ソロキャンプで中華鍋「やってみたい!」で、自分らしく楽しめばいい|クラシック・ジムニー(JA71C)でアウトドアへ

自分のやりたいことが自分時間でできることも、ソロキャンの魅力
クルマでの移動、それが前提である。たとえ少し重かろうが、かさばろうが、使い慣れた家庭用の調理器具を持ち込むのもアリだ。昔では考えられなかった、山キャンプでのお刺身。「キャンプに刺身? 似合わない」との声もあるけれど、それも保冷器具が発達して可能になった。別に富士山の頂上で刺身を食べようという訳ではない。アウトドアで非日常を楽しむなら、無駄があってもいい。「やってみたいな!」だけで充分にその行動には価値がある。

TEXT & PHOTO:伊倉道男(IKURA Michio)

「やってみたい!」その1、中華鍋!

今回、直径約30cmの中華鍋(以下中華鍋と表記するのはこの直径)をアウトドアに持ち込んでみる。クルマで出かけるキャンプなら、中華鍋の大きさもそれほど苦にはならない。レジ袋にでも入れて持って行こう。

今回の主役のひとつは中華鍋! クルマで出かけるキャンプなら、大きさも重さも問題ナシだ!

もうひとつ、この冬に注目を浴びた焚き火用のリフレクターを。これも金属製で重量はあるのだが、充分に風よけ機能があり、熱をこちらに反射するかなり使い勝手の良いアイテムだ。僕は約50cmの高さのものを選んだが、所有する焚き火台の高さに合わせて選べばよい。普通は火を囲み、コの字形にペグで固定するのだろうが、中華鍋にあわせて円形にセット。これがけっこう可愛い。

もうひとつの主役は、今シーズンの冬キャンプで話題になった金属製のリフレクター、風よけ。円形にセットすることも可能。

さて、熱源に話を移そう。中華鍋は底が丸い。使うバーナーのゴトクの形で、置き易さが違ってくる。また、中華鍋は取っ手の重さで重心の位置がずれている。鍋を振る時間が多い中華鍋ではあるが、そこも気にはなる。というわけで、今回はこの3種類のバーナーとのマッチングを確認してみる。

中華鍋は底が丸い。当然バーナーのゴトク形状で、置きやすさが違ってくる。そこで今回は3種類のバーナーとのマッチングを現確。左から激安ウッドバーニングストーブ、中央がガソリンストーブ、これは機会があれば別にご紹介したい。右が前回紹介したソローストーブタイタン。

非公開: ウッドバーニングストーブで木製ペレットを試してみる|クラシック・ジムニー(JA71C)でアウトドアへ

今回の旅のお供は、ウッドバーニングストーブ。バーニングは英語で「燃える」だが、ここでは二次燃焼をさせるストーブを指すと考えて欲しい。二次燃焼とは加熱されて放出される可燃ガスを、もう一度酸素を供給して燃焼させる機能を持ったストーブだ。 TEXT & PHOTO:伊倉道男(IKURA Michio)

まずはソロストーブタイタンと中華鍋。距離の相性は一番良い。ただゴトク形状がどうも安定しない。ツメを下側に曲げれば良さそうだが、中華鍋専用とするよりも、まだノーマルでもう少し楽しみたいストーブだ。値段も張るので、おいそれと加工はできない。

ソロストーブタイタンとの相性は? 距離は良さそうだが、どうも安定しない。だが、加工して中華鍋専用とするよりも、まだオリジナルで楽しみたいストーブだ。

お次は中国製ガソリンストーブ。じつはコールマンのピーク1 400Aが壊れたため、入手。ゴトクは稼働タイプ。回転して広げることができる。だが中華鍋は安定しない。バーナー部が小さく中華鍋全体に熱を伝えるには不利でもある。また、バーナー部と中華鍋の距離も取れなさそうだ。

