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インテリアはプロがコーデした3つのスタイルから選択可能|AtoZ アンソニーライト
AtoZ と言えば、国産キャブコンビルダーの老舗で、「A」からモデル名が始まることで知られる。中でも「アミティ」は大人気モデルだが、フラッグシップに「アンソニー」がある。
アミティがマツダ・ボンゴをベース車にしてきたのに対して、アンソニーはよりパワフルなトヨタ・カムロードをベース車にしている。また、ボディサイズもアミティよりも一回り大きいという特徴も備えている。
キャンピングカーではボディサイズが居住スペースの広さに直結するわけだが、駐車場などの理由から大きいモデルが持てないというユーザーもいる。しかし、コンパクトなモデルだと動力性能の面で満足がいかないという人もおり、愛車選びで悩んでいるという向きも少なくないはずだ。
そんなユーザーにもたらされた福音が、「アンソニーライト」だ。同社のパンフレットを見ると、“シンプル装備”と謳われているが、その特徴はサイズにある。アンソニーの全長が4980mmなのに対して、アンソニーライトは4630mm。なんとアミティよりもコンパクトなのである。
アミティよりも短いのは、キャブオーバーのカムロードを使っているからで、実質の居住空間はアミティと同等と考えていい。では、アンソニーとライトでは何が違うのかというと、ライトはマルチルームを備えていない。さらにキッチンも短くなっている。
そう聞くとキャピングカーとしての使い勝手の良さを犠牲にしていると思われるかもしれないが、そうではない。まず寝食分離生活に役立つ常設2段ベッドは、1850×800mmとアミティよりも広い。ダイネットを展開してできる就寝スペースは、1900×1260mmでアミティと同等だ。これに加えて、子ども3人分の就寝スペースであるバンクベッドが、1800×1500mmで設定されている。
装備も十分な内容で、49L冷蔵庫に下駄箱、そしてサブバッテリーやインバーターなどの電装系などを備える。FFヒーターと吊り下げ式エアコン、オーニングなどをオプションで付ければ、快適なオートキャンプができる。
さて話をボディサイズに戻すが、全長と全高は他のアンソニーシリーズより小さくても、全幅は85mm広い。さらにベース車両はダブルタイヤ仕様のカムロードだ。つまり、アミティよりもトレッドが広く、走行時の安定感が高いということ。高速道路などでのキャンピングカーの走行安定性はかねてより注視されている問題ゆえに、走行安定性が高いというのは大きな美点と言えるだろう。
ちなみに、写真のインテリア色はあくまでも一例で、インテリアコーディネイターが設定した3スタイルの中から選ぶことができる。奥様はインテリアの雰囲気にこだわりたいと思うので、こうした設定は購入を後押ししてくれる要素だろう。
ちなみに価格は、646万8000円(2WD・4AT)から。アンソニーシリーズの中ではダントツに安い。アミティシリーズよりも200万円ほど高いプライスだが、ラダーフレームを持つカムロードベースであることを考えれば、耐久性は間違いなく高い。つまり長く乗れるということだ。
アミティシリーズも居住空間は十分に快適なので、最終的にはどのポイントを重視して購入するかということになる。ただ、動力性能やベース車の堅牢性は、リセールバリューにも関わることなので、購入時にはよく検討した方がいいと思う。
いずれにせよ、ファミリーはもちろんのこと、リタイヤした夫婦で長期間の旅を楽しみたいなんていう人には、このアンソニーライトはまさにうってつけのモデルなのではないだろうか。
AtoZ アンソニーライト
■車両本体価格:648万円/展示車価格:712万300円
■ベース車両:トヨタ・カムロード
■乗車定員/就寝定員:7人/4人+子ども3人
■展示車のオプション装備:バッテリーチャージャー 5万2800円/MAZファン 6万500円/リヤクーラー&充電器50Aへ変更 39万6000円/トリプルバッテリー&スマートパス追加 14万3000円