LEDバルブにすると夜間走行が楽しくなる!? 【ジープ・ラングラーを買うと幸せになれるのか VOL.4】

現行モデル(JL型)の1世代前のJK型ファイナルバージョンに乗る “Wrangler Love!” な筆者が、「ジープ・ラングラー」の魅力などについて、さまざまな視点から語るこのシリーズ。今回はVOL.3で紹介した「快適化カスタム」の続編として、もうひとつのウィークポイントといえるライト類の照度不足にフォーカス!LEDバルブによるライトチューニングについて紹介します。
REPORT&PHOTO 小原裕一郎(OHARA Yuichiro)

丸型2灯ヘッドライトは「ジープ・ラングラー」を象徴するアイコン

「ジープ・ラングラー」のフロントフェイスは、1941年にジープの元祖「ウィリスMB」が登場して以来、80年以上にわたって丸型2灯ヘッドライト+縦スリットのグリルデザインが踏襲されている。「ジープ・ラングラー」に魅せられた人たちは、このデザインや頑なに伝統を守り続ける姿勢にロマンを感じるわけだが、一方であまりクルマに関心がない若者には、丸型2灯のクラシカルな風貌が新鮮に映っているようだ。ここが現在のラングラー人気の源泉なのかもしれない。

丸型2灯ヘッドライト+縦スリットのグリルデザインは、ジープのレジェンド「ウィリスMB」譲りのもの。この普遍的なデザインがマニアにはたまらない。

丸型ヘッドライトといえば、アメリカでは1974年まで規格サイズの丸型2灯や4灯のシールドビームの装着が義務化されていたこともあって、当時は国産車にも同様の丸型シールドビームが採用されていた。シールドビームは、文字どおりボディとバルブが一体化された構造なので、バルブ単体での交換はできないが、防水性や耐久性の点では優れている。

さらに規格サイズにしたことで、世界中に同規格のライトが流通し、例えばアメリカの荒野やアフリカのサバンナを走行中にライトが切れたとしても、比較的容易にスペアパーツを入手できるというメリットもあった。

これを裏打ちするように、以前はアフリカや中東の砂漠地帯を走っているクルマは、丸型2灯ヘッドライトのランドローバー・ディフェンダーかトヨタ・ランドクルーザーと相場が決まっていたが、これは前述の事情が大きく影響している。

アフリカでは、古くからメンテナンスが容易な丸型2灯ヘッドライトのランドローバー・ディフェンダーが活躍していた。<出典:LandRover UKサイト>

JK型ラングラーのライトは時代遅れで暗い

アメリカのヘッドライト規制が解除された1980年代以降は、デザイン性と空力を向上させるために角型や異形のヘッドライトが主流になった。これに伴ってヘッドライト用のバルブは、白熱バルブ→ハロゲンバルブ→HIDバルブと進化し、最近ではLEDバルブへの移行が急速に進んでいる。

ところが、JK型ラングラーの純正ヘッドライトはH4タイプのハロゲンバルブ(60/55W)、フォグライトに至ってはPSX24Wという特殊なタイプの白熱バルブ(25W)と、今となってはかなり時代遅れのタイプ。実際に点灯してみると、色はタクシーと同じようなメリハリのない暖色で、明るさも到底満足できるレベルではなかった。

各バルブの特徴比較。数値や評価は一般的なもので、使用状況や製品によって変化するが、相対的にはLEDバルブにアドバンテージがあることがわかる。

というわけで、納車直後にヘッドライトをハイワッテージバルブ(5,000K)に、フォグライトをイエローのLEDバルブ(3,000K)に交換。その後、初回車検時に片方のフォグランプが切れていることがわかり、今度は2色切り替え式のLEDバルブ(ホワイト6,000K/イエロー2,500K)に交換した。

ところが、このLEDフォグランプは想像以上に明るく、ヘッドライトとのバランスが悪くなってしまったので、夜間や雪道走行の機会が増える冬を前にヘッドライトのLED化を決断。ここでは、その交換作業の手順やハロゲンバルブとの明るさ比較などを紹介していく。

(左)購入直後に交換したハイワッテージバルブ(5,000K)、(右)今回装着したフィリップス製LEDバルブ(6,500K)。

バルブ交換の際はグリルの脱着が必要

今回ヘッドライト用バルブをHIDではなく、LEDにしたのは、低価格の割に寿命が長く、消費電力も低く抑えられているなど、コスパの良さに惹かれたのが最大の理由だ。さらに最近のLEDバルブは、ドライバーユニットが一体化されていることに加え、本体も小型化されているので、ヘッドライト後方にスペースの少ないJK型ラングラーでも、スッキリ収まると判断したからだ。

では、ここからは交換作業でポイントとなる箇所や手順を紹介していこう。

最近のLEDバルブはドライバーユニットが一体化されているので、スペースに余裕がなくても取り付け可能。ヒートシンクやファンも付いているので、放熱対策もバッチリだ!

