ヒョンデは今年、世界最大級のカスタムカーの祭典である東京オートサロンに初めて出展。そこで、2024年上半期に日本市場への投入を計画しているハイパフォーマンスバッテリーEV(BEV)、IONIQ(アイオニック)5 Nのほか、ヒョンデNブランドが考える将来のチューンドBEVのビジョンを具現化したコンセプトマシン「NPX1」を世界初公開している。
イベントが本格的に始まった13日には、屋外イベントエリアにてデモランを実施。「N moment/Hyundai」と銘打たれたこの企画では、IONIQ 5 Nと同車をドリフト仕様にモディファイしたIONIQ 5 N Drift spec、そしてツーリングカーのエラントラN TCRが、それぞれドリフトを披露した。
まず、登場したのはIONIQ 5 N。ドリフトの名手でありレーシングドライバーとしても第一線で活躍し続けている谷口信輝がステアリングを握った。
IONIQ 5 Nは最高出力650PSを誇る高性能バージョン。後輪駆動レイアウトからくるスポーティな走りはもちろん、エンジンの音をアウトプットする「N active Sound+」も特徴として挙げられる。これはレシプロエンジンなどの音をスピーカーから車内外で再生する機能。ドリフト時にはスキール音が発生するが、それに負けない音量の“エンジンサウンド”を響かせた。
それにIONIQ 5 N Drift specが続いた。フロントリップスポイラーやロールケージなどが装着されたほか、リアブレーキがツインキャリパー化されるなどドリ車らしく手を加えられた同車は、チョ・ソングによるドライブで見事なスライドを披露した。また、N active Sound+も進化させられたようで、サウンドはより猛々しくなり、音量も増大。さらに、タイヤスモークもドリ車らしい量を発した。
最後に出てきたのは、世界的に人気を博しているツーリングカーカテゴリーであるTCRマシンであるエラントラN TCR。加藤正将がTCRジャパンシリーズに投入した車両を自らの手で駆った。FFの競技車両ということもあり、スライド量こそ控えめであったものの、極めてクイックな挙動と直列4気筒ターボエンジンのリアルサウンドで観衆の目と耳を楽しませた。
N moment/Hyundaiは14日も実施。幕張メッセの屋外展示場にて11時からの予定となっている。