ベース車はなに? 日産・自動車大学校の生徒が制作したカスタマイズカー3台が「大阪オートメッセ2024」に出品!

日産自動車はこのほど、日産グループである学校法人 日産学園 日産・自動車大学校の学生が制作した3台のカスタマイズカーを、大阪オートメッセ2024に出展すると発表した。

車体系の課程を有す京都校の学生たちが授業の集大成として制作

日産・自動車大学校は、全国に5校(栃木校・横浜校・愛知校・京都校・愛媛校)あり、5校に共通する自動車整備の国家資格取得を目指す学科に加え、モータースポーツ系や車体系(板金・塗装)の課程をもつ自動車整備専門学校。今回出品される車両は、車体系の課程を有す京都校の学生たちが授業の集大成として制作したものだ。

今回の大阪オートメッセ2024で自動車ショーに初出展となる「KOTO」は、自動車大学校の学生自身がターゲットカスタマーとなり、「自分たちが乗りたい車」をテーマに制作した車両。また、「ELGRAND GLASSIER」と「SETO」は、1月12日〜14日に開催された東京オートサロン2024に出品され、そのクオリティの高さは来場者をはじめ多数のメディアから好評を得た。各車両の詳細は下記のとおり。

「KOTO」
日産京都自動車大学校 自動車整備・カスタマイズ科4年生制作 制作期間6カ月

車両コンセプトは、「学生の感性がとらえた京都のWABISABI」。京都の由緒ある建築物から着想を得てデザインされた。フロントグリルは、1300年の歴史を持つ伏見稲荷大社が誇る、圧巻の千本鳥居をイメージ。サイドオーバーフェンダーは東寺の五重塔の屋根の優美なアーチをモチーフに制作された。

ベース車両は2012年まで販売されていた軽自動車の「KIX」。コンパクトなボディと高い走破性を持つ「KIX」は、狭い道やアップダウンが多い京都にぴったりのモデルだ。古都・京都の名所をキビキビと走れるように、トランスミッションをATからMTに改造し、学生の理想とするクルマに仕上げている。

ボディカラーは、晴天の空をイメージした明るい白をベースに、差し色として太陽を表現する赤を用い、晴れた京都の街並みを爽快に走り抜けるような活発なイメージに仕上げられた。インテリアは、神社仏閣を想起させる高貴な赤と紫の革張りを施すとともに、ドアスピーカー部分を障子の格子にみたて、京都らしい模様をあしらっている。

「ELGRAND GLASSIER」
日産京都自動車大学校 自動車整備・カスタマイズ科4年生制作 制作期間6か月(東京オートサロン2024出展)

車両コンセプトは「紡ぐ」で、両親とふたりの兄弟と祖父母、仲の良い6人家族に乗ってもらうことをイメージして制作された。家族全員でキャンプを楽しみ、笑顔が絶えないクルマをいうことを目指すとともに、アウトドアを満喫しながら家族の絆を深めて欲しいという願いが込められている。また、災害時に悪路を走行することを想定し、車高はベース車両のエルグランド(E52)から40mmアップし、ルーフには大型テントも設置。万が一の時にも大切な家族を守る。

フロントは、オフロード感を出すためにエクストレイル(T33)のフェイスを採用し、リヤは学生らしい「今ドキ感」を感じさせる一直線のテールランプをあしらい、スタイリッシュな印象に仕上げた。

ボディカラーは、夜明けをイメージして学生がオリジナルで調色。夜から朝にかけて広がる幻想的なグリーンをベースに、朝焼けの雲に照らされるオレンジが差し色としてリップスポイラーやサイドステップ、インテリアに施されている。

「SETO」
日産京都自動車大学校 自動車整備・カスタマイズ科4年生制作 制作期間6カ月(東京オートサロン2024出展)

「過去と現在の架け橋」をコンセプトに、ELGRAND GLASSIERで触れた仲の良い6人家族の姉(22歳)が、お洒落なカフェや都会のナイトライフをクルマと共に楽しむシーンをイメージ。ユニークで可愛いパイクカーに仕上げた。

エクステリアはベース車両のキューブ(Z12)に、ブルーバード(410)のフロントフェイスとテールランプが用いられた。異なるクルマのフェンダーとボンネットを自然な形でつなぎあわせるべく、溶接・パテ造形の調整を何度も繰り返し、見事に調和させている。ヘッドライトはそのコンセプトから「現在」感を意識し、ハロゲンではなくLEDを採用。

姉が友達と自由気ままな旅行に行くシーンを想定し、天井にバケットを装着。ボディカラーは学生が考案した淡い紺色で、姉が友人とナイトライフを楽しむべく、夕方の青から漆黒の夜にむけて出かけるシーンを表現したカラーとなっている。

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