7 253 1981 ル・マン24時間レースとBMW M4 GT3 2022 DTMが、2024年中にBMW 320i E21 1980 DRM ニュルブルクリンク ウィナーとローバー ビテス 3500 Gr.A 1986 ETCCが完全新金型キットで登場予定だ(いずれも価格未定)。
また、フォーミュラカーでは1/20スケールで2023年11月にマクラーレン MP4/2 1984 イギリスGP ウィナーとマクラーレン MP4/2B 1985 モナコGP ウィナーが、2024年1月にブラバム BT52 1983 モナコGPが登場予定だ(いずれも予価6160円・税込)
もちろんオートバイも忘れていない。2024年にBEEMAXとTop Studioの共同開発で完全新規金型の1/12スケール、ヤマハ YZR M1 モトGP 2008(価格未定)が登場するほか、まだ先の話だが、2005年2月にはスズキ RTGV-Γ (XR79) 500 1993 WGP500 チャンピオン(価格未定)の登場も予告された。
●ラリーカーをお望みならベルギーのBELL KITS
またNUNU/BEEMAXだけでなく、これも以前は他社と提携していた、ラリーカーを得意とするベルギーのBEL KITSの商品も登場する。2023年12月には1/24スケールのフォード フィエスタ WRC 2017 ツールドコルス(予価10780円・税込)とシトロエン C3 WRC 2017 フィンランドラリー(グラベル仕様)(予価9680円・税込)が、2024年2月にはMG メトロ 6R4 1986 ランバード RAC ラリー(予価10120円・税込)、オペル アスコナ 400 1981 モンテカルロ ラリーと同 1982 モンテカルロ ラリー ウィナー(いずれも予価9900円・税込)が登場する予定だ。
●あのフランスの老舗メーカーもプラッツから
また、プラッツは今般、フランスの老舗模型メーカーであるエレール社の製品も取り扱いを開始した。会場にはさっそく同社の1/24スケールの1957/1964 シトロエン HY 商用バンとルノー エスタフェッテ(いずれも2023年10月発売予定/予価8250円・税込)が展示されていた。同社は母国メーカーだけにマニアックなフランス車のキットが多くラインアップされており、味のあるキットが多いため、今後の展開に大いに期待したい。
●ドイツレベル製品はハセガワから。新金型の“あの”ボンドカーに期待!
日本の有力メーカーの一角であるハセガワは、世界で定評のあるドイツレベル社製品を取り扱っている。すでにこの9月末に発売されたビッグな1/8スケールのジャガーEタイプ(リミテッドエディション)(価格29590円・税込)は、約55.6cmというその大きさにも驚かされるが、ドアウィンドウは可動式、前輪サスペンションはスプリング入りのコダワリ仕様。また、映画『007』シリーズに登場する、いわゆる“ボンドカー”の模型化にも積極的だが、完全新金型、接着剤不要のスナップキット仕様で1/24スケールのアストンマーチン DB5 “007ゴールドフィンガー”が2023年12月以降に登場予定(予価10780円・税込)。防弾鋼板や回転式ナンバープレートなど劇用車のディテールも再現されているという。