12月になってもポカポカ陽気が続く2023年。新型コロナウイルスが5類へ移行したことにより行動制限が解除され、数年ぶりに人出が戻ってきた。観光地には外国人が押し寄せオーバーツーリズムとして各地で問題視されるほど、かつての賑わいを取り戻した。これは旧車イベントも同様で、2023年の春以降、数年ぶりに開催される例が増え続け、秋以降は例年通りともいえるほどになった。
新型ウイルスが拡散される前は年間20数本ものイベントを主催してきた日本旧軽車会も活発な活動を取り戻しつつある。代表である吉崎 勝さんは関東地方での旧車イベントを数多く手掛ける人物で、当HPにも何度か登場している。幅広い人脈によりイベントへの協力を惜しまないオーナーズクラブが多く、毎回数多くの参加車で溢れることが日本旧軽車会主催イベントの特徴でもある。
今回は2023年12月10日に開催された「2023アリオ上尾クリスマスファイナルクラシックカーミーティング」の模様をお届けしたい。この日は朝こそ寒かったものの昼前後からは上着が不要なほどの陽気に恵まれた。当日の参加台数は130台前後とのことだったが、11月に同じ場所で開催したときは300台を超える台数が集まった。開催場所は埼玉県上尾市にあるショッピングモール「アリオ上尾」の東駐車。広大な駐車場を備えることから土日であってもイベント開催が可能で、年に数度この場所で行われている。
日本旧軽車会は、すでに2024年も2月から9月までで9回ものイベントを予定している。2月は25日に栃木県佐野市アクトプラザ駐車場で予定されているので、見学でも参加でも予定に組み込んではいかがだろう。近年ではネオクラシックカー人気の高まりを受けて参加車両の年式を2000年までに広げているから、比較的新しい年式の車両でも参加しやすくなったことが特徴だ。
ネオクラ人気を裏付けるように、この日の会場に展示された車両たちの半数近くが1980年代以降のモデル。厳密にはクラシックカーの定義から外れてしまうけれど、こうして古いクルマが見直されるのは素直に良いことだと思える。やはり1970年代以前のモデルたちは中古車価格が高騰しており、気軽に入手できる存在ではなくなった。だからといって’80年代から2000年前後までのクルマたちも人気が高まり価格は高騰してきている。とはいえ、まだ一般の会社員でも購入できるモデルは数多くあるので、これからオーナーになろうと考えている予備軍も多いことだろう。
参加可能な車種の年式が広がると、会場に来る人の年齢層も広がる。旧車オーナーが高齢化するなか、20代や30代と思しき参加者・来場者が見受けられることは素直に喜ばしいこと。これからもクルマを趣味にする人たちの憩いの場として、旧車イベントが存続することを願うばかりだ。またオーナー予備軍には、一度はこうしたイベントを見学されることをオススメしたい。気になるモデルのトラブルやウイークポイントをオーナーから直接聞くことができるし、参加オーナーたちは皆、同好の士に対しては友好的なもの。旧車談義を楽しみたい人が多いから、気になることがあれば質問してみると新たな発見や出会いになるはずだ。
今回の開催場所となった埼玉県のアリオ上尾での予定について触れると、2024年は4月21日に開催されることが予定されている。同じように東駐車場が舞台となるので、近隣の旧車好きなら立ち寄ってみるといいだろう。では、数多く参加していた車両たちを写真とともに紹介しよう。