JK型ラングラーは「ドアが勝手に全開してしまう!」【ジープ・ラングラーを買うと幸せになれるのか VOL.3】

現行モデル(JL型)の1世代前のJK型ファイナルバージョンに乗る “Wrangler Love!” な筆者が、ジープ・ラングラーの魅力について、さまざまな視点から語るこのシリーズ。今回はVOL.2(https://motor-fan.jp/mf/article/96966/)で述べたイマイチな点を踏まえ、日常の足として使いやすくするための“快適化カスタム”について紹介します。
REPORT&PHOTO 小原裕一郎(OHARA Yuichiro)

日常の足として使い勝手を向上させたい!

かつて筆者は、1980年代に製造されたCJ-5(ラングラーの前身)に試乗した経験があるが、当時のジープは2ドア+幌タイプのルーフが基本形。乗り心地は硬く直進安定性もイマイチで、高速道路では幌がバタついてやたらうるさかった記憶がある。

ところが、筆者が乗っているJK型以降の「ジープ・ラングラー」は、伝統のラダーフレーム+リジッドアクスル構造はそのままに、SUVとしての商品価値を高めるべく、エンジン、トランスミッション、サスペンション、装備など広範囲にわたって改良が施され、かなり乗用車的な乗り味に近づいてきた。

筆者の愛車(2018年式JK型ラングラー・アンリミテッド・スポーツ)。JK型以降は4ドア化に伴って延長されたホイールベースも手伝って、トラック的な乗り味から乗用車的な乗り味へと進化した。

とはいえ、VOL.2でも述べたように、少なくともJK型ラングラーにはイマイチな点がたくさんある。リジッドアクスルという構造上、回転半径が7.1mもあることは仕方ないにしても、例えばアシストグリップがなく乗降が大変な点、ドアストッパーがなくドアが勝手に全開してしまう点、ヘッドライトやフォグライトが暗く夜間走行に不安がある点など、日常の足として毎日使うことを考えると、やはり改善したい箇所はたくさんある。

というわけで、ここでは納車後、使い勝手を向上させるために行った「ジープ・ラングラー(JK型)」の“快適化カスタム”について紹介しよう。

ディーラーで整備中の筆者の愛車(右)。いつも信頼できる相棒でいてもらうには、マメなチェック、整備、自分なりのカスタムなどは欠かせない。

乗降性の改善

「ジープ・ラングラー(JK型)」の最低地上高は220mmとかなり高く、しかもサイドステップの取り付け位置も高め。身長180cmの筆者でも乗降時はなにかにつかまらないとキツイ。ところが、JK型には前席・後席ともにアシストグリップが装備されていないので、Amazonで社外品を調達して取り付けた。これはJK型のオーナーならば、ほとんどの人が行っているポピュラーなカスタムだ。

また、ドアステップ部は前後とも鉄板がむき出しの状態だったので、滑り止めとキズ防止を兼ねて、純正品(MOPER)のスカッフプレートをUSから取り寄せて装着した。

Aピラー(左)と後席上部のロールバー(右)に装着した社外品のアシストグリップ。どちらも現行のJL型には標準装備されているが、JK型は未装着なので、ここはカスタムのはじめの一歩になる。
本来ならば標準装備されていてもおかしくないスカッフプレートが未装着だったので、USから純正品を取り寄せて前後のステップに装着した。

ドアの開閉制御

「ジープ・ラングラー」のドアは脱着式なので、伝統的にドアストッパーがなく、代わりにパワーウィンドウなどのコード類を内蔵したベルトがストッパーの役割を担っている(カプラーで脱着可能)。現行のJL型にはドアストッパーが装着されたが、JK型は放っておくと勝手に全開してしまう。これでは狭い駐車場や強風時は危険なので、ここも購入後すぐに車外品のドアストッパーを入手して装着した。

取り付けは純正のボルトとナットホールを利用するので簡単。2段階のストッパー機構付きで、前側はワンタッチで脱着できる構造なので、ドアの脱着にも対応している。

ペダル位置の改善

ジープは、そもそも荒れた大地を縦横無尽に駆るために生まれたクルマなので、厚底のブーツでも運転しやすいように、アクセルペダルはかなり奥まった場所に取り付けられている。これは「ジープ・ラングラー」になった今も継承されていて、ここはかなり違和感がある。というわけで、JAOS製のアクセルペダルスペーサーを使ってペダル位置を手前に修正。ついでに同社製のフットレストも装着した。

