新型レクサスLMとトヨタ・アルファードと違うのは顔だけ? エクステリアの違いを比較

レクサスのフラッグシップとして登場した新型LMは、アルファードのレクサス版という位置付けの超高級ミニバンだ。それでは、新型LMとアルファードでは外観がどのように違うのか比較してみよう。

PHOTO:中野孝次/TOYOTA

テーマは堂々とした気品のあるデザイン

新型レクサスLM

新型LMは、レクサスのフラッグシップMPVに相応しい、独自の存在感と上品な佇まいを兼ね備えたエクステリアと、快適で開放的なインテリアを両立すべく、「Dignified Elegance」をキーワードに堂々とした気品のあるデザインに仕上げている。空力や操縦安定性を考慮したボディ形状やレクサスならではの上質な内装は、走行性能や乗り心地に直結する重要な要素であり、すべては乗員の快適な移動につながっている。

まず、ボディサイズから比較していこう。

新型LMはアルファードに比べて、リヤ席付近に最もボリュームを持たせたサイドのスタイリング。前後フェンダーが張り出しタイヤの存在感を強調した造形としている。

新型レクサスLM
全長×全幅×全高:5125mm×1890mm×1955mm
ホイールベース:3000mm
車両重量:2460kg

アルファード ハイブリッドエグゼクティブラウンジ
全長×全幅×全高:4995mm×1850mm×1935mm
ホイールベース:3000mm
車両重量:2290kg

新型LMはアルファードに比べ、
全長が+130mm、全幅が+40mm、全高が+20mmと、ボディサイズが拡大している。
ホイールベースは3000mmで共通している。
重量は、新型LMの方が170kg重い。

フロントは進化したスピンドルボディ

新型レクサスLM

次世代のレクサスデザインが目指す「機能的本質や動的性能に根差したプロポーションと独自性の追求」 を表現した新型LMのエクステリアは、キャビンの広さを感じさせるため、リヤシート付近に最もボリュームを持たせたサイドのスタイリングと、走りの良さ、乗り心地を想起させる前後タイヤの存在感を強調した造形を融合させることで、躍動感がありながら上品で伸びやかなフォルムとしている。

LMのフロントマスクは進化したスピンドルボディを採用し、一目でレクサスだと分かる存在感を見せつける。

フロントデザインでは、レクサスのアイデンティティであるスピンドルボディが進化。 押し出しの強いスピンドル形状のグリルに外板色を採用することでボディと一体でシームレスに表現している。 ヘッドランプを含めたアッパーの鋭い表情とサテンメッキの採用で、 モダンで強さを持ったフロントフェイスを表現している。 フロントグリルとフード・ヘッドランプ・バンパーの境界の段差を減らし、ボディと融合した構成とすることで、走行時の空気の流れをボディ上面や側面へスムーズに流す効果によって、空力性能や 冷却性能、操縦安定性を向上させている。

ヘッドライトは外側2灯がロービーム、内側1灯がAHS(アダプティブハイビームシステム)として機能する3眼LEDユニット。ランプを囲むように上下段でL型シグネチャーを配置。上段はターンランプとデイタイムランニングライトとして機能する。

ヘッドランプは、グリル上部のスリットからサイドまで連続するラインでスピンドルボディを強調。上段にはターンランプとデイタイムランニングライトの機能を持った外向きのL字シグネチャーを、下段にもL字シグネチャーを配置する。シャープな表情を表現しながら視認性確保している。

水平基調のベルトラインとフローティングルーフ

ボディサイドのデザインでは、全体でダイナミックな抑揚を表現しながら、ルーフ、ガラスエリア、 ロッカー周りは安定感を感じさせる水平基調とし、ショルダーに入ったシャープなエッジと大胆な造形による陰影のコントラストが、サイドビューに豊かな表情を与えている。
また、A ピラーと D ピラーをブラックアウトしたフローティングルーフとすることで、乗員のプライバシーは守りつつ解放感と抜けの良いフォルムを表現。低く水平なベルトラインは後席の見晴らしにも寄与している。

新型LMはアルファードと比べ、水平基調なベルトラインでBピラーやDピラー付近が異なるポイントだ。彫りの深いキャラクターラインもダイナミックさを強調している。

次世代レクサスのアイコン「Lシェイプ一文字シグネチャー」を採用

リヤデザインでは、D ピラーからリヤコンビネーションランプへの流れるような動きを表現。前方へ傾斜したリヤウィンドウにより、伸びやかなシルエットを強調ている。LEXUSロゴを配したガーニッシュやバックドアまで回り込んだリヤフェンダーの彫りの深い造形は、リヤビューの立体感、安定感を際立たせている。

アルファードはバックドアをフラットな面で構成してのに対して、新型LMはリヤフェンダーの造形がバックドアまで回り込み、中央でスピンドル形状を形成している。

リヤコンビネーションランプは次世代レクサスのアイコンである「Lシェイプ一文字シグネチャー」を採用し、その上部には車両の水平軸とワイド感を強調する一文字ランプを配置。 テールランプは太さに変化を持たせながらグラデーション発光することで、深みと奥行き感のある演出する。また、ターンランプやバックアップランプはヒドゥンテックの考え方により、造形を崩すことなく点滅・点灯時のみ視認できる位置に配している。

リヤコンビランプは次世代レクサスのアイコン「Lシェイプ一文字シグネチャー」を採用。レクサスロゴの丈夫に配置された一文字ランプが水平軸のワイド感を強調するアクセントとなっている。ターンタンプはクリア部分がL型に点灯する。

アルミホイールは、レクサスの新たなフラッグシップモデルとしての上品さと走りの良さを表現した2 種類を設定。19インチは鍛造の特徴を活かし、交差したマルチスポークメッシュの精緻なディテール でプレミアム感を表現している。17インチはマルチスポークに加えて外周にアイキャッチを施すことで存在感を強調する。表面にはいずれのサイズもスパッタリング処理を施している。

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レクサスのフラッグシップ、新型LMがついに日本でも発表された。「ラグジュアリー・ムーバー」を意味するLMは、世界でもライバルがいない超高級ミニバンだ。いや、ミニバンという言葉も相応しくない、新しいカテゴリーのクルマと言えるだろう。2000万円の車両価格は、アルファードの最上級グレードの2倍以上。どこが違うのか?

ワングレードで価格は2000万円! レクサス「LM」が発売! レクサス最高額車となる新たなフラッグシップは“ラグジュアリームーバー”

2023年4月の上海モーターショーで発表されたレクサスブランド初のミニバン「LM」。発表の際に「日本での発売は秋予定」とされており、詳細については伏せられていたが、2023年10月19日、ついに正式発売となった。

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