KTCのハイブランド「ネプロス」が放つラチェットハンドルの究極スリムモデル『nepros・NBR390A』【カーグッズ・オブ・ザ・イヤー傑作選その4】

=選出理由= スリム化を徹底する限界追求の試み
1999年創刊の老舗カー用品専門誌『CarGoodsMagazine』。同誌が毎月カー用品業界の最新事情をレポートするなか、1年を通じてその象徴たる傑作を選出する恒例企画が『カーグッズ・オブ・ザ・イヤー』! 2022年末に発表したノミネートアイテムの顔ぶれから、カー用品の最前線をチェック! 第4弾はハイブランド工具「ネプロス」のラチェットハンドル!!

ビギナーにとっても、クルマいじりに欠かせない工具の筆頭格がラチェットハンドル。クルマ好きならきっとひとつは持っているに違いない。
どのメーカー製品でも見た目にそれほど違いがないラチェットハンドルだが、大量生産品とプロも使う高級品では、造りも使い勝手も大きく違うのが実状だ。その違いは、実際に手で触れ、そして使うごとにより明確になってくる。
その最たる事例こそ、ここで紹介するネプロス『9・5sq.ラチェットハンドルNBR390A』だ。プロも認めるツール界のハイブランドがネプロスであり、そのネプロスが10年ぶりに徹底的に細部を見直して改良された最新モデルとなる。

10年ぶりの刷新でさらに軽量コンパクトに

使いやすさを追求し、各部が従来品より大幅に深化している点にまずはご注目。
一番の改良点は、ヘッドのコンパクト化。従来品に対して幅を4ミリも縮小している。これにより、狭い場所での作業性が確実にアップしていることは言うまでもない。
わずかな違いに思えるかもしれないが、もともと小さなヘッド内部にドライブギヤなどの機構を組み込んだギリギリの設計をしているため、さらなる小型化は至難の業。極限まで機構のぜい肉をそぎ落としていることが想像できる。

nepros『9.5sq.ラチェットハンドル NBR390A(価格:1万3860円/税込)』
定評のあった節度感のある操作性はそのままに、30gにも達する軽量化は、グリップの肉抜きはもちろんギアそのものにも手を付けた結果。さらにヘッド部分も4mmシェイプアップされ、狭い場所での作業にもより余裕を持てるようになっている。

小型化のみならず強度も維持し、バランスも磨かれる

さらに、小型化だけでなくギアに嚙み合わせるクロウ部の段数を7段から8段に増やすことで力を分散し、小型化と強度を同時に実現している点も見逃せない。
また、一見中実棒に見えるハンドル部も独自の工法による中空構造である。従来品より中空部を拡大することで、10%の軽量化に成功しているというわけだ。軽さはもちろん、力を入れやすい絶妙な太さと重量バランスで使いやすさも磨かれている。
このように、高級品は徹底した作り込みで上質な使い勝手が追求されている。その素晴らしさは、クルマいじりが好きな人なら一度手に取ってみればすぐにわかるはず。それこそ長く使う相棒として、とっておきの存在になることは間違いない。

難しいヘッド部の小型化に挑戦し、従来モデルよりヘッド部の幅を4mmコンパクト化。狭い場所での作業にこそ、この小型化が活きてくる。

キーワードで検索する

著者プロフィール

CarGoodsMagazine 近影

CarGoodsMagazine

20世紀創刊!市販唯一のカー用品専門月刊誌
1999年に季刊誌として創刊後、好評を元に月刊化。当時より続…