中国製ガソリンストーブ。ゴトクは稼働タイプで広げることが出来るが、中華鍋は安定しない。そのうえバーナー部が小さく距離も取れない。

そして激安ウッドバーニングストーブ。これは中華鍋を使うために作られたゴトクのようである。円形の中華鍋をしっかりホールドする。取っ手の重さで空の状態で傾きはするが、ベストな選択と思う。バーナー上部は見づらいが、薪を入れやすいように僕がカットした。木製ペレットを使うのであれば、無加工でもある程度の時間は安定して熱源を確保できる。

激安ウッドバーニングストーブ。おお、なんとも専用ゴトクのようである。中華鍋にぴったりだ。

もうひとつのアイテム、金属製のリフレクター、風よけを円形にセット。正直こちらも重量はかなりある。ただ、焚き火台用としての使用のみではなく、テント内での薪ストーブにも使用してみた。熱の反射はそれほど感じられなかったが、薪ストーブとテントの接触を解決できるので、そこに不安を感じている人にはそれも使いかたのひとつかと思う。

リフレクター、風よけを円形にセット。中華鍋の大きさにもちょうど良い。

調理用の燃料は、今回も木製ペレットを使用。価格も安く、また薪を集める手間もいらない。そのうえ、分けて収納することもできるから、携帯もラクである。今回、着火にはゼリー状の添加剤を使用。燃料用アルコールを使うのも手だ。また、中華鍋の取っ手は熱くなるので革手袋を用意した。タオルや手ぬぐいを使うと手慣れた玄人感の演出も可能。

ウッドバーニングストーブの二次燃焼が始まり、火力が落ちつくのを待つ。木製ペレットは補給時に大量に入れると火が消えてしまう。できれば補給せずに調理を済ませたい。

二次燃焼が始まる。木製ペレットは補給時に大量に入れると火が消えてしまうことが多い。できれば補給せずに調理を済ませたい。

味は違えど、見た目変わらず……

業スーで販売されている冷凍の業務用肉団子。これを3種類のソースで楽しむことにする。

食材は今回も? 業務スーパーに直撃。すべてここで済ませる。まず目に留まったのは冷凍の業務用肉団子。加熱済み。500gでなんと172円(税込)。なんというコスパの良さ。こちらは味つけはされていない。そこでこれを3種類のソースで楽しむことにする。

まずはスウェーデン代表。ブルーベリーソース。割合はブルーベリージャム4、醤油3日本酒1、こしょう少々あたりで。甘いソースはスイーツ用と思われがちだが、試してみると肉料理にも合う。色もきっと食欲アップにつながる予定!

お次はイタリア。バルサミコソース。バルサミコ酢2、赤ワイン1、醤油2、日本酒1、蜂蜜1。まぁこちらの分量もアバウトだ。これをひと煮立ち。フライパンの中の色もイタリアらしくて美しい。

最後は日本から。焼き鳥のタレ。デカいヤツを購入したのでだいぶ前のものである。まぁ、そこは熟成されているということで。

日本からは焼き鳥のタレ。

期待に答えて、熱源、中華鍋、リフレクターとも、思ったとおりの性能を発揮してくれている。左手に中華鍋、右手にカメラ。ひとりでは苦労するワンカットだ。肉団子に焦げ目がついたら、3種類のソースに合わせて3皿に取りわけておく。日本の焼き鳥のタレだけは特別扱い。もう一度、肉団子を中華鍋へ戻し、タレを絡めておく。

熱源、中華鍋、ともに思った通りの性能を発揮してくれている。左手に中華鍋、右手にカメラ。ひとりでこなすには苦労するワンカット。
日本の焼き鳥のタレだけは特別扱い。もう一度中華鍋に戻し、タレを絡める。
山里にも春がやってきました。まだ冷え込む日があったりします。そんな時は、大丈夫か? 咲くのが早すぎないか? と少し心配に。でも、僕よりも遥かに経験を積んだ植物たち。これは彼らの台詞なのだと思う。「お前こそ、大丈夫か?」皆さま、ご自愛くださいませ。また来週、お目にかかります。

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著者プロフィール

伊倉 道男 近影

伊倉 道男

フォトグラファー。国学院大学法学部法律学科卒。アパレル会社にて総務人事、営業を経験。その後、但馬 治…