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バッテリー上がりでも、他車からブースターケーブルで電力を分けてもらうことなく、独力で対処できるジャンプスターターは、かつて所有する人が限られる特別なツールだった。もっぱらプロ機材だったと言ってもいいだろう。というのも、重くかさばる割に、出番そのものはそう多くないからだ。
多機能なモバイルバッテリー式か、充電不要のキャパシタか?
それが近年ごく身近な存在になったのは、スマホを始めとする電子機器の拡充に合わせて、モバイルバッテリー市場が成長したためだろう。全てではないものの、モバイルバッテリーのなかにはエンジンスタートを可能にする出力を備えたアイテムもあるのだ。
かつての姿形や大きさを知る人にこそ、そのコンパクトさは衝撃だろう。手の平サイズの小さなものでも、小排気量車程度であればエンジン始動には十分。むしろバッテリーにつなぐプラグのほうが大きいぐらいだ。
大元がモバイルバッテリーだけに、急場だけでなく、日常的に使えるのもありがたい。標準でUSBポートを備えるものや、ライトを本体に備えるものなどもあり、災害時はもちろんアウトドアなど使用シーンは限りなく広がった。
それぞれに一長一短アリ!
他方、ここに来て別確度からジャンプスタートを可能にするアイテムも登場している。
それがキャパシタを使うもの。弱ったバッテリーから蓄電し、一気に電気を放出するというこの仕組みなのであらかじめ充電しておく必要がない。いざ使おうにも、充電不足ですぐに使えないケースを回避できるメリットは大きい。
ただし、著しく弱ったバッテリーでは、蓄電する電力そのものが足りないのでその点はネックになる。この点においては、電力の置き換えが可能なモバイルバッテリー式が強いともいえるだろう。
どちらを選ぶかは個々人の使用パターンによるだろうけれど、基本的な考え方としては、小排気量ならモバイルバッテリー式を、大排気量車ならキャパシタタイプを選ぶのが本筋。
ただここでも紹介しているとおり、モバイルバッテリー式でも排気量を問わずに使えるマルチなタイプもある。今から買うなら、ここが狙い目とも言えそうだ。