メルセデス・ベンツの電動バン「eスプリンター」は航続距離530km! 最大113kWhバッテリーを搭載し欧州で受注開始!

メルセデス・ベンツは、大型バン・セグメントを代表する電動化モデル「eスプリンター」を間もなく欧州で発売する。車両装備は、高い積載量と2種類のボディ形状と長さ、3種類のバッテリーサイズを組み合わせることができ、幅広いニーズに合わせて車格を設定することができる。56 kWhまたは113 kWhの使用可能なバッテリー容量との組み合わせで、パドルシフトでエネルギー回生レベルを設定することもできる。車載システムには、目的地から最適化した充電プランを提示するMBUXマルチメディアシステム、強化された安全支援システムが標準装備される。56kWhバッテリー搭載の新型eスプリンター・パネルバンは約7万1388ユーロ(約1140万円)から受注が開始されている。

新型「eスプリンター」は、効率性、航続距離、積載量の3つを網羅するオールラウンダーなモデルだ。統一されたデザインのフロントモジュールは、ホイールベースやバッテリーサイズに関係なく、すべての車両バリエーションと組み合わせることができる。省スペースな一体型高電圧バッテリーのモジュールは、アンダーボディかつ車軸の間に配置されているため、堅牢なバッテリー・ハウジングとともに最適なコンポーネントを実現し、低重心がハンドリング性能に貢献している。駆動系には電動リアアクスルが備えられており、コンパクトながら強力なトルクを発揮する。

新型「eスプリンター」のリアアクスルには、熱管理効率が向上した永久磁石同期モーター(PSM)が搭載されている。バッテリーは使用可能容量113kWh、81kWh、56kWhの3種類をラインナップ。シミュレーションによると、航続距離は最大440km、市街地航続距離は最大530kmを誇る。この航続距離であれば、配送業務にも申し分ない。また、オーバーランとブレーキング・モードでは、エネルギー回生(リキュペレーション)が可能で、その強さは、ステアリングホイールにあるパドルシフトで調整することができる。

メルセデス・ベンツの他の電動バンと同様、新型「eスプリンター」は交流(AC)充電と直流(DC)充電の両方に対応している。車載充電器は、急速充電ステーションで最大115kW(オプション)の直流充電が可能だ。具体的には 容量56kWhのバッテリーは、最大115kWの場合、約28分で10-80%まで充電することができる。使用可能容量113kWhのバッテリーは、最大115kWで約42分を要する。また、充電サービス「Mercedes me Charge」を利用すれば、ドライバーは充電ステーションの運営会社に関係なく固定料金で充電ハブを使用することができる。

新型「eスプリンター」のキャビンには、10.25インチ・ディスプレイを備えた最新世代のMBUXマルチメディアシステムが標準搭載される。MBUXのおかげで、クラウドベースサービスを利用することができ、これには、目的地から最適化した充電プランを提示する充電戦略や充電設定の調整機能が含まれている。また、室内装備には、「ヘイ、メルセデス」の声かけに柔軟に対応する音声アシスタント機能も充実している。

安全支援システムには、追加機能が充実したメルセデス・ベンツの「セーフティ&アシスタント」システムが標準搭載されている。例えば、標準装備のアクティブ・ブレーキアシストには交差点機能が追加され、60km/hまでの速度域でも、垂直に交差する車両や対向車を警告し、70km/hまでの速度域では危険な追い越し操作を警告することができるほか、40km/hまでの速度域では緊急時に介入し、他の車両との衝突が迫っている場合には旋回を支援することができる。

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