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内外装のデザインを一新 走りのメカニズムも強化
中高年世代にはいまだに「インプレッサ(以下、インプ)の高性能版?」というイメージが強いWRXだが、2014年に発売された先代モデルからは正式社名からインプの文字も外され、商品構成上も開発体制も「レヴォーグのセダン版」というべきポジションに変わっている。
エクステリア
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もっとも、先代には内装デザインなどにインプの名残りもあったが、現在の現行WRXは内外装デザインからフルインナーフレームという骨格構造までインプとは別物。今ではレヴォーグとともに、スバルのスポーツ系フラッグシップという立ち位置を確固たるものとしている。レヴォーグには1.8ℓターボもあるが、WRXは現行スバルで最強となる2.4ℓターボの一択。変速機もCVTのみで6速MTの用意はない。最新WRXのラインナップが「S4」のみで、伝統の「STI」が存在しないのは、現時点でMTが準備できていないせいもあろう。
インテリア
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4WDシステムもスバルで最も高度なVTD-AWDで、現在日本で手に入るスバルで同システムを搭載するのは、このWRXとレヴォーグの2.4ℓターボ車のみだ。基本グレードは本革シートと電子制御可変ダンパーを標準装備する「STIスポーツR」と、それらが省かれる「GT―H」の2種類。さらに、それぞれに先進運転支援システム(ADAS)やコネクテッド機能を充実させた「EX」も加わり、実際の選択肢は都合4グレードとなる。
接地感の高い足回りや優れた操縦性は特筆
WRXはバンパー下部やホイールアーチのブラックアウトデザインが特徴的だが、これはなにもSUVの雰囲気を表現したのではない。この部分は「空力テクスチャー」という凹凸を表面に成形した樹脂となっており、空気の剥離を抑制して操縦安定性を引き上げる技術なのだ。前記のように大きく2種類のグレードをもつWRXだが、好事家がスポーツセダンとして乗るなら、迷うことなく可変ダンパー付きの「STIスポーツR」を選ぶべき。同グレードはストローク感や乗り心地などの快適性で圧倒的に優秀なだけでなく、気合を入れて走ったときの正確性や切れ味でも明らかに軍配が上がる。
うれしい装備
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そのしなやかなのに無駄がなく接地感あふれるフットワークは、スバル技術の集大成ともいうべき素晴らしさだ。そこに45対55という後輪優勢の基本駆動配分をもつVTD-AWDがプラスされて、安定感と回頭性を見事に両立している。とはいえ、WRXではCVTに懸念をもつ好事家がいるのは否定できない。その気持ちは理解できるが、この「スバルパフォーマンストランスミッション(SPT)」と銘打ったCVTで、実際に無段階変速になるのはドライブモードを穏やかなコンフォートかノーマルにしているときだけ。それ以上のモードでは徹頭徹尾8速ATとして振る舞い、変速スピードはDCT以上という。少なくとも乗り味だけでいえば、CVTのネガは皆無といってよい。
Country Japan Debut 2021年11月(一部改良:22年11月) 車両本体価格 400万4000円~482万9000円
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※本稿は、モーターファン別冊 ニューモデル速報 統括シリーズ Vol.151「2023-2024 スポーツカーのすべて」の再構成です。