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広大な室内空間と荷室は魅力 街なか移動や日常使いに特化
トールが開発された発端は、軽自動車の販売が好調で、小型車から乗り替えるユーザーが増えたことだ。トヨタが危機感を抱き、N-BOXなどに対抗できるコンパクトカーが企画された。ダイハツが開発して、ダイハツ版はトール、トヨタ版はルーミーの名称で売られている。
エクステリア
トールは軽自動車のスーパーハイトワゴンに似ている。全長を3700mm(標準車)に抑えながら、全高は1700mmを超えて車内は広い。
インストルメントパネル
後席は床と座面の間隔が乏しく、足を前側へ投げ出す座り方だが、格納するとボックス状の広い荷室になる。荷室の床を反転させると汚れを落としやすい素材が貼られ、自転車を積んだ後の清掃もしやすい。収納設備も充実しており、発売された2016年の時点で、500mlの紙パックが収まる収納設備を備えていた。
居住性
車両重量が1080kg(標準車)と少し重いため、1.0lの自然吸気エンジンは動力性能が不足。ターボは2500rpm付近のノイズが気になる。ステアリング操作に対する車両の反応は鈍く、危険を避けるときはボディが大きく揺り返す。乗り心地も40km以下では粗い。プラットフォームはブーン&パッソと共通だが、トールは全高が約200mm、両重量も200kg近く上回り、走りと乗り心地に不満が生じた。
うれしい装備
月間登録台数 1169台(21年11月〜22年4月平均値) 現行型発表 16年11月(マイナーチェンジ 20年9月) WLTCモード燃費 18.4 km/l ※自然吸気のFF車
ラゲッジルーム
それでも街なかの移動が中心で、軽自動車では近所の坂道でパワー不足を感じる場合など、トールは生活のツールとして使いやすい。そのためにダイハツブランドの小型車では好調に売られている。
※本稿は、モーターファン別冊 ニューモデル速報 統括シリーズ Vol.142「2022-2023 コンパクトカーのすべて」の再構成です。
http://motorfan-newmodel.com/integration/142/