カスタム後はアクセルペダルとブレーキペダルの高低差が減ったので、とても運転しやすくなった。ペダル付近のスペースは意外と狭いのが「ジープ・ラングラー」の特徴だ。

断熱性・静粛性の改善

ご存知のとおり、「ジープ・ラングラー」のルーフは脱着式なので、金属+内張りではなく、樹脂製のルーフが採用されている。しかし、内張がないせいか、夏場は頭に太陽の熱を直接感じるので、このルーフは断熱性に難があることは明らかだ。そこでオプションで販売されているヘッドライナー(純正品)を、USから取り寄せて装着した。

効果はてきめんで、夏場の暑さはまったく感じなくなったので、おそらく冷暖房効率も改善されているはず。これはJL型も含めてオススメのカスタムだ。さらに、ヘッドライナーの装着は静粛性の向上にも寄与しており、全体的に騒音レベルが下がったのはいうまでもない。

純正オプションのヘッドライナーは十分な厚みがあり、しっかりした作り。ラゲッジスペース側面用のライナーも付属しているので、高価だが純正品がオススメだ。

グリルネットの追加

筆者の「ジープ・ラングラー(JK型)」は、スポーツというスタンダード・グレードなので、上級グレードのサハラのように本革シートは装着されておらず、各部の同色塗装も施されていない。むしろバンパーやフェンダーが未塗装ブラックの方が好みだったので、スポーツで満足しているが、唯一グリルネットが装着されていない点だけは気になっていた。

なぜならば、高速道路やオフロードで小石などが飛んできた際は、ダイレクトにラジエターに当たる可能性があるからだ。そのせいか、各種グリルキットが純正オプション設定されているが、どれもピンとこなかったので、Amazonで好みのアルミ製グリルネットなどを購入してDIYすることにした。

DIYにもかかわらず、まるで純正のような仕上がりで大満足。取り付けは耐熱・耐候タイプのインシュロックと接着タイプのマウントベースを使って数10カ所で固定。取り付けから約4年経過しているが、剥がれや色落ちは見当たらない。

エクステリア系のドレスアップ

「ジープ・ラングラー」のアンテナは、アメ車でよく見かけるステンレス製の細長いネジ込みタイプが採用されているが、窓ガラスを拭く際に体に当たって具合が悪いし、走行中もゆらゆら揺れてちょっと目障り。そこで社外品の太くて短いタイプに変更した。

また、給油口はカギ付きながらフィラーキャップがむき出しになっているので、いたずら対策を兼ねて純正オプションのフューエルフィラードアを装着した。ちなみに、現行のJL型には蓋付きカバーが標準装備されている。

太く短くなったアンテナ(左)と給油口に取り付けた純正オプションのフューエルフィラードア(右)。細かいカスタムだが、これだけでも利便性と愛着度がアップする。

タイヤとホイールについては、グレードによって装着されているものが異なるが、筆者のラングラーにはBS DUELER H/T(255/70R18)とシンプルなデザインのアルミホイールが標準装備されていた。このタイヤはオンロード重視のコンフォートタイプなので、静粛性が高く乗り心地もよいが、スパルタンなフォルムと高いオフロード性能を持つラングラーには、どう考えてもミスマッチだ。

というわけで、タイヤはクロカン4WDでは定番のBF Goodrich All-Terrain T/A KO2(275/65R18)とJL型のサハラに装着されているメッキ調のアルミホイールに変更。やはりアメ車にはホワイトレターとキラキラホイールがよく似合う。

A/T系のタイヤに履き替えると、ラングラー本来の性能を引き出すことができる。ホイールはヤフオクで新車外しのものを安価で入手した。

ノーマル感を維持しながら快適化カスタムを目指す

「ジープ・ラングラー」は、ノーマルでもカッコよく、高いオフロード性能を発揮してくれる頼もしいクルマだ。その一方でエクステリア、インテリア、エンジン、足回りなど、広範囲にわたって驚くほど多くのカスタムパーツが販売されているので、各々の好みに合ったオリジナル感たっぷりのカスタムを楽しむことができる。

しかし、筆者はどちらかというとノーマル派。設計者が丹精込めて作り上げたクルマの性能や特徴を、とことん味わいながら、いつまでもオリジナルをキープしたいという意識が強い。今回の快適化カスタムのコンセプトは文字どおり、日常の足として使い勝手を向上させることが最大の目的だったが、その裏でいかにノーマル感を崩さず、さりげないカスタムができるかという点も強く意識していた。

そんな中で行ったカスタムだったが、JL型に水を開けられていた部分が一部解消されたこともあって、結果的には大満足!実際、普段使いとしても使い勝手は大幅に向上したので、ますます「ジープ・ラングラー」を駆るのが楽しくなってきたのは確かだ。

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著者プロフィール

小原 裕一郎 近影

小原 裕一郎

メディアプランナー&ライター。メディア業界でテレビ視聴率調査、マーケティング(リアル&デジタル)、…