目次
155ps/235Nmのモーターで前輪を駆動。0-100km/h加速を7秒でこなす
アバルト500eは、アバルトの電動化戦略において中核を担うモデル。これまでのブランドDNAを継承しながらも、次世代のアバルトを象徴する存在として、このたび日本に導入される。
全長3675×全幅1685×全高1520mm、ホイールベース2320mmのコンパクトなサイズを維持しつつ、前輪を駆動する155ps/235Nmのパワフルでレスポンスの優れたモーターと、42kWhのバッテリーにより、低中速域においてもエキサイティングな走りを実現。0-100km/h加速タイムは7秒で、ガソリン車の「アバルト695」とほぼ同じタイムを記録する。20-40km/h、40-60km/h の中間加速ではアバルト695より約1秒速いタイムを記録し、シティ走行においてアバルト695を超えるパフォーマンスを発揮する。なお、WLTCモードにおける一充電走行距離はハッチバックが303km、カブリオレが294kmと発表された。
また、ガソリン車に対し、前後重量配分の改善(57:43)およびトレッドの60mm拡幅(フロント1470mm/リヤ1460mm)により、クイックなハンドリングと安定性を両立したことで、日常で最も走行シーンの多い、中間加速および立ち上がり加速のパフォーマンスを、より楽しく爽快なものにしている。
アバルトの象徴ともいえるレコードモンツァ(※)のエキゾーストノートを忠実に再現した独自のサウンドシステム「サウンドジェネレーター」を装備した点も特色。これにより、BEVとは思えないエキサイティングで刺激的な走りを実現する。
※アバルトブランドのハイパフォーマンスエキゾーストシステム。アバルトの創業期から続く、ブランドのDNAと切り離すことのできない伝統のチューニングパーツ。
「サウンドジェネレーター」は、ステランティスグループのサウンドデザインスタジオと、イタリアのステランティス専任チームが共同で開発された。音響試験と研究は、正確で信頼性の高い騒音測定を行うために半無響室(内部の騒音レベルが極めて低く、外部からの遮音性が高くなるように特別に設計された部屋)で実施。さらに、反射床のおかげで、道路のような音響反射面を再現することが可能となった。プロジェクトチームが、延べ6000 時間以上をかけて完成したサウンドは、ダイナミックなドライビングとスピード、アクセル開度とリンクし、アバルトのガソリンエンジンを忠実に再現したものだ。
この「サウンドジェネレーター」により、アバルト500eは、他の電気自動車とは異なる、唯一無二のドライビング体験を提供する。なお、「サウンドジェネレーター」は、停止時にオン/オフの切り替えが可能だ。
デザインの最大の特徴は、アバルトとして初めて、車体の随所に、ブランドアイデンティティであるサソリのパーツを模したデザインを採用した点。18インチアルミホイール、フロントバンパー、ステアリングホイールはサソリの爪を、そして、独特な外観のリップスポイラーは、サソリの足を模している。
また、これまでのアバルトモデルではフロントグリルにブランドロゴを配してきたが、アバルト500eでは、ダークチタングレーの『アバルトレタリング』を初めて採用した。さらに、稲妻の放電によって描かれたかのような新しいデザインのスコーピオンエンブレムを車体の両サイドに配置している。
エクステリアは、コンパクトな車体に18インチアルミホイールを採用し、アグレッシブさを持ちながら柔らかなプロポーションを実現。また、スポーティな印象のフロントバンパー、アクセントカラーとしてホワイトを採用したリップスポイラー、精悍な印象を与えるフルLED ヘッドライトなど、コントラストのある引き締まったスタイリングとなっている。リヤフェンダー上部には、電気自動車のアバルトを特徴づける、EV専用のロゴがあしらわれた。
インテリアは、黒を基調としたシックでスポーティな空間。インストルメントパネル、ステアリングホイール、ヘッドレスト一体型スポーツシートなど、アルカンターラをふんだんに用い、高級感のある室内を演出している。
ヘッドレストには専用のロゴをあしらい、ブルーとイエローのステッチを施した一体型のスポーツシート、ステアリングホイールにあしらったブルーのトップマークとともに、スポーティさを高めている。
安全装備については、衝突被害軽減ブレーキ、レーンキーピングアシスト、トラフィックサインレコグニション、およびブラインドスポットモニターが、アバルトとして初めて採用された。
通常モデルのボディカラーは、アンチドーテホワイト、ベノムブラック、アドレナリンレッド、アシッドグリーンの4色をラインナップする。
導入を記念したローンチエディションの限定車「スコーピオニッシマ」
アバルト500eの日本導入を記念した、ローンチエディションの限定車「スコーピオニッシマ」は、ブランドの誕生年にちなんで、全世界1949台を発売。このうち200台が日本市場に割り当てられた。ボディタイプは、ハッチバックとカブリオレの2タイプを設定。専用のサイドデカール、デジタルサーティフィケーション、およびウェアラブルキーを特別装備。ボディカラーは、限定車専用色のポイズンブルーとアシッドグリーンの2色から選べる。