北極から南極まで約2万7000kmの壮大な冒険に向かう特別な「日産アリア」が公開!

日産自動車はこのほど、「Pole to Pole」探検チームとともに、アイスランドのレイキャビクにて、北極から南極まで(Pole to Pole)約2万7000kmの冒険に向かう準備を整えた「アリア」を公開した。

バッテリーやパワートレインは市販車のまま。大きな変更点はサスペンションの調整と39インチタイヤの採用

日産自動車はこのほど、「Pole to Pole」探検チームとともに、アイスランドのレイキャビクにて、北極から南極まで(Pole to Pole)約2万7000kmの冒険に向かう準備を整えた「アリア」を公開した。

このたび発表された「アリア」での冒険は、日産が昨年5月に計画を明らかにしたもので、英国の冒険家クリス・ラムゼイ氏とパートナーシップを締結し、北極から南極(Pole to Pole)までのタフな遠征を実施する。

今年3月にスタートするこの壮大な冒険では、氷原や深い雪、急勾配の山、そして人を寄せ付けないような砂漠の砂丘など、息を呑むほどに美しくありながら、極限までに過酷な地形や環境のなかを旅していく。極地探検車のスペシャリストであるアークティック・トラックス社は、日産のデザインおよびエンジニアリングチームと協力し、これらの厳しい環境に対応できるよう「アリア」の準備を進めてきた。

しかし、その準備は意図的に最小限に抑えられている。バッテリーやパワートレインは市販車のままで、最も大きな変更点はサスペンションの調整と39インチタイヤの採用だ。これらを日産の電動四輪制御技術「e-4ORCE」と組み合わせることで、探検車は極限の地形に挑み、南極点への到達に必要な快適性と制御を手に入れた。

クリス・ラムゼイ氏(写真左) とコドライバーを務める妻のジュリー・ラムゼイ氏

今回の冒険のリーダーであるクリス・ラムゼイ氏は、次のようにコメントしている。
「私たちの冒険が目指すことのひとつに、クルマの本当の実力、日常的な能力を明確に示すということがあります。ですから、標準的な市販EVを使用し、最小限の変更でどんな場所も走ります。今回も同様で、ドライブトレインとバッテリーは工場出荷時のままである市販の『アリア』を使用し、このクルマがいかに高性能で多用途であるかを示します。サスペンションを変更し、ホイールアーチを広げることで、安定したプラットフォームと39インチのBFグッドリッチタイヤのベネフィットをより引き出すことができるようになりました。そして、もともと素晴らしいクルマが、さらにスタイリッシュになり、地球の果てまで行けるよう準備が整いました。今からドライブするのが楽しみでなりません」

大のコーヒー好きであるクリス・ラムゼイ氏は、特別に組み込まれたエスプレッソマシンによって、長時間の旅の途中でサステナブルコーヒーをいつでも楽しむことができる。そして、屋根の上のユーティリティユニットから直接飛ばすことができるドローンを使って、壮大な環境の美しさを撮影することも可能だ。

また、今回の冒険では、再生可能エネルギーを活用する革新的なポータブルユニットを極地での「アリア」の充電に使用。牽引可能なこのプロトタイプには、軽量の風力発電機とソーラーパネルが搭載されており、強風と長い日照時間を利用して、ドライバーが休憩している間にEVのバッテリーに充電を行う。

コドライバーを務める妻のジュリー・ラムゼイ氏は「この4年間、私たちは『Pole to Pole』の計画と準備に生活の大半を費やしてきました。3月のスタートが本当に楽しみです。旅の途中では、気候変動に対して積極的に行動を起こしているコミュニティや個人の興味深い取り組みを見つけ、その経験とストーリーを皆さんと共有していきたいと思っています。私たちの冒険は、これまで誰も試みたことのない世界初の挑戦です。本当にワクワクしています」と語っている。

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