FIA世界ラリー選手権(WRC)は5月9日~12日、2024年シーズン第5戦ラリー・ポルトガルを開催。トヨタのセバスチャン・オジエが優勝を果たした。
ポルトガル戦は1973年のWRC最初のシーズンにも含まれていたイベントで、今年は9月の第11戦ラリー・チリまで続くグラベル7連戦の初戦として行われた。ラリーの中心となるサービスパークは、ポルトガル北部のマトジニョス。ラリー序盤のステージは砂が多く、柔らかい路面だが、後半は荒れた路面のステージが続くのが特徴のひとつだ。
本格的に競争が始まる2日目(デイ2)では、今年トヨタからフル参戦している勝田貴元が一時トップに立つなどトヨタ勢が躍動。この日最後のSS9を終えた時点で首位は昨季のチャンピオンであるカッレ・ロバンペラ、2番手にオジエ、3番手に勝田がつけ、トップ3を独占した。
しかし、デイ3の2本目のステージとなったSS11で、ロバンペラがクラッシュ。デイリタイアを余儀なくされた。また、続くSS12では勝田もコース脇の土手にクルマを当ててリヤサスペンションを損傷し、デイリタイアとなった。
それでも、オジエがSS13終了時点でトップに浮上。リーダーのまま迎えた最終日デイ4のオープニングステージであるSS19でベストタイムを記録すると、その後はリードを守りきって前戦クロアチア・ラリーに続いて今シーズン2勝目を手にした。
2位はヒョンデのオィット・タナック。3位には同じくヒョンデのティエリー・ヌービルが入った。
また、勝田はマシンを修復してデイ4で再出走を果たし、スーパーサンデーで5位に入ったほか、最終SS22で5番手タイムを記録して合計4ポイントを獲得。総合29位となった。
次の第6戦ラリー・イタリア・サルディニアは、5月30日から6月2日にかけて行われる。