■グリルの取り外し

「ジープ・ラングラー」のヘッドライトバルブを交換するには、グリルを取り外す必要があるが、その前に、両脇に付いているウインカーランプをベースごと取り外しておかないと後で面倒なことになる。問題のグリルは上部のグロメット(6本)を抜いたうえで、下部に取り付けられているツメ(6箇所)を手前に強めに引くと外すことができる。

外したグリルとグロメットはシートの上などに置いておくとキズが付かず、パーツの紛失も防げる。

■ヘッドライトの取り外しとLEDバルブの装着

ヘッドライトはステンレス製のフレーム+4本のトルクスネジで固定されているので、T15のトルクスビットを用意して注意深く外していく。ヘッドライトにはH4ハロゲンバルブとポジション用の白熱バルブが刺さっているので、これも破損に気を付けながら抜いておく。

次は外したヘッドライトからH4ハロゲンバルブを抜いて、LEDバルブを挿していくわけだが、後部に大きなヒートシンクが付いているので、バルブを収めた状態では防水用のゴムカバーがハマらない。これを回避するために、LEDバルブのベース部分をねじって外し、予めライト本体に取り付けておく。そのうえで防水カバーを取り付け、最後にLEDバルブ本体をねじって取り付ければ取り付け完了だ。

なお、LEDバルブは上下の向きが決まっているので、取説をよく見ながら、正しい方向へ挿し込むようにする。

LEDバルブが装着できたらカプラー類をしっかり挿し、後部の干渉の有無などを確認したうえで元の位置へ固定する。

■取り付け完了後は点灯状態とエラー表示の有無を確認

ヘッドライトの取り付けが完了したら、グリルを取り付ける前にヘッドライトが正常に点灯し、ハイ/ローの切り替えも正しく行えるかを確認する。さらにスモールランプやウインカーの点灯状況を確認したうえで、インパネにエラー表示が出ていないかも確認する。

各部の正常動作を確認したらグリルを所定の位置に取り付け、最初に外しておいたウインカーランプをしっかり挿し込めば取り付け作業は完了。ただ、ヘッドライトやフォグランプのバルブを交換した場合は、光軸調整が必要になるので、後日、近所のカーショップへ持ち込んで調整をしてもらった。

注)パッケージには「国産車専用」の記載があるが、JKラングラーでは問題なく動作した。

交換作業は30分程度で完了。「ジープ・ラングラー」はグリルを取り外す手間はあるが、H4ハロゲンバルブの交換と同じ手順で簡単にLED化ができる。

LED化の効果は絶大!夜間走行が楽しくなる

さて、肝心の成果はどうか。ビフォア/アフターの写真を見れば一目瞭然、やはりLED化の効果は絶大で、全体的に白くクリアな光でかなり明るくなった印象だ。照射の具合も素晴らしく、ハロゲンバルブの時は光のエッジがぼやけていたが、LEDバルブは極めてシャープでメリハリがあり、まるで視力が上がったかのようにクリアに見える。

とりわけ、予めLED化しておいたフォグランプと組み合わせると、足元の照射範囲が一気に広がり、さらに威力がアップする。これならば真っ暗な林道でも、大雨が降る高速道路でも、安心して走行できるだろう。もちろん、街灯のある街中でも明るさや色味の違いは実感できるし、存在感もグッと高かまるので、なぜかライトスイッチを操作するときはワクワクしてしまう。

【ロービーム】(左)ハロゲンバルブ、(右)LEDバルブ。LEDバルブは明らかに白く明るくなっていることがわかる。
【ロービーム+フォグランプ】(左)ハロゲンバルブ、(右)LEDバルブ。フォグランプを点灯すると足元が一気に明るくなるので、向かうところ敵なしという感じだ。

今回取り付けた「PHILIPS Ultinon Essential LED」の実売価格は6,500円程度と安価。この程度の投資で大きな効果が得られるのは、LEDバルブの大きな魅力といえるが、それ以上に「ジープ・ラングラー」で夜間走行をするのが楽しくなったのは予想外の収穫だった。

ライトチューニングをすると街中でも存在感が増し、ますます「ジープ・ラングラー」を駆るのが楽しくなる。

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著者プロフィール

小原 裕一郎 近影

小原 裕一郎

メディアプランナー&ライター。メディア業界でテレビ視聴率調査、マーケティング(リアル&デジタル)、…