【このキャンピングカーが欲しい!】扱いやすいサイズ、使い勝手はキープ! 長く乗りたいならこんなキャブコンはいかが?

AtoZ アンソニーライト
AtoZ アンソニーライト(車両本体価格:648万円/展示車価格:712万300円)
居住スペースで選ぶならキャブコン。しかし、サイズが不安という方も多いだろう。そんな悩みを解決してくれるのが、老舗ビルダーAtoZがリリースする「アンソニーライト」。全長4630mmの凝縮ボディながら、大人4人+子ども3人が就寝可能だ。

TEXT●山崎友貴(YAMASAKI Tomotaka)
PHOTO●Motor-Fan.jp

インテリアはプロがコーデした3つのスタイルから選択可能|AtoZ アンソニーライト

AtoZ と言えば、国産キャブコンビルダーの老舗で、「A」からモデル名が始まることで知られる。中でも「アミティ」は大人気モデルだが、フラッグシップに「アンソニー」がある。

アミティがマツダ・ボンゴをベース車にしてきたのに対して、アンソニーはよりパワフルなトヨタ・カムロードをベース車にしている。また、ボディサイズもアミティよりも一回り大きいという特徴も備えている。

キャンピングカーではボディサイズが居住スペースの広さに直結するわけだが、駐車場などの理由から大きいモデルが持てないというユーザーもいる。しかし、コンパクトなモデルだと動力性能の面で満足がいかないという人もおり、愛車選びで悩んでいるという向きも少なくないはずだ。

そんなユーザーにもたらされた福音が、「アンソニーライト」だ。同社のパンフレットを見ると、“シンプル装備”と謳われているが、その特徴はサイズにある。アンソニーの全長が4980mmなのに対して、アンソニーライトは4630mm。なんとアミティよりもコンパクトなのである。

アミティよりも短いのは、キャブオーバーのカムロードを使っているからで、実質の居住空間はアミティと同等と考えていい。では、アンソニーとライトでは何が違うのかというと、ライトはマルチルームを備えていない。さらにキッチンも短くなっている。

AtoZ アンソニーライト
アンソニーライトはカムロードをベースとしたキャブコン。マルチルームを備えないことで、全長4630mmと手頃なサイズを実現した。

そう聞くとキャピングカーとしての使い勝手の良さを犠牲にしていると思われるかもしれないが、そうではない。まず寝食分離生活に役立つ常設2段ベッドは、1850×800mmとアミティよりも広い。ダイネットを展開してできる就寝スペースは、1900×1260mmでアミティと同等だ。これに加えて、子ども3人分の就寝スペースであるバンクベッドが、1800×1500mmで設定されている。

AtoZ アンソニーライト
リヤ2段ベッドはそれぞれ1850×800mmとゆとりあるスペースを確保。
AtoZ アンソニーライト
リヤのベッドスペースは、ベッドマットを外せば収納スペースとしても利用可能。
AtoZ アンソニーライト
4名がくつろげるダイネット。シートを展開すれば、1900×1260mmのベッドとなる。
AtoZ アンソニーライト
バンクベッドのサイズは1800×1500mm。

装備も十分な内容で、49L冷蔵庫に下駄箱、そしてサブバッテリーやインバーターなどの電装系などを備える。FFヒーターと吊り下げ式エアコン、オーニングなどをオプションで付ければ、快適なオートキャンプができる。

AtoZ アンソニーライト
キッチンにはシャワーヘッドが備わる。
AtoZ アンソニーライト
49L(12V)冷蔵庫も標準装備。
AtoZ アンソニーライト
オプションの12Vクーラー。
AtoZ アンソニーライト
室外機は車体後部に装着される。

さて話をボディサイズに戻すが、全長と全高は他のアンソニーシリーズより小さくても、全幅は85mm広い。さらにベース車両はダブルタイヤ仕様のカムロードだ。つまり、アミティよりもトレッドが広く、走行時の安定感が高いということ。高速道路などでのキャンピングカーの走行安定性はかねてより注視されている問題ゆえに、走行安定性が高いというのは大きな美点と言えるだろう。

AtoZ アンソニーライト
カムロードがベースゆえの走行安定性の高さも魅力だ。

ちなみに、写真のインテリア色はあくまでも一例で、インテリアコーディネイターが設定した3スタイルの中から選ぶことができる。奥様はインテリアの雰囲気にこだわりたいと思うので、こうした設定は購入を後押ししてくれる要素だろう。

ちなみに価格は、646万8000円(2WD・4AT)から。アンソニーシリーズの中ではダントツに安い。アミティシリーズよりも200万円ほど高いプライスだが、ラダーフレームを持つカムロードベースであることを考えれば、耐久性は間違いなく高い。つまり長く乗れるということだ。

アミティシリーズも居住空間は十分に快適なので、最終的にはどのポイントを重視して購入するかということになる。ただ、動力性能やベース車の堅牢性は、リセールバリューにも関わることなので、購入時にはよく検討した方がいいと思う。

いずれにせよ、ファミリーはもちろんのこと、リタイヤした夫婦で長期間の旅を楽しみたいなんていう人には、このアンソニーライトはまさにうってつけのモデルなのではないだろうか。

AtoZ アンソニーライト

■車両本体価格:648万円/展示車価格:712万300円
■ベース車両:トヨタ・カムロード
■乗車定員/就寝定員:7人/4人+子ども3人
■展示車のオプション装備:バッテリーチャージャー 5万2800円/MAZファン 6万500円/リヤクーラー&充電器50Aへ変更 39万6000円/トリプルバッテリー&スマートパス追加 14万3000円

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著者プロフィール

山崎友貴 近影

山崎友貴

SUV生活研究家、フリーエディター。スキー専門誌、四輪駆動車誌編集部を経て独立し、多ジャンルの雑誌・書…