初代プーマは、コンパクトハッチバックとして1997年に誕生、2001年にわずか4年という短命で生産を終了した。しかしその後、2019年にクーペクロスオーバーSUVとして復活、その歴史に初めてBEVが投入される。
2月に公開されたフェイスリフトモデルでは、ふたつのバージョンが欠けていた。ひとつは最高出力200psを発揮する1.5Lターボエンジン搭載モデル、そしてもうひとつが待望のBEVバージョンだ。
フォードが2019年にプーマを復活させた時、BEVは存在していなかったが、すでに公然と認めており、発表までカウントダウンが始まっている。
捉えたプロトタイプは、奇妙なことにフォルクスワーゲンブランドのナンバープレートホルダーが装着されているが、ICEバージョン改良新型でみられた新設計のLEDデイタイムランニングライトを装備。ノーズの大部分はカモフラージュで隠されているものの、バンパーの下部にある細かい水平のスラットが確認できる。またICEと異なり、グリルがクローズされているのは、EVであるため冷却必要がないためだ。
フォードがフェイスリフトで与えたデザイン変更のひとつは、ブランドエンブレムをグリルとボンネットの間から、グリル自体に移設したことが挙げられるが、EVも同様の扱いを受けることは濃厚だろう。
インテリアでは、「トルネオ クーリエ」から流用される12.9インチのデジタルインストルメントクラスターと、SYNC4を実行する12インチのタッチスクリーンディスプレイが搭載される。
市販型では、前輪駆動「B2E」アーキテクチャの電動化バージョンを採用、フロントアクスルには100kWの電気モーターが搭載、最高出力136psを発揮すると予想される。また最大100kWのDC充電をサポートしており、35分以内に80%までエネルギーを回復できる。ただし、大型のトランジットには、さまざまなパワートレーン構成が存在することを考えると、EVプーマシリーズにも複数のパワートレイン構成が搭載される可能性がありそうだ。
プーマEVのワールドプレミアは、2023年後半と予想され、実質的な「マッハE」後継モデルとなる。