車載通信ユニットの制御プラグラムを修正するサービスキャンペーン(無償修理)の案内が届いた(詳細は前回のレポートを参照)。念のためマツダの公式ホームページで内容を確認してみた。確認してみたところ、対象車の車体番号の範囲と製作期間が記載してあった。車体番号の数字から、SPCCI(火花点火制御圧縮着火)エンジンとマイルドハイブリッドシステムを組み合わせた我がe-SKYACTIV-X搭載車の比率がわかり、MAZDA3全体の6.1%である。そのうち、我が車と同じAWDと6MTとなると(セダンには6ATの設定しかない)、ほんのわずかだろう。もっと仲間を増やす努力をしなければ……。
ちなみに、MAZDA3全体で最大の比率を誇るのは2.0Lガソリン(SKYACTIV-G 2.0)搭載車で43.3%を占める。次が1.5Lガソリン(SKYACTIV-G 1.5)の34.4%、1.8Lディーゼル(SKYACTIV-D 1.8)は16.2%である。
関東マツダ・高田馬場店で車載通信ユニットの通信制御プログラム修正を行なった数日後、さあ、これからクルマに乗って出かけようと準備しかけた瞬間に、手持ちのスマホに「メンテナンス案内」が届いているのに気づいた。「メンテナンスのたぐいならしてもらったばかりだけどなぁ」と首をかしげながら内容を確認してみると、以下の記述があった。
エンジンオイル量が規定値を超えています。
マツダ販売店で点検を受けてください。
エンジンオイル量が不足しています。
1Lまたは1qt補充してください。
補充方法は、取扱説明書を確認してください。
はて、困った。いろいろ困った。まず、エンジンオイル量が規定値を超えていると知らせているいっぽうで、「不足している」という記述もある。いったいどっちなんだ(笑)。「コンディションモニターで確認」のメニューを選択して該当ページに移ってみると、エンジンオイル量は「過剰」と赤文字で記してある。
困ったことに、このメンテナンス案内に気づいたのは火曜日で、お世話になっている関東マツダ・高田馬場店の定休日だ。「ひょっとして、出かけられない?」と思ったが、ともかく、始動前にエンジンオイル量を確認してみることにした。
せっかくなので、スマートフォンアプリのMyMazdaを立ち上げてオーナーズマニュアルを参照してみた。SKYACTIV-Xは他のエンジンと違ってちょっと特殊で、ボンネットフードを開けてもエンジンがダイレクトには見えない。燃焼室の温度を適切に保つためと遮音のためにカプセル構造となっており、もう1枚フタがある。
開けるとこうなるわけだ。
樹脂製エンジンカバーの前端に2ヵ所あるノブを回してロックを解除し、カバーを持ち上げる。すると、裏側に黄色いストラップがあるので、先端のツマミをホルダーから外し、ボンネットフードの裏にあるフックに引っかけると、カバーは開いた状態で保持される。ストラップ先端のツマミがホルダーにどういう状態で留まっていたかよく覚えておかないと、元の位置に戻すときに戸惑うことになるので注意が必要だ(経験者は語る)。
エンジンカバーを開けると、左の奥にオイルレベルゲージの黄色いノブが見える。レベルゲージの奥にはエンジンオイルの補充口がある。レベルゲージを引っ張り出していったんオイルをぬぐい、もう一度差し込んで引っ張り出してみたところ、エンジンオイルは規定の範囲内にあった。過剰でもないし、不足もしていない(写真ではわかりづらいが)。
メッセージのとおりエンジンオイルが過剰だったり、不足していたりしたら外出前にひと騒動覚悟しなければならなかったが、目視で判断する限り、問題はなさそうだった。何の策も講じずにクルマを動かしたが、メーターに警告灯が表示されるなどの異常はなかったし、運転している際に音や臭いやフィーリング面で違和感を感じることはなかった。いつもどおり、快調である。
その後、1000km以上走行しているが、エンジンオイル量に関するメッセージは受け取っていないし、相変わらず、我がMAZDA3はすこぶる快調である。つまり、納車されてからというもの、一切トラブルといったトラブルに遭遇していない。走行に支障はないけれども、どこかから原因不明の異音がする、ということもない。悩みといえば、乗る時間がなかなか見つけられないことくらいだ。