新機軸が満載の次世代レクサス!「レクサスNX」【最新SUV 車種別解説】

メインとなるハイブリッド以外にも、プラグインハイブリッドに加え、ターボ搭載のピュア内燃機関エンジンという対極のグレードを用意した「レクサスNX」。ターボのパワフルさを堪能するのも良し、EV専用ブランドへの先陣を切るべく、最先端技術に彩られた快適性に身を委ねるのも良し。「次世代レクサスの幕開け」にふさわしい選択肢が用意されている。
REPORT:安藤 眞(本文)/山本晋也(写真解説) PHOTO:平野 陽 MODEL:菅原樹里亜

PHEVの電力制御は超秀逸 ガソリン車の走行性能も好感

レクサスのSUVライン随一のスポーツ派といえば、このNX。車名のNはNimble、すなわち「すばしっこい」という意味だ。現在のモデルは、昨年フルモデルチェンジしたばかりの第二世代。「次世代レクサスの幕開け」を標榜し、さまざまな新機軸を取り入れている。

エクステリア

ボディ同色のフェンダーアーチモールやスーパーグロスブラックの20インチアルミホイールは“F SPORT ”に標準。高輝度シルバーがアクセントの前後バンパーも専用品だ。最小回転半径は5,8m。

そのひとつが、プラグインハイブリッド車「NX450h+」の設定。レクサスは2035年までにEV専用ブランドにすると公表しているが、その第一歩を踏み出した格好だ。バッテリーの総電力量は 18.1kwhで、 充電した電力だけで88km走行できる(等価EVレンジ)。しかも、カーナビと協調して電力マネージメントを行なう〝先読みEV/HVモード切り替え制御〞が導入されており、ナビで目的地を設定すると、地図の距離情報や勾配変化、交通情報などから最適な電力マネージメントを算出し、目的地に着いたときにピッタリ電力を使い切るよう制御を行なう。これがあれば、途中で電力を使い果たすということがないから、電池残量を意識することなく、ロングドライブが楽しめる。

乗降性

「NX450h+」の対極にあるのが、2.4lターボを搭載する「NX350〝Fスポーツ〞」。EV専用ブランドになるまでにはまだ13年あるから、それまでの間は内燃機関の楽しさを味わってもらおうという想いで設定されたグレードだ。エンジンはA25A系をベースに新開発されたもの。ターボエンジンとしての理想を追求するため、排気量を 94cc落とし、ストローク/ボア比を1.14に設定して、吸気流動を最適化している。燃料噴射はポートと筒内直噴を併用するD―4STだが、トヨタ初のセンター直噴を採用したのが大きな特徴。触媒暖機性能を高めるのが目的だそうだが、ひょっとして将来、リーンバーンに発展させるつもりもあるのかも!?

インストルメントパネル

巨大な14インチディスプレイオーディオはインパクト抜群で、エントリーグレードでも9.8インチと十分に大きなディスプレイとなる。ステアリングは“F SPORT”専用の本革ディンプルタイプと、パフォーマンスを問わず全車にパドルシフトが備わる。ドライブモードを切り替えるとメーターデザインも連動して変化する。

組み合わされるトランスミッションが、遊星歯車式8速ATというのもうれしいポイント。有段式ATの小気味良い変速感は、「Fスポーツ」のキャラクターによく似合う。 「NX350〝Fスポーツ〞」の駆動方式は4WDのみだが、これまでと異なるのがその制御。従来型の4WDは駆動性能を高めることに特化していたが、新型NXでは操縦安定性向上のために、前後駆動力配分制御を積極活用するようになった。

居住性

ほかにも2.5l自然吸気エンジンを搭載する「NX250」と、それをハイブリッド化した「NX350h」という、合計4種類のパワーユニットが用意されているが、キャラが立っているのは前掲二者だ。細かい部分では、ホイールボルトの採用やエンジンフードのツインロック化も挙げられる。前者はバネ下が軽くなるのに加え、ホイールの締結剛性が高まるため、操舵にスッキリ感が生まれる。後者はボンネットが剛性部材として作用するようになり、操舵応答性や振動騒音性能に効果のあるアイテムだ。

うれしい装備

普通充電に使うケーブルは、ラゲッジアンダーに収納スペ ースが確保されている。デッキボードは片手で3通りにアレンジできるアイデアが盛り込まれたもので、開けた状態で保持しやすいのは便利だ。
幅広いフロントアームレストはゆったりとしたツーリングにも役立つが、リッドを開けると小物入れスペースとなっているのはうれしい。セカンドバッグを放り込んでおけるほど十分な容量を誇る。
月間登録台数   900台(21年10月〜22年3月平均値)
現行型発表      21年11月
WLTCモード燃費   22.2km/l※「NX350h」の FF車

ラゲッジルーム

乗り味は〝ニンブル〞という言葉からイメージされるほどの過敏感はなく、しっかりと手応えのあるステアリングを切れば、切ったとおりに曲がっていく印象。〝ニンブル〞が欲しいときには操作速度を少し上げるだけで、それに忠実に応えてくれる。

※本稿は、モーターファン別冊ニューモデル速報統括シリーズVol.141「2022-2023 国産&輸入SUVのすべて」の再構成です。

http://motorfan-newmodel.com/integration/141

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