北米仕様のワイドボディで走行性能も本格派「トヨタ・RAV4」【最新国産SUV 車種別解説 TOYOTA RAV4】

タウンユースからオフロードまで、マルチな「トヨタRAV4」。 北米市場の人気車らしくワイドめのボディサイズで内外装ともゆったりとボリューミー。特にPHEVモデルはハイパワーかつ充電電力でも長距離走行が可能。他のパワーユニットより狭くなりがちな荷室容量も十分で、電動パワーゲートの標準装備など使い勝手も抜群だ。
REPORT:安藤 眞(本文)/山本晋也(写真解説) PHOTO:井上 誠

卓越した3つの4WDを搭載 EVとしても秀逸なPHEV

ランドクルーザーシリーズほどハードな使用はできないが、一般ユーザーがタウンユースから無駄なく使え、そこそこのオフロード走行も楽しめる。そんなクルマがRAV4だ。

エクステリア

プラグインハイブリッド仕様は切削光輝とブラックカラーでスポークも専用デザインの19 インチアルミホイールを履く。ホイールアーチモールが艶ありブラックとなっているのも差別化ポイントだ。最小回転半径は5.5m〜5.7m。

北米市場での人気が高いため、全幅は1855㎜とワイドめ。それゆえ駐車環境によっては窮屈に思えることもあるが、最小回転半径は5.5m(19インチタイヤ装着車は5.7m)に抑えられており、取り回しはどうにかなる範囲だ。

インストルメントパネル

幅広いグレードに12.3インチフル液晶メーターを採用。撮影車はディーラーオプションのカーナビとなるが、グレードにより8~10.5インチのディスプレイオーディオを標準装備する。ノーズが把握しやすい視界の良さも魅力だ。

パワーユニットは2.0ℓ直列4気筒のガソリンエンジンと、2.5ℓガソリンエンジンと遊星歯車式動力分割機構を組み合わせたハイブリッド、それを外部充電可能にしたPHEVの3種類を用意。駆動方式はエントリーグレードの「X」にFFの設定がある以外は、4WDをメインとした展開となる。

居住性

その4WDシステムには、全部で3種類を用意。電子制御多板クラッチで後輪にトルクを伝える〝ダイナミックトルクコントロール4WD〞、リヤデフの左右に電子制御多板クラッチを装備し、左右輪の駆動力配分も変えられる〝ダイナミックトルクベクタリング4WD〞、後輪を独立したモーターで駆動する〝E-Four〞が設定されている。

うれしい装備

撮影車はダイヤル式ドライブモードセレクトによりエコ/スポーツ/ノーマルを選択できる。独立したスイッチでトライアルモードも選べる。
プラグインハイブリッドのみ後席左右にシートヒーターを標準装備する。スイッチがパワーウインドウスイッチ前方にあるため操作しやすい。
月間販売台数      2263台 (23年9月~24年2月平均値)
現行型発表    19年4月( 一部改良 22年10月)
WLTCモード燃費  22.2 ㎞/ℓ ※PHEV車 

ラゲッジルーム

E-Fourはハイブリッド系専用となるが、PHEVはHEVより約1.5倍高出力なフロントモーターを装備しており、システム出力は306㎰。充電電力(普通充電にのみ対応)だけで95㎞(WLTCモード)走れるから、日常生活の多くをEVとして使用できる。

※本稿は、モーターファン別冊 ニューモデル速報 統括シリーズ Vol.158「2024-2025 国産&輸入SUVのすべて」の再構成です